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閑話 兄①
閑話 兄の報告
知らない大人が来て一週間だった。
兄は薪を割りながら考える。
最初は警戒していた。
かなり警戒していた。
知らない大人だったからだ。
妹もいる。
犬もいる。
警戒するのは当然だった。
だが。
一週間経った。
兄は少し考える。
主人公は変だった。
まず食べ物を持っていた。
大量だった。
かなり大量だった。
減らないと思った。
減った。
次に。
たかが虫で大騒ぎした。
兄は少し驚いた。
さらに。
町へ行った。
何故か帰って来た。
その後。
屋台を始めた。
魚を減らした。
兄は良く分からなかった。
ただ。
悪い人では無い。
妹にも優しい。
犬にも優しい。
そこは分かった。
兄は薪をまとめる。
そして少し考えた。
昨夜の事だった。
主人公が立ち上がった。
少し離れた。
そして言った。
「カンテイ」
兄は固まった。
主人公は続ける。
「ステータス」
「シュウノウ」
兄は妹を見た。
妹は寝ていた。
安心した。
主人公は続ける。
「レンキンジュツ」
「アルケミー」
「アルケミスト」
兄は遠い目をした。
やがて主人公は戻って来た。
兄は聞いた。
「何してる」
主人公は答えた。
「研究」
兄は少し考えた。
そして頷いた。
聞かない方が良い事もある。
そう思った。
一週間経った。
兄は主人公を評価する。
悪い人ではない。
多分。
変な人だった。




