勢い
いやいやいや!!
無理だろ流石に!!
と、俺は女から渡された資料を見て言った。
「そう?!」
女は大した事なの!?と言わんばかりの反応。
古臭く急須にお湯を入れている。
いやだって一週間で3人て無理だろうが!!
何でこんな無茶な依頼を受けちゃうの!!
どー考えても厳しいだろうがよっ。
「あら? そんな事言うなんて珍しいわね。アンタなら『余裕だよ』とか言うと思ってたけど。
ふーん。厳しいのかぁ流石に。そうよね、やっぱり無理よね。」
ぐぐぐぐぐ、その言い方!!
俺がダメなヤツみたいに言うな!!
大体何でこんな条件なんだよ!?
「そんなの知らないわよ。そういう依頼なんだから。一週間でそこに載ってる3人。
何をどうしようがいいから始末してくれって条件よ。分かり易いじゃないの」
お前なぁ~・・・はぁ、しゃーない。でもキツいぞ実際。
見つけて機会見て始末する、を三回やるんだぞ!
それを一週間で! 簡単に言うなっ。
「はいはい、ここで愚痴ってても相手は死なないわよ。さっさと行動!」
急須を高々と上げて湯呑にそそぐ。
他人事~。とりあえず一人目に行くか。
一人目を終わらせた。
一旦戻るか!?
いや、とりあえず次の奴の居場所を確認してからだ。
2人目の居場所を確認する。あれ、何この状況?! 今やれるんじゃない!?
やっちゃう? 俺は背後から近づいた。
疲れたなぁ~奇跡だぞ全く。一日で2人を相手するってよ。
今日は終わりにするかな。ん?!これって帰り道だよな。
俺は資料に載ってる3人目の情報を見た。
うん帰り道だ、ついでに様子の確認だ。
あれ??? そんな事ある? これって・・・
夜遅く事務所に戻った。
女はまだ居た。
「連絡ないから帰ろうとしてた頃よ。何してたのよ!?」
何ってお前仕事に決まってんじゃん。
俺は少しアドレナリンが出てて声が大きい。
「何よそのテンション? いいから今日はもう店仕舞いよ。まだ後5日あるんだし。」
え~っとね、依頼の事だけどね、
「はいはい、大変よね3人なんて。解ってる解ってる。焦らず行きましょ、ほら。」
女が俺に湯呑を差し出した。
「戸締りお願いね、ここで寝ないでよ。お先に~。」
俺はヌルい茶を片手に女を見送った。
ふむ。何とかなるもんだな、うん。動けば何とでもなるもんだ。
不定期更新ですが。
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