31 奇妙な三人組
ある日、美雨がいつものバーにくると夜空が珍しくいない事に気が付いた。
「マスター。山井さんはどうしたんですか?」
「小学校の同窓会に行きました」
「ええ!! 意外。行くんですね」
リリンが話しかけてきた。
「同窓会?」
「そっかリリンには馴染みがないかもね。小さい頃とかに施設で一緒に遊んだり、勉強した人たちと大人になって会うみたいな」
「風習みたいなもんか」
「まあ、そうかもね……」
◇
夜空は茨木県に来ていた。フェリーから降りる際に引き留められた。
「許可書と証明書はございますか?」
ヨモツクニ在住の証明書と、武器所持の許可書を見せる。スキャンを通して数分後に許可が出た。この二点を持つことで武器を所持が認められる。
緊急時以外は使用禁止。布のような袋に刀を入れ、手で握って持ち運ぶ。夜空は地図を片手にとあるキャンプ場を目指す。
夜空が目印にした建物を探しながら移動していると、少女にぶつかった。
「きゃ!!」
付き添いの細身の男が彼女を支える。
「悪い。前を見てなかった」
「いえ、こちらこそ。お怪我はないですか」
「大丈夫だ」
三人組で一人はゴツい男とアンバランスな組み合わせで会った。少女はダイヤやハートの絵柄のニーソを身に着けており、目の下に星マークの模様があった。
すると少女が悪い笑みを浮かべて言った。
「あなた……死ぬわよ……」
「ん?」
「ああ、すいません。ちょっと前にそういうアニメを見ていたものですから」
「気にしてない。子供にはよくあることさ」
「……おや、もしかしてヨモツクニの?」
夜空は彼等の顔を見る。しかし、心当たりはない。
「どこかで会ったか?」
「いえ、なんとなく。そんな匂いがしただけですよ」
「おい、早く行くぞ。時間がおしい」
「そうでしたね。これでは失礼します」
「バイバーイ。弱そうなお兄ちゃん」
「こらっ。すみませーん」
細身の男が申し訳なさそうに謝る。
「ふ、残念だが、俺は世界最強さ。なに人も俺には敵わない……」
「アハハ♪ 面白いお兄ちゃん!!」
少女は手を振りながら、二人は背を向けて去って行った。
「しまったな。俺ももっと思わせぶりな発言しとけばよかったか……」
その後、バス停に辿り着いた。バスを持っていると遠くから近づいてきた男が話しかけてきた。
「夜空? もしかして夜空か?」
「……浩平、か?」
「そうそう!! 久しぶりじゃん!! 元気にしてたか?」
「ふっ。懐かしい会話だな。平和の証……俺は戻ってきたんだな……」
「ぷっ。なんだよその言い方っ。てかデカくなったな。あんなに小さかったのに。俺よりデカいじゃん。170㎝くらい?」
「そんなところだ」
バスが来たので乗り込んだ。浩平は言う。
「にしても同窓会でBBQなんて、よくやろうと思ったよな」
「普通のよりは面白いんじゃないか」
「だなっ。主催者はあの谷野さんだって。驚きだよなー」
「谷野?」
「あ~。その顔はマジで分からん感じか。ええっと眼鏡の…………ジミ子って呼ばれてた。夜空が告られてた」
「あったな……大昔にそんな事が……」
「……」
浩平は複雑な表情で夜空を見ていた。
ご一読いただき、感謝いたします。投稿は21時になります。




