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タマちゃん育成記  作者: イムルマ
第1章 新生活開始です。
9/18

34日目~ まだまだ工事中。

【34日目】


 盗賊ギルドの侵入者は、雑魚だったらしくあっさりとカタがついた。


 行き止まりの小部屋に入っていったので後をつける。

 奴らが連れている犬が唸り声を上げた瞬間、一気に距離を詰め――

 

 1人はホネさんが、華麗なラッシュと見事なアッパーで地に沈める。

 もう1人はアオちゃんが、鋭い蹴りを鳩尾に突き刺し、続け前のめりになる男の顎を蹴り上げる。

 最後の1人はゲン爺がアイアンクローで締め上げる。万力のようにビクともしないその一撃に相手は徐々に抵抗できなくなっていき、最後には意識を手放した。

 ついでに犬は、クロの体当たりで壁に叩き付けられている。


 まさに瞬殺。いや、殺してはないけどね……


 そういえば――オレがまともな戦い見たのってホネさん vs クロだけ? あとは奇襲とか一方的な虐殺だけのような……

 まぁこちらの陣営に全く影響していないのだから、気にする必要なんて一切ないんだけど。


 取り敢えず、地に伏した男達はクーちゃんの『糸』で縛り上げる。

 ホネさん、ゲン爺には男共の荷物を確認してもらい、アオちゃんには大部屋でユウちゃんの側にて待機してもらう。

 

 ・

 

 ――さて、こいつらはどうするか?

 

 荷物の中から、冒険者登録カードと小さく盗賊ギルドの紋章が刻まれた木片が出てきた。名前等はどうでもいいとして、ユウちゃんの記憶に間違いはなかったらしい。

 後は必要な情報は、ユウちゃんに対する今後の奴らの動きを第一にその他色々と。

 普通に聞いても答える訳がないから、拷問ってなるかな……


 当然ながら、誰も拷問方法なんて知らない。

 普通そうだよな~

 拷問方法なんて――

 ――爪の間に細い釘をさしていくとか。

 ――背中を薄く切り刻んで、そこに塩をすり込むとか。

 ――出血死防止の為、傷は松明の炎で炙っていくとか。

 ――奥歯から一本ずつ抜いていくとか。

 ――細い骨から折っていくとか。


 それぐらいしか思いつかないもんな。そんな程度じゃあ無理だろうし……


 ――って――

 何で2人共そんな目で見る? 

 これぐらい普通だろ? 


 ・

 ・

 ・


 時間は流れて、いつの間にか深夜を回っていた。

 小部屋での出来事の詳細は省くとする。


 欲しい情報は手に入ったので、その共有のため今は大部屋に集まっている。


 情報供給者には心の中で合掌をしておこう。ナ~ム~っと。


 ――取り敢えず女の子2人はあの小部屋立ち入り禁止ね。色々とスゴイから。


 と、まあ余計な情報は脇に置いておいて。

 

 分かった事を一言で言ってしまうと、ユウちゃんを追ってくる者はもう存在しないということ。

 細々とした理由だとか、盗賊ギルドの拠点のいくつかとかも分かったが、洞窟生活で必要な情報はこれだけ。

 

 この件に関しては一件落着ということで。

 



 ――ついでに――

 奴らが連れていた犬は【ハウンド・ドッグ】という立派な魔物だったらしい。

 性質等は犬と変わらないらしいけど。取り敢えず、何時もの様に美味しく頂いておきました。まる。

 



【35日目】


 上の階層で奥に掘り進めていた通路が予定以上に進んでいたため、慌てて部屋作成に移った。

 書斎の件とかで完全にスルーしていたよ……


 後は――

 昼間は色々と道具――主に書斎改装用を作成しているのを眺めて。

 夜は出かけて行くメンツを見送った後、ユウちゃんの作業をまた眺める。

 

 いつも通りの1日だった。

 



【36日目】


 昨日と同じ。

 違うことといえば、ホネさんとゲン爺が岩を硬そうな岩を抱えて持って帰って来て、ホネさんが同じ厚さになるように『黒霧刃』を使って斬っていたことぐらい。

 

 使えなくなった愛剣の代わりに、某3人組が持っていたモノを使っている。

 品質的には問題ないらしい。

 

 ちなみに――

 ゲン爺が加入した時に壊れた剣を見せたところ、持ち主のホネさんは正座させられ説教開始となった。主に使い方とか、手入れのこととかで。

理不尽だが、事情を知らないのだから仕方がない。結局、ゲン爺が落ち着いたところで事情を説明できるまで、説教は終わらなかった。

 



【37日目】


 昨日と同じ。特記なし。

 



【38日目】


 忘れた人がほとんどだろうけど――

 

 【スライム】というのは環境適応能力の高い魔物だ。

 何故こんなことを脈略もなく言うのかというと――

 ちょっとした実験ということで、適当に狩ってきてもらった【スライム】――【グリーン・スライム】だったが、それを例の行き止まりの小部屋に放り込んでおいた。


 それから2日。さてさて、どうなっていることやら――


 ・


 汚れきっていたはずの小部屋はかなりキレイになっていた。ナニで汚れていたかは各自ご想像を――


 あの時、ホネさんとゲン爺が最後は滅茶苦茶テンションが上がってしまい、結果、部屋中がエラいことになってたのに。今はその形跡がだいぶ消えいていた。


 一緒に見に来た元凶の2人も驚いている。


 そして部屋に放り込んでいた【グレーン・スライム】はというと、最初放り込んだ時よりも一回り以上多くなっていた。色も淡い緑色から赤黒く変色している。


 もしかしたら、とは思っていたが、Class変化していた。名付けるとしたら、【ブラッディ・スライム】ってところかな?


 想像以上に実験はうまくいった。大成功! 

【スライム】適応するまでは思わなかったが、新しい魔物を『捕食』でき、しかも部屋も綺麗になったと一石二鳥な結果となった。

 



【39日目】


 書斎横の一室――厨房予定の部屋が完成した。

 後はその横に作業部屋と、その部屋と書斎を十字に繋ぐ通路。そしてその先にゲン爺の鍛冶場と、途中で急遽付け加えた倉庫。

 生じた土砂は大部屋を半分に仕切るのに使用した。広すぎて使い勝手がイマイチなところがあるので、書斎と入口への通路がある方を訓練場、奥を作業場にする予定。

 

 そして上の階層の作業部屋になる場所の壁に、ゲン爺が何やら白っぽいものを塗り始めた。

 塗り始める前に何やら捏ねていたり、外からも色々と持ち込んでいたが、何を塗っているのかは分からない。

 取り敢えず本人は――腕慣らしじゃ、とか言っていた。

 ホネさんは岩を斬り続けている。

 そしてクロは、ゲン爺の指示で部屋中を勢い良く転がり続けている。


 ちなみにアオちゃんとユウちゃんはというと、訓練場になる場所で、行き来する【土喰い】を尻目にいつの間にやら出来ていた糸巻き機を使い、クーちゃんが吐く『糸』を紡いでいた。

 糸巻き機はゲン爺作らしい。ホント多才だねぇ……




【40日目】


 特記事項は特になし。

 男2人作業場に篭もり、女性陣は糸紡ぎを継続中。

 

 夜には出かけてるけどね~




【41日目】


 昨日と同じ。特記なし。




【42日目】


 昨日と同じ。特記なし――と思っていたが、1つだけ。

  

 いつの間にやら、アオちゃんが『進化』していた。 

 ホネさんのレベルが上がっていたので『ステータス』を見てみたら、【ハイ・フレッシュゾンビ】になっていた。ちなみに――


――――・――――・――――・――――・――――・――――・――――・


Name:アオ

Class:【ハイ・フレッシュゾンビ】

   Lv:1

   MP:83/83

Skill:『陽光恐怖』『陽光虚弱』『腐敗化』『思考能力低下』

      『発声不可』『腐敗防止』『思考維持』『運動能力強化』

      『暗視能力』『念話(特殊)』『魔力吸収』

     

――――・――――・――――・――――・――――・――――・――――・



 ――見た目変わってないせいか、本人の自覚もなかったけど――


 【ハイ】ってついてることは【フレッシュ・ゾンビ】の上位種ってところからな~。


 上位種がいるということは劣化種みたいなのも存在するかも――

 知恵袋に聞いて見たら、そういうのには【デミ】と付くことが多いらしい。以上無駄知識でした~。

 

 ――そういえばホネさんは前は【ハイ・スケルトン】だったね……。完全にスルーしていた……




【43日目】


 昼過ぎ、女性陣の作業を眺めていたら奥から男2人が出てきた。

 ここのところ、夜出かけるとき以外は作業場に篭もりっきりだったのに――

 そう思っていたら、完成したぞ、と言ってきた。


 ――何が?

 それがオレ達の素直な気持ちだったが、見たほうが早い、ということになった。


 ・


 壁一枚向こうは別世界でした――


 言い過ぎだとは思うが、オレ、アオちゃん、ユウちゃんの3人から感嘆の声が自然と漏れたのは確かだ。


 今までの土や岩むき出しだった壁は、白く平に塗り固められている。天井も同じく。

 床には石畳が引き詰められ、壁一つ向こうの凸凹だらけの床とは雲仙の差を呈している。

 また、壁には目線の高さ程に等間隔に穴が開けられえている。何かと聞いたら照明用の油皿置きらしい。ウチのメンバーには不要なんじゃあ……と思ったが、それは様式美らしい。

 

 今までの洞窟とは別世界。本当にスゴイ。

 女性陣に褒められ、ホネさんは照れ、ゲン爺は満更でもなさそうに胸を張っている。

 褒められて当然な出来栄えだ。


 ついでに、書斎等はこれ以上にしてやる――という言葉も聞こえてくるので、今からどうなるのか楽しみだ。




【44日目】


 上の階層に制作していた新しい部屋も無事完成した。

 当初の目標だと、さらに奥に1部屋を作成して一通り終了の予定だった。

 書斎の拡張工事が増えたということがあるが、日々【土喰い】を増やし続けているから工事速度も格段に向上している。

 書斎横に増設している作業部屋もある程度の広さに掘られているし、通路も同時進行している。


 ・

 ・

 ・


 最近、作業中心になっていた――ということもあり、本日は訓練を強化しようということになった。

 といっても、試合形式か、クロの威力だけを抑えた攻撃を避け続けて回避能力強化ぐらいしか出来ていない。

 魔物を生み出して相手をさせたところで、雑魚しか生めないから訓練にならないし。


 何かいい方法、ないかなぁ……?




【45日目】


 昨日と同じ。特記なし。




【46日目】


 昨日と同じ。特記なし。







グダグダ感がひどくて申し訳ありません。

ついでに今までで一番日数が経過したのに、文章量は一番短くなっています。

……おかしい……

ゲン爺が鍛冶を始めるとこぐらいまで書きたいと思っていたのに……


まぁそれは兎も角――

毎度ながら読んでいただき、ありがとうございます。

表現がわかりにくい、回りくどい等も言われておりますので、矯正していきたいとは思ってるのですが――うまくいってないですね……


次回は是非とも鍛冶開始までは行きたいと思います。では次回47日~ でよろしくお願いいたします。


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