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赤執事 ~Scarlet's Butler~  作者: 鬼姫
【赤執事】紅霧異編
20/65

Ep.20 東方紅魔郷

 後日談。

 いや、日は改まってないから、エピローグという方がいいかもしれない。

 とりあえず、紅霧異変から数日後の今日、フランドール・スカーレットという少女が地下室から「初めて」出てすぐに、悔しくも博麗の巫女と普通の魔法使いに退治された後のことだ。



「もー!あなたがすぐ帰ってこないから探しにいってたのよ、私!」


 先ほどすれ違った博麗霊夢以上にボロボロの姿のフランドールはほほを膨らませて廊下をかけてきた。


「申し訳ございません。レミリアお嬢様がお世話してほしいとおっしゃいまして、その事務を承っていましたので。」

「またお姉さまね!おかげさまで、私が紅白と白黒からひどい目にあわされたんだから!」

「全く申し訳の限りもございません。」


 しかし、言葉とは裏腹にその少女は嬉しそうでもあった。


「まあ、でも初めて人間も見れたし、弾幕ごっこも楽しかったし、お姉さまのこと、許してやろうかな?」


 初めて人間を見た、か・・・。

 レミリアの言っていたように本当に昔のことを忘れているようだ。


 でもあれ?

 そう言えば、俺や咲夜さんとかは人間だと思っていないのかな?

 咲夜さんは能力的に人間離れしているからいいとして、俺は純粋に何の能力もない人間なんだが・・・。まあ、見た目は紅魔館の人物は人型だから、ぱっと見て識別できないのは仕方ないか。


 そんなことよりも俺はフランにいわなければならないことを思い出した。



「フランお嬢様、お外はいかがでしたか?」


 フランドールは照れながらも生き生きとした笑顔を浮かべて言った。


「うん!悪くなかったわ!」




―紅霧異変。

 幻想郷が新たな時代へと動き出すきっかけとなった事件。



 それは、傷を負い、心を幽閉してしまった一人の少女にも例外なく一筋の光を与えた。

 願わくばその一筋の光をたどって、いつかは降り注ぐ野原へと解き放たれんことを。


 一人の執事はただ彼女を見守り続けるばかりだった。いつか自らがいなくなってしまう可能性を思いながら・・・。






















「彼、どうだったかしら?」

「は?どうもこうも、あんたも見ていたでしょう?」

「ええ、でもあなたの感想を聞きたいの。」

「・・・正直、気が進まないわね。」

「あらあら、てっきり、どうでもいいわ、なんて言うのかと思ったのだけれど?」

「私はこれでも人間よ。人間である由縁は、人間を人間として扱えるかどうかなの。妖怪のあんたみたいに、ぽんぽん処理できないの。」

「正に正解よ。そう。あなたはいつまでもそうでなくてはいけないわ。私みたいになってはいけない。私みたいになってしまえばそれこそ、人でなし、―妖怪よ。」

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