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二番煎じの転生者  作者: きゅうとす
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クレイモアとアントン砂漠

彼の足跡を追って僕が見たものは!


驚愕の真実。

承章3 衝撃の湖クレイモア⑧

僕の名前は八神直哉ナオヤ)と言います。もうじき15歳です。

バフォメ目指して旅の途中だけど、今はクレイモア湖南のアントン砂漠をさ迷ってます。


ミレアの町での買い物は問題なく済み、必要な物はちょっとごたついたが買うことが出来た。


ミレアから南下する道はメインの街道なだけに立派なものだった。暫く歩いて小さな石像の置かれた場所を右に折れ、森に入る。

ここからは道がない。

西に200メートル程、さらに南へ進む。下生えがほとんどない森の中を目的地目指して進む。

進む、進む、進む。

あっという間に岩山が現れる。

岩山の横に小さな小屋があった。小屋に誰か居るのか興味が湧いたので近づいてドアを無造作に開けた。

誰もいない。

レーダーで敵索していたので誰もいないのは分かっていたが確認である。

小屋の中は少なくても数週間は誰もいなかったようだ。


外に出で岩山の周りを探る。南側に不自然な岩を見つけた。

動かせる岩で目隠ししたのだろう。ずらすと人工的な階段があった。


階段を下るとライトの魔法で明かりをつけて奥へ入ってゆく。階段は次第に只の窪みになり、やがて擦れた足跡になった。


ここもあの不思議な施設に繋がっているのだろうか。かなりの時間を掛けて下りて行くと亀裂の奥に光が洩れている場所に出た。

コカトリスがいるかも知れないので慎重に光の中に入っていく。


あの不思議な施設と同じような広場に出た。

レーダーに反応はない。

木々や草花は同じだが生き物はいないようだ。

小屋にいた人物が中にいるかも知れないと警戒していたが杞憂だったらしい。


プロテクトアーマーを起動する。こちらの方の施設はあまり損傷が無いようだ。

丸いハンドルの付いたドアが3ヶ所と天井から降りている螺旋階段が1ヶ所ある。向こうと数は同じだった。

危険はなさそうだったが念のためのプロテクトアーマーである。


1ヶ所だけ開いた。目の前に登りのきつい階段が見える。多分この上にはクレイヒュドラがいるのだろう。

クレイヒュドラに用は無いので戻って螺旋階段に向かう。


室内循環のためだろうそよ風の音だけでなんの音もしない。鳥や虫もいないのだろう。


天井のドアは呆気なく開いた。何度も開け閉めされていた形跡があった。

彼の目的地である可能性が高い。


ドアを押して中に入る。

小部屋の隅に出た。念のためドアを閉めておく。

見るとそこにはババロンの落石遺跡の扉のような文様が壁一面に書かれていた。

中央に方石が1つ。他の壁と床はリノリウムのようにすべすべしていた。

そして方石と壁の間に魔法陣が描かれていた。


先ずは壁を調べる。

文様の前には日本語で文字が書かれていた。

『我クレイモアはここを訪れる者に告げる。

ババロンの至宝は砂の中に有り。探し出し、ババロンへの扉を開けよ。

ババロンから我クレイモアへの道が示されるだろう。

ババロンの至宝を手にせし者、我クレイモアを得ん。』


壁は掘られたものではなく、液晶パネルのようなもので表示を変えられるようだ。多分、クレイモアが表示しているのだろう。

コカトリスのいる施設などと一緒で2000年前から生きているのだろうと思われる。

ただ、飛空挺として飛ぶためのエネルギー源が足りないとか、修復が必要という事なのかも知れない。


方石の上面には魔石が並んでいる。魔石に魔素マナ)を流せば或いはクレイモアと会話が出来るかも知れない。


明らかに方石は操作盤だ。

彼が操作してこの表示を見つけたのかも知れない。

ならば、

僕にも出来るだろう。


青の魔石に水属性の魔法を掛ける、変化なし。

赤の魔石に火属性の魔法を掛ける、変化なし。

緑の魔石に木属性の魔法を掛ける、変化なし。

黄の魔石に土属性の魔法を掛ける、変化なし。

ん?おかしいな。


順番では無いよな。魔石の位置を変えてみる。最初だけ入れ替える。赤・青・緑・黄で同じ事をする。正面の表示が消え、他の壁と同じになった。

慌てて、元の順番にして魔法を順次掛けてゆく。表示が元に戻った。ほっとする。


うん、多分彼も同じ事を繰り返してあの表示を見つけたんだろうな。


魔石は4個だから4×3×2=24通りの並びがある。その中に表示が合ったのは4通りだった。

しかも表示内容は同じだった。


他の答えが欲しいのに。


操作が違うのか?並び替えで表示を変えることは出来ない。ならば音声認識と言うこともあるだろうか?


一つづつ魔石に魔法を掛けながら質問してみる。

「魔法石クレイモアとは何か?」

全てに反応無し。


お手上げだ。

一休みしよう。時間を見ると既に真夜中だった。

この中は時間が分からない。インベントリーからホットドッグ擬きと水筒を出し、軽く食べる。

仮眠しておくか。ここなら安全だ。


仮眠後の次の日、全部の魔法を掛けてみる事にした。流石に4属性全ての魔法が出来る者は稀だとメリダさんが言っていたと思う。

僕は全属性の魔法が使える。初級だけだけれど。


両手を広げ、魔石全てに触れて魔素マナ)を流す、突然表示が乱れた。物凄い勢いで表示が変わる。落ち着いた時、声と共にクレイモアが話し出した。


『我が主よ、お戻りになられたのですね。

我クレイモアは2017年の間お待ちしておりました。

我クレイモアが必要でしょうか?』


驚いているのは僕の方だ。

彼の時は何故反応しなかったのだろう。

「質問をしたいけど良いか?」

出来るだけ平静を装って僕は言った。


『なんなりと』


僕はまず、彼のことを質問した。クレイモアは映像記録と操作記録から彼を特定して彼がここで行った事の詳細を教えてくれた。

彼は僕が思った通り、ここで操作を繰り返してあの表示にたどり着いたようだった。思ったより時間が掛かったために一緒に来ていた女の冒険者にせき立てられて砂漠にババロンの至宝を捜しに行ってしまったらしい。それ以来彼はここを訪れていない。


「ババロンの至宝ってどんな形をしているのか」と訊くと映像を見せてくれた。やっぱりラピュタの飛行石だよ。そっくりだ。


後は砂漠の名前と場所だ。

推測通りアントン砂漠だった。詳しく訊くとそこの主の魔獣アントンに埋め込まれているという。


天を仰ぐ。彼だって見つけられないだろう。砂漠の砂を一生懸命掘り返しただろうに。


にしても、クレイモアが僕を認めてくれたのだから良かったと言えよう。

また、此処に来て良いかと訊くとババロンの落石遺跡の方石で同じ事をすればここに転移されると教えられた。戻るのも同じ事が出来ると言う。


亀裂を登って向かうのとババロンの落石遺跡から向かうのはババロンの落石遺跡の方が楽そうに思えた。

ただ、昼間は観光客がいるので夜が良いだろう。


それから、クレイモアにババロンについて色々訊いてみる。

驚くべき事にババロンは魔法に於いて今より遥かに高度だったらしい。神器を持つのは当たり前で転移魔法も普通に使っていたらしい。天に見える2つの月も自在に行き、太陽観測や太陽エネルギーの利用も行っていたようだ。


物理学も独自の発展を遂げていて、僕の魔素マナ)理論も正しいことを教えてくれた。でも、全てを教えて貰わず、自分で考えたいと思う。


そんな楽しい時間を過ごしていると夜になった。


ババロンの落石遺跡に転移して、こっそりと落石遺跡からミネアの町に行き、食堂で夕食を取り、ついでに道具屋に立ち寄る。ちょっとすったもんだして欲しいものをゲットした。そして、改めてアントン砂漠を目指す。


瞬足でクレイモア湖畔を僕は走る。走る。走る。

あっという間にアントン砂漠に着いた。


時間にして1時間余り。アントン砂漠は砂がうねるように流れる場所があり、難所とされていると言う。誰もが避ける場所である。

もっともアントン砂漠に来るのは珍しい薬草を求めてやってくる冒険者かハンターくらいなものだ。


クレイモアによるとここに魔獣アントンがいるらしい。


不用意に入るとうねりにどこへ連れて行かれるか分からない。

でも、アントンを引きずり出すには餌が必要である。


つまり、自分が囮になれば良い。そのつもりで道具屋であるものを手に入れて来たのだ。


サンドサーフィンボードである。全長5メートル、幅1.5メートルの巨大な鉄の塊である。


ボードに乗って、流される。流される。流される。


僕は砂漠の迷子のようだった。

アントン砂漠にて果たして目的の物を見つけられるのか

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