142/174
閑話 温泉会議
閑話 温泉会議
商人は温泉を見る。
湯気だった。
職人も頷く。
「出来たな」
木こりが笑う。
「良い湯だ」
冒険者も頷く。
「さて」
商人が言う。
「決めるぞ」
おばちゃんが首を傾げる。
「何を?」
「使い方だ」
みんな頷く。
職人が言う。
「男と女は分ける」
「子供は親と一緒だな」
木こりも頷く。
「夜は暗い」
「灯りも要る」
おばちゃんが言う。
「洗濯は禁止」
冒険者も頷く。
「飲む奴も出るぞ」
「やめろ」
商人が言う。
「湯は流れてる」
職人も見る。
流れていた。
少し考える。
「外へ流れる所を掘る」
「洗濯場を作ればいい」
おばちゃんが笑う。
「それなら助かるね」
木こりも頷く。
「桶を置くか」
冒険者が笑う。
「板も欲しいな」
職人は腕を組む。
「すぐ出来る」
商人は頷く。
「決まりだ」
しばらく静かになる。
その時だった。
冒険者が聞く。
「誰が管理する?」
みんな止まる。
商人を見る。
職人を見る。
おばちゃんを見る。
やがて商人が言った。
「町で当番だな」
職人も頷く。
「それが一番早い」
おばちゃんも笑う。
「みーに任せたら」
商人が苦笑いする。
「『どっちでもいい』で終わる」
みんな笑った。




