表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/66

63 気まぐれ

 トシノバがフラフラと夜道を歩いていた。


「ったく!! あいつさえいなければもっと……ん?」


 地面が不自然に湿っている場所を発見する。近寄ると黒い毛が落ちていた。


「弾痕っ……それに獣人の……まさかッ」


 トシノバは近くの自販機で水を買うとそれを飲み干し、どこかに走り出した。


「馬鹿野郎がっ」





 しばらくしてテクテクと歩いてくる男の姿があった。ある場所でピタリと止まった。スンスンと匂いを嗅ぐ。


「やはり血か……」


 夜空の影が膨れ上がり、立体になっていく。やがて影の狼、梟が無数に形作られた。狼が匂いを嗅ぐと走り出す。そして、梟は上空に飛び立ち、それぞれ街中へと散っていく。


 夜空はその場から消えると一瞬で高層ビルの屋上に移動していた。


「クク、愚かな。我が陰影(りょういき)に痕跡を残し過ぎたな……」





 ひと気のない建物。そこに両手を縛られて吊るされている猫宮がいた。


「オラァ!!」


 腹部に容赦のなく拳を叩きこむ。


「がはっ……ぅぐっ……」


「あの時はよくもやってくれたな薄汚ねェ獣風情が!!」


「あがっ……ッ」


「キャハハハ。今の声聞いたぁ? だっさー」


 女の方もいた。


「ねぇ分かった? 私たちを舐めるとそうなるんだよッ」


 女が猫宮の顔を殴った。


「ィッ……」


「キャハハハ。痛い? ねぇ痛い? キャハハ♪」


 猫宮が血の唾を吐いた。それを見て嬉しそうに追撃する。


「安心しなよ、これが終わったら外に売るから。獣人好きの変態共にねェ!!」


「おい、やめとけよ。顔は撮影しながらの方が良い」


「ごめん。ごめん。この顔見てるとイラついてさー」


 そう言いながら女は足で、猫宮が撃たれた部位をグイグイと攻める。


「ぁあがぁああああ!!」


 激痛で猫宮は気を失った。


「チっ。このくらいで気絶すんなっつの!! 起きたら始めるよ!! 準備しておいて!!」


 手下に対してそう言った。


「了解でーす!!」



 主犯の男が言う。


「あの男もボコりてェな。海では途中で邪魔が入ったし」


「こいつに居場所吐かせる?」


「お前がくる前にやったけどダメだった。こいつ口かてーわ。良い方法ないか?」


「あー。少し顔が映ってたから配信で呼びかける?」


「いいねそれ~!!」




 その時、下の階で叫び声が聞こえた。


「ん? 今なんか聞こえたか?」


「さあ?」



ご一読いただき、感謝いたします。投稿は21時になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ