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第5話 初めての学生寮

予想よりもはるかに多くの人に読んでいただいてるのでとてもうれしく思います!

これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします。。


「これが寮だと??」

思わず口に出さずにはいられなかった。



外見はどこかの城だし、校内にあるのに頑丈そうな鉄格子の門、天使を模った噴水などのオブジェが複数ある。



門番の兵士に名前を告げると入り口まで案内してくれた。



馬鹿でかい扉が開くとそこにはエントランスホールが広がっていた。

天井からは巨大なシャンデリアが吊り下げられ、床は大理石。目の前にはこれでもかってくらいの存在感を放つ階段がある。まるで、どこかの宮殿だなっと思う俺だった。


とりあえず、案内してくれた門番に礼を言い左側にある受付へと向かう。

座っていたのは本物のメイドさんだった。


「新しく、ここに住むことになったんだけど部屋って何処??」

「リューイチ様ですね。只今、ご案内します。」



そう言って、メイドさんに連れられて着いたのは最上階。



ちなみに移動には階段ではなく籠とよばれるエレベーターを使用した。なんでも魔力で動かしてるそうだ…。


籠を降りると目の前にはすぐに、豪華な装飾を施された扉があった。


「こちらの部屋になります。」

そういってメイドさんが扉を開けてくれた。



部屋に足を踏み入れた瞬間の感想。

「は?」



メイドさんが驚愕したようで「お気に召しませんか?」と尋ねてきたので



「いや、大満足だ。」

と答えておいた。



「そうですか。何かご用がありましたらこちらのボタンを押してください。」

そういってメイドさんは部屋を出て行った。




なぜ、俺が咄嗟に声が出たのかって??

それは、この部屋自体に呆れたからだ。



一人で住むのに6LDKも必要か??


寝室に天蓋付きのベットはあるわ、リビングにシャンデリアぶら下がってるわ、衣装室があるわっと突っ込み処満載なのだ…。



日本の学生寮に住む、貧乏学生に自慢したら死刑確実だろう…。


部屋にいても特にやること無いし、何より落ち着かないのでエントランスホールに戻ってみることにした。


ちなみに部屋の鍵は俺の魔力を認識して開閉するという、現代の指紋認証に似ているシステムを使っていた。



どこに行こうか迷ったが腹ごしらえが先だと決心し、食堂で遅めの昼食を取ることにした。

まぁ、食堂もとんでもなく豪華だったが、他の場所に比べれば質素だった。

イメージとしては高級レストランって感じだ。

食事は食堂で食べることも、ルームサービスを頼むこともできるそうだ。(もちろん無料。)


俺が、四人掛けのテーブル席に着くとメイドさんがメニューを持ってきた。


スパゲティーを頼み、辺りを見渡す。

今の時間帯は俺以外に誰もいないので貸し切り状態だ。


出されたスパゲティーをペろりと完食し、食堂を後にした。

何処にいこうか迷っていると受付にいるメイドさんが俺のところにやってきて、『至急、理事長室に来てほしい』というメモ書きを俺に渡してきたので、再び理事長室に向かった。



「それで、何の用でしょうか??」

2時間ほどまえに来た理事長室のソファーに腰掛けながら俺は理事長の様子を伺った。


「何点かやらなくちゃいけないこと忘れてたので…」

(おいおい…)


「まずは制服のサイズ測らしてもらいます」

理事長がそういうと同時に扉が開き二人の女性が入ってきた。


(こういうおっちょこちょいなところも母さんに似ているなぁ)

など考えていると二人の女性がメジャーを持って俺のすぐ脇に立っていた。



「それでは、失礼します。」っといって二人掛かりでサイズを測っていく。


恥ずかしい…。

理事長の視線もなんか嫌だし、好きでも無い女性にペタペタ触られるのもなんか嫌だと思う俺だった…。



「後であなたの部屋の衣装室に入れておくわ。ちなみにS組は、他のクラスとはデザインが違うからね。」

二人の女性が部屋から出て行くのを見送った後、理事長が説明してくれた。



「他にも何かやるんですか??」


「リューイチ君、ギルドカードって持ってる??」


「いえ、持っていませんが…」

そもそも国にギルドがあることさえ知らない龍一だった。


「なら早速作りましょう。この学園では、ギルドカードが身分証になるからね。」


そういって一枚の紙を俺に渡す。

紙の上部には誓約書とかかれており最後にサインを書くところがある。

「あ、ここにサイン書いて」

理事長が枠で囲まれた部分を指差した。



ちなみに、俺がこの国の言葉や文字は普通の日本語感覚で書いたり話したりしているが、実際話してる言葉や文字は日本語とは大きく異なる。



「じゃあ、その紙を寮の右脇の受付の人に渡してね。リューイチ君はS組だからギルドランクはCからよ。」


「わかりました。ところで授業で使う教材ってどうするんですか??」


「教材も何もS組は今年はギルドの依頼や実戦的な戦闘訓練が中心だと思うわ。だから教材は無し。必要があればその都度配付するわ。」


それを聞いて勉強嫌いな俺はどこか救われたような気分になった。



「あ、後言い忘れてたけどS組は各学年5人しかいないから。まぁ貴方が来てくれたお陰で助かったわ。今まで3年生はS組がずっと4人だったからね。」


「そうなんですか。なぜ4人なんですか??」


「それは、最後の一人。つまり学年5位の生徒の性格に問題があったのと、私が魅力を感じなかったからよ。」


(勝手な理由だな…。)

と内心思いつつ、明日から俺はS組の人達と上手くやっていけるか不安になった。


また、利用されたり騙されたりしないように心がけようと決心した俺だった。


「他に何か質問はある??」

「いいえ。」


「じゃあ、今度こそ入学おめでとう!!明日からの授業も頑張ってね。」


そう言いながら理事長は俺を部屋から送り出した。



寮に戻ってきた俺は言われた通り入って右側にある受付に向かった。先程の紙を受付係(ヘレンさんと言うらしい)に渡した。


するとカウンターのしたで何やらゴソゴソとした後

「では、こちらがギルドカードとメルリングです。ギルドカードは身分証になるので無くさないで下さい。再発行には手数料がかかりますので…。そして、こちらのメルリングは、ギルドランクによってデザインが異なり、君でいるパーティーの情報や念話をするこてが出来ます。非常に高価なもので紛失しないようにしてください。何か質問はありますか??」


「ギルドランクを上げるにどうしたらいいんだ??」


「ギルドランクは自分の同じランクを20回、一つ上を10回、二つ上を5回こなすとランクが一つ上がります。Sランク以上を受ける場合はS以上のランク者以外、自分のランクに関わらず一つ上がります。ちなみに、ランクはSSS,SS,S,A,B,C,D,E,Fまであります。」


「なるほどね」


「依頼の仕方は、受付つまりここでギルドカードを提示して希望するランクを言っていただければ、その時に来ている依頼を受けることが出来ます。なお、ここはS組専用の掲示板なので難度の高い依頼がほとんどです。依頼は複数同時に受けることは出来ません。また、失敗した場合は報酬の十分の一をギルドに支払ってもらいますので自分のレベルにあった依頼を受けてください。」


とても丁寧に説明してくれたヘレンさんにお礼を言い自分の部屋に戻った。


さっそくメルリングを中指に着けた。リングの中心にある宝石がわずかに輝いて俺のことを認識したようだ。ギルドカードのほうを見ると所属の部分が【エルヴィス魔法魔術学校 3年S組】となっておりここの生徒であることを証明している。


とりあえず夕食までは、まだ時間があるので書斎にある魔術書を呼んでみることにした。



俺は、本棚にあった一冊の魔術書を開いた。


『基礎から始める魔法入門』それがこの本のタイトル。

(なんか、日本にも参考書売り場行くとこんな感じの置いてあるよなぁ〜)



ざっと読んだ内容はこんな感じ


・そもそも魔法とは自然の力を使った奇跡のことである。


・使える属性は1〜4つが限界だとされとている。


・魔法の威力は魔力、制御力、詠唱内容によって決まる。


・属性魔法は使用魔力が大きい。


・詠唱で魔法の効果を設定することができる。


・詠唱破棄は威力や正確性は落ちるが発動速度が非常に速い。



簡単でわかりやすい上知らなかった知識が結構書いてあった。


「だいたい、ゲームと同じだけど詠唱はもっと詳しく学ぶ必要がありそうだな…。」




特に気になった属性魔法を強くする練習方法が簡単に書いてあったので少し実践してみることにした

まず指先からそれぞれの属性を放出するイメージで魔力を搾り出した。

最初は一瞬光って消えるだけだったのだが、1時間くらいやっていると親指が赤色、人差し指が青色、中指が黄色というようにすべての指が違う色に輝き出すまで成長した。


「うまくいったなぁ〜。これディアブロに応用したらなかなか使えるかも…」

実はこれ、めちゃくちゃ凄いことのようだが龍一は知るよしもなかった。




そうこうしているうちに3時間ほど時間が経ったので食事を取ることにした。



今回は部屋まで食事を持ってきてもらうことにした。メニューは『にゅ〜めん』。

なんか、気になったので頼んでみたのだが…。


「こちらが『にゅ〜めん』でございます。」といってメイドさんが、机においたのは…


「…ラーメンじゃん!!」


メイドさんが、一瞬ビクッとした後、逃げるように部屋から出ていった。


味は塩ラーメンとほぼ同じでなかなか美味かった。

まさか、異世界でラーメンが食えるとは思っていなかったので軽い感動を覚えた。


「とりあえず明日から学校だし、風呂入ってさっさと寝よう…。」




そうして静かな夜が過ぎていくのだった。


一応、次回から学園編に入る予定です。

誤字脱字、感想等ありましたらよろしくお願いします。。



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