最初で最後の手紙
私が事故にあったとき彼は、そばにいてくれた。次は私の番だ。
私は、病院へ急いだ。病室へ入ると彼は、髪が抜けてやせ細ってやつれていた。
そして、たくさんたくさん話した。彼が私の事が好きだった事とか彼の友達の事とか…
夕方になって私は、帰らなければならなくなった。なので、また明日くると言って帰った。
翌日
私は、昨日彼のいた病室へ行った。しかし、彼は、いなかった。どこか病室が変わったのだろう。私は、看護婦に部屋を聞いてみた。だが、返ってきた言葉に絶望した。
「彼は、昨日あなたが帰った後に亡くなりました。彼は、あなたに手紙を残しています。どうぞ」
その手紙には、
『最後にお前に会えてよかった。俺は、お前に会ったときすぐ一目惚れした。でも、お見合い断られて悩んでいたときお前は、俺の前で車に引かれて三ヶ月間意識がなかった。俺は、お前を俺のものにしたくてお前の夫だと嘘ついてお前と暮らしていた。お前にばれてお前が出て行ったとき俺はすごく落ち込んだ。そして今年俺は買い物の途中で倒れて精密検査した結果末期癌だとわかった。末期癌は、どうしようもないので最後にお前に会いたくなってお前に電話した。
本当に少しだったがお前と一緒に暮らせて楽しかった。そして、最後にお前に会えてよかった。今までありがとな』
私は、泣いた。そして、彼のような人を救うために医師になろうと決意した。医師免許を取るために医大に入り、一生懸命勉強し、10年後医師になれた。そして今、彼のような末期癌の患者を診てできることだけでもしてあげれるようがんばっている。全ては、彼のために…




