9 野宿ってもっと酷いと思ってた件
昨日はすみません…ストック切れてたのを忘れてました(汗)
ノートに書いた下書き内容にアニメネタを入れるから入力にも時間がかかってしまう…。
とうとう暗くなってしまった…。
あれから歩きながら片っ端から歌を歌ってみたけど当たりは0…。
あれれ?
私って運99999じゃなかったっけ?
まあ…スキルに当たらなかったのは、仕方がないもんね…次に期待。
でも暗くなる前にハリーホッターのスキルゲットしといて本当によかったよ。
もしそれ無かったら、目の前の薪に火なんて絶対あり得ない光景だもん。
手持ちにライターなんてないし…って、そもそも私タバコなんて吸わないし…いや、未成年だからそもそも吸えないか。
ぐぅ~きゅるるる
……………
お腹の虫よ…もう少し空気を読んではくれまいか?
きゅるるる
…そうか…無理か…無理なのか…。
お腹の虫もこう言ってるしキノコでも焼いて食べてみるか~。
木の枝を手に取り、汚れてないかを確認する。
見たところ汚れは無し…そう、"見たところ"の、汚れはね?
見た目は綺麗でも、目に見えない細か~い雑菌が沢山付いているだろう…。
うっ…考えただけで食欲が…。
やっぱり魔法で水出して洗っておこう。
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パチパチと木が燃える音だけが耳に入る。
そして手にはキノコを刺した木の枝
それを炙る私
……………
「メラメラと…焼き尽くせ…隅から隅までその業火で…」
《スキルが命名されました スキル「業火」を取得しました》
はっ!?
いま、私は何を…今一瞬脳裏にパブる人が出てきた気が…気のせいか…。
何かスキルも獲得してるし、とりあえず今はキノコだ。
いい感じに焼き色が着いたキノコを火の中から取り出し掲げる。
上手に焼けました~!
焼いてる物はお肉じゃないけど、あのBGMが脳内で再生されてるよ(笑)。
……むっ、でもキノコだけじゃ物足りないな…。
そうだ、胡椒の実!
アイテムボックスから直ぐに、取りだしキノコに撒く…いや、撒こうとして止まる。
実で丸い状態なのに撒いたら全部落ちちゃうじゃん!
どうする私…どうする私…どうする私…。
こうするっ!
キノコにめり込むようにして実を埋め込む。
何かところてんが、こんなセリフ言ってたような…気のせいか?
おっと、冷めないうちに一口。
モグモグ…
うん!
不思議な味がする。
不味くはないけど、上手くもない…いや、味がしない…ま、まあ、素材の味を生かした食事だね。
いや~、森の中で野宿って泥水を啜るようなイメージしか無かったけど結構楽しいね。
キノコも食べ終えてお腹は膨れたけど…。
やることなーい!
大体この時間って私はゲームやってたもんね…あー、終わったDQのレベル上げしたいなー。
………ぐずっ。
…とにかく、明日は本当に出口を探してみよう。
うん、そうと決まれば今日はもう寝よう。
スキル使ってMPも結構減ったしね、そうと決まればっと。
明るいうちに見つけた、虫のいないふかふかな草をアイテムボックスから取りだし地面に敷く。
薪を着けておけば動物は寄ってこないよね、うん、きっとそうだ…そうに決まってる。
おやすみなさーzzz…。
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草木も眠る真夜中
薪の火が眠るように消える
そしてその暗闇に紛れて近づいてくる影
それは一体の狼に似た動物
足音を消し悠里に近づく
飢えた猛獣と化した狼は悠里の前に立つ
狼は鋭い爪を持った腕を振り上げる…が
「ん~!いい加減…鬱陶し…い」
ゴン!
キャン!
何かに魘される悠里から飛んできた拳が、狼に命中し近場の木に直撃し動かなくなる。
その狼は生きているのか?
その答えを告げるように声が響く。
《経験値が一定に達しました ユーリがLv2に上がりました》
《特定の条件を満たしたため、スキルと称号をインストール中…》
《インストールが終了しました》