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竜王に育てられた俺・・・今、異世界の王女の召喚獣やってます!  作者: えみお
第3章:東の大国

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マグリア大使のとある要望…

「おっ、来た来た!」


 王城の屋根に1人登り、見つめる先から現れたワイバーンの群れ・・・。


 彼等が複数頭、力を合わせ運んでいるコンテナ・・・そこにはマグリアからの『お詫び』である金銀財宝が山と積まれているのだろう。


(「故郷じゃ、人が竜に乗るだけでも、双方のとてつもない信頼関係が必須だっていうのに、此処じゃ荷物まで運ばせると聞いたときは驚いたもんだ・・・)」


 どうやらこの世界にも、竜を信仰の対象として崇拝している場所はあるらしい。


 ・・・しかしその一方で、彼等の様にワイバーンを『家畜』の如く扱う者もまた、当たり前のように存在していることに、俺は常々不思議な気持ちになる。


(「まあ、細かいこと考えても仕方ないな!」)


 今日は快晴・・・絶好の昼寝日和!


 マグリア飛竜隊の運んでくる大量の貢ぎ物・・・それと一緒にやって来るあちらの大使とサンセット側との停戦交渉で、きっと城内はピリピリした空気になるだろう。


 ならばと、俺は来客が来る前に自室を抜け出し、こうして絶好の午睡ポイントに陣取ったのであった。


「たまには良いよな!最近・・・やたらとアリスの『俺使い』が粗いし、正直ちょっとお疲れ気味だから・・・」


「遠慮無く俺を頼れ!」と言ってからというもの、アリスは俺に容赦なく甘えてくるようになり、やれ「武技の稽古を付けてくれ!」だの「一緒に勉強しよう!」だの「・・・ところで、お前の好きな女性のタイプは?」だの、何でもかんでも付き合わせようとしてくるのだ。


(「まあ、ぶっちゃけ嫌じゃ無い。むしろ、嬉しいんだ・・・」)


 だが、それはそれ。これはこれである。


 黒竜たる爺ちゃんの後継者として様々な修行を積んできた身ではあるが、基本的には自由気ままに過ごす竜としての生き方がスッカリ馴染んでいる俺にとって、他者の予定に合わせて動くことを要求されるここ最近の生活は、どうにも疲れが貯まってしまうのだ。


(「どうやらアリスは別件があるらしいし、俺が今日呼びだされることはないだろう」)


 後顧の憂いが無いことを改めて確認すした俺は、スッキリとした気持ちで腕を枕に仰向けになる。


 すると、故郷と変わらぬ陽光・・・その暖かな光が俺を眠りに誘い、自身の目蓋はあっという間に重くなる。


 そして、それが再び開くのは、太陽が今日の仕事を終えようかという頃になったのだった・・・。









「・・・ル!?・・・ール!?・・・こだ!?何処にいるんだ、トール!?」


「んあっ!?」


 何処からか自身の名を呼ぶ声を聞き、目が覚めた俺は、キョロキョロと当たりを見回す。


 太陽はシナイ山の向こうに沈み始めており、その為、周囲はすでに薄暗くなりつつある。


「あーっ・・・何だろう。身体がすげえ軽いや」


 溜まりに溜まっていたのであろう疲労が身体から取り除かれ、それこそ、まるで生まれ変わったかのような気分を味わっていた俺の耳に、再度自らを呼ぶ声が届いた。


「トール!?何処だあっ!?いたら返事をしてくれーっ!」


「うん、アリス?」


 やたら下の方から聞こえてくる声はどうやら俺の主たる少女のもの。


 そして、その声色から逼迫した状況であることを感じとった俺は、急いで腰を上げると・・・


「ホッ!」


 というかけ声と共に、屋根の上から飛び降りた!


 その高さ・・・およそ20メル強。


 普通の人間なら、自殺を疑われること請け合いの高度から身を投げた俺は、落下しながら主たる少女の行方を捜し・・・そして、その姿を見つけると、


「おーいっ、どうした!?」


 と声を掛けながら近付いていった。


「あっ!トール!何処にいたんだ!?」


「いやあ、今日はホント良い昼寝日よりでな・・・一日中屋根の上でゴロゴロと・・・」


「・・・まったく。今日ばかりはトールが羨ましいよ」


「で、何か用か?」


「あっ!そうだ!頼む!急いで来てくれ!」


 そう言うやいなや、彼女は俺の手を掴むと勢いよく走り出す!


「お、おいおい・・・一応、マグリアからの客が来てるんだろ。あんまり品位に欠ける行動は慎んだ方が良いんじゃないか?」


 男の手を引き、全力疾走する王女の姿なんて、いくら相手が打ち負かした国の大使だからって、余り見せるべきものではないと思い、俺はそう助言する。


 しかし、アリスはその心配を杞憂だと一蹴した。


「問題ない。そもそもトールに用事があると言ってきたのはあちら側だ」


「あ?マグリアのヤツらが俺に用事?」


(「一体、何だろうか?」)


 まさか・・・「よくも・・・よくもウチの飛竜隊をやってくれたな!お前なんか殺してやる!」的な展開なのだろうか?


 だが、そんなことを考えていた俺に対し、次にアリスが告げた言葉は、自身の予想だにしていないものだった。






「どうやら大使が・・・お前にマグリアに来て欲しいと言っているらしいんだ!」

 





 ここまで読んでいただきありがとうございます!

 これからも、鋭意作成し続けたいと思いますので、応援の程、宜しくお願いいたします!

 また、感想・レビュー・ブクマ・評価・コメントなどもらえると、作者は本当に喜びます!(ガチ!!!)

 ぜひ…清き一票を!!!

 

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