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ドリームアイランド  作者: スピカ
プロを目指すぜ!
6/300

6《温度差》

 第4回ミーティングat健んち。


「やっぱり目標はミュージシャンだからー、まずストリートだよなっ」

 秋がうきゃうきゃして言うと健は

「クスクス、本当にプロになれると思ってんの?」

「なりたくないの?」

「なれる訳無いじゃん」

「え~、それじゃなんか温度差あんなあ」

「もしプロになれたら、そん時は行けるとこまで付き合うよ」

「言ったな!?約束しろよ!?」

「仕方ないなあ…」

「健って冷静だな」

「秋ががっつき過ぎてんじゃないの?相方が見つかって一気に色々考え過ぎなんだよ、それじゃとらぬ狸の皮算用になるよ、知ってる?」

「知ってる。

そうかな…でもまー確かにちょっと焦ってるかも…な」

 渋々そうにタコくちで言う秋。

「でしょ?一回落ち着こう?」

「…うん、落ち着いた」

「早いね。

色々考えちゃうのは分かるけどね、まずプロってのは夢なんだからね。いい?秋」

「うーん?」

(ふく)れないの。

まず第一の目的はさ、初心に立ち返るとー、自分の曲を不特定多数の人に聴いて欲しいからだよね?」

「まあそうだな、突き詰めるとな」

「でしょ?なら街角で楽しくやれればそれでいいんじゃない?」

「お前はプロを目指さないのか?」

「どっちでもいいかな…上手く言えないけどさ、秋はプロプロって周りが見えにくくなってない?

まず何よりも楽しもうよ。

夢は目指してもいい、でも自分を追い込まないで」

「だけど21までだからさー」

 ぶー、とまたタコくち。

「そうだね。それが妥当なんじゃない?」

「うっ、胸に刺さったー」

 胸を押さえて倒れた。

「でも仮に21過ぎても趣味で続ければいいじゃん」

「そうだけど、そうだけどー!」

 足をジタバタ。

「よしよし」

 頭撫で。

「本当は俺もそれで納得してる。でも、だからこそ焦っちゃうんだよな~、だってしょうがないじゃん」

「本当にプロになりたいんだね。

分かったよ応援するから頑張ろ?」

「うん…ありがとー。

じゃあとりあえず路上で布教活動な」

「だからー!夢は夢にしといてよ!がっついてたら変だよっ!

軽くいこうよ。焦ったりがっついたり、そうゆうマジ過ぎんのはハタ目に分かると恥ずかしいのっ。分かった!?」

「…わ、分かったぜ…」

「まったくもう」

 健は足を崩して頬杖をついた。


「じゃあさー、こないだの曲全部覚えたならアレンジの確認していこ」

 健は机の上のノートを指して言った。

「まず互いに互いの曲を自分なりに弾いてさ、考えてきたよね?

それ聴き合って決めていこうよ。俺から先にやっていい?」

「あー、いいけど」

「じゃあ…」

 おもむろにギターをとり自然な感じで弾き出した。

挿絵(By みてみん)

秋(こいつは物腰柔らかいやり口で相手を尻に敷くタイプなんじゃ…)


「どう?完全に俺の好きにやったけど」

「うん、自分とは違くて新鮮だった」

「じゃあ次秋ね」

 腕を軽く組みなんとなく体を傾けた。

秋(いつもふんわり優しいイメージの奴がそんな態度とるとドキドキするな)

「じゃあやるよ」

 ドキドキ


「うん、明るいね。ある程度予想してはいたけど、俺はちょっと暗かったのかな」

「いや、曲関係無く俺らしくだけやったから違うよ、それに敢えて健と違くしてみたから」

「そっか。じゃあどの曲からやる?

秋の曲からとりあえず選ぶとこれとこれがいい。

秋がまずやりたいのは?」

「えーと、これ」

「じゃあその3曲ね」

 選ばれた3曲はエンジェルライト、スターライト、シーケンスだ。




「つっかれたー」

「同感ー」

 バタンと二人とも大の字になる。

挿絵(By みてみん)

 あれこれ試したが結局作曲者のオリジナル感を大事にする方針に決めた。

 健が寝返って秋を見て

「俺さー、本当プロとかどうでもいいんだよねー。ただ曲作って()くのが楽しいからやってるだけだから。

だから楽しければそれでいいんだよねー」

「うん…もう俺焦んないように気をつけるわ」

「でも路上とか少しは興味あったけど一人じゃやる勇気無かったから俺も相方が出来て嬉しいんだよねー。誘ってくれてありがとーね」

 キラリーン!秋の目が光りピョコッと頭を上げた。

「ポテチでも食おっか」

 スルーして押し入れから袋を出してきて開ける。

「いただきま~す」

 パリパリ


 食べながら聞く秋

「にしてもさー、健のギターってもしかしてそのアコギだけ?」

「そうだよ」

「1本?」

「うん、だってエレキはアンプとか必要でしょ?

家で弾きがたるだけならこれで間に合うからね。家で大きい音出すのもヤダし近所迷惑とかヤダし。

…あれ?秋?」

 秋は脱力していた。

「…そうだよねぇ。健は別にプロになりたい訳じゃないもんね」

 そんな秋を見て。

「…エレキ必要かなぁ」

「!いやいやいや、()らないと思うぜ!?

路上ライブもアコギだけでやるし!!」

「そっか、だよね。路上でエレキなんて荷物多過ぎだもんね」

「そうそう、このままでいーよ!買うなよ?

エレキ触りたかったら俺の貸すから!」

「うん、ほんと相方ていいね~」

 嬉しそうに無邪気に言う健。

「だろ!」

 なぜか健のエレキ所持を全力で否定してしまった秋だった。




投稿遅くなっちったー公募ガイドしてて。正月からやってるんだ~

そしてロッテのキャンペーンで羽生くんのクリアファイルを入手したスピカはいつも眺めてる。

ムフ

健さんはGジャン愛用者!

最後、秋も健も貧乏根性が(笑)

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