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彼らの登らない古塔生活  作者: うめつきおちゃ
僕を守る君を守る人
44/50

エピローグ

おおおおおおおおおおい!!!!!!!


バフォメットとの遭遇戦を命からがらの状態で帰還し、自室の鬼固いベッドで休息をとっているとそんな声が聞こえた。


いやアレは声じゃなくて雄たけびだな・・・

まず間違いなくローガンだろう。


ドカドカドカ!およそ人間が階段を上る音とは思えない、そんな音とともにその男は現れた。


バーーンッ!!!!!!!


「その扉になんの恨みがあるんだよ・・・」


「あ?何の話だ??それよりお前覚醒してあのバフォメットを倒したんだって?!!やるじゃねぇか!!」


こいつそのおおおおおおおおおおい!!!!!!!


バフォメットとの遭遇戦を命からがらの状態で帰還し、自室の鬼固いベッドで休息をとっているとそんな声が聞こえた。


いやアレは声じゃなくて雄たけびだな・・・

まず間違いなくローガンだろう。


ドカドカドカ!およそ人間が階段を上る音とは思えない、そんな音とともにその男は現れた。


バーーンッ!!!!!!!


「その扉になんの恨みがあるんだよ・・・」


「あ?何の話だ??それよりお前覚醒してあのバフォメットを倒したんだって?!!やるじゃねぇか!!」


「イヤ、それは間違いだよ。」


痛む体に鞭を打ち上体だけ起こす。


「おいおい、無理すんなよ。」


「アンタがこなけりゃ無理しなくて済むんだけどな・・」


「そりゃそうか、ガハハハッ!で、本当の所は??」


「多分、覚醒はしたよ。」


おおお!!

ローガンが自分の事のように喜んでいる。


ガサツなことに目を瞑れば本当に気持ちのいい男だな。


「バフォメットは倒してない、腕を鯖折りにしたけど、逃げられた。」


(まぁ奴が逃げて()()()()()()()()()ら、今こうしてここに居られなかっただろう)


そう考えるとぞっとしないな。


「そうか・・・しかし俺はお前が羨ましいよ。俺は覚醒できない人間だからな。」


「する必要がないほど強いからだろ?」


「まぁそういうことにしておくわ。」



ローガンはそう言って出て行った。


「何だったんだ・・・うわっ!!??」


扉のほうへ目線を送ると何か大きな影が動くので驚いてしまった。


「ノツダだろ。」


聞き耳立てるような奴、第一容疑者だ。


「けっ!なんでまず俺が疑われるんだよ!!」


ノツダが観念して出てくる。


「まずってことは他にもいるのか?」


げっ!まずいって顔をするノツダ。


「じゃあノエルか?」


と声をかけると


「えええ!!?私ってノツダの次に信用ないの!??」


「いや別に聞き耳と信用って別の話じゃ・・・」


そっかぁと笑いながらノエルが扉の陰から出てきた、その後ろからクラマーとシイナもついてくる。


(全員ってこいつらマジか・・・いやまぁ心配かけた俺が悪いのか・・・)


ノツダがベッドの片隅に腰掛け


「そっちがやべー目にあってたのにこっちはなんにも出来なくて悔しかったぜ。マジで。」


という。


「わかってるよ。みんなが来ないでいてくれたから、あそこの石碑が残っていたんだろ。」


三人がもしあの後また塔へ入っていたら別の所に俺たち用の石碑は移動していた、そういうルールだ。


「まぁでもこうやって家族全員でまた会えてうれしいよ。」


とノエルが後ろ手でくるくる回りながら言う。


「・・・ノエル、お前弄ってんだろ・・・」


きゃー怖いいぃぃなんて言いながらノエルは出ていく。


ノツダもそれに続く、「早く下で飯食おうぜ。」と言い残して。


「アヤト、ありがとうね。」


シイナはシンプルにお礼だけを言って出て行った。


(それはどっちの?)って言ったら野暮だろう。


女子に聞くことじゃないな。


今のはシンプルに助けられたことへのお礼として受け取ろう。


「僕はうれしかったよ。アヤトにとって僕たちが家族と思ってもらえるようになって。」


「改めて言われると恥ずかしいな・・」


「そうだね、じゃあ・・・起きれる?ごはん、運んでこようか?」


「いや起きるっつーか降りるよ、肩貸してくれ。」


「うん。無理しなくていいんだよ?」


「いや、いいんだ。ここに来た次の日だったかな。クラマー言ってただろ。」


「なんて言ったっけ?」


「『なるべくみんなで食べる、そっちの方が美味しいから』ってさ。」


「あーよく覚えてるね。」


クラマーが気恥ずかしそうに笑う。


覚えてるよ。たぶん、前の俺には無かった感覚だったから。


「それより、クラマーのスキルって結局なんだったの?」


肩を抱えられながら階段を下りる。


「あぁそれはね・・・」


「こら!!!ノツダ!あんた、またつまみ食い!」



結局、こういう日々が素晴らしいのかもな。


陽が落ちても砂漠はまだ熱を帯びた風を運んできている。

長々と失礼しました。

すべて読んでくれた方がどの程度いるかは把握できないのがもどかしいですがもしいらっしゃいましたらありがとうございます。


この話だけ読んだ方がいましたらお時間のゆるす限り前の話から読んでもらえると嬉しいです。


前も書きましたがこの話は二万字を想定してプロットを作ってから書き始めました。

結果は二万と四千字ほどでした。


むつかしいですね(笑)


またできるだけ早くなにか書くつもりなので良かったらそれも宜しくお願い致します。

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