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生まれ変わったのですよね?  作者: セリカ
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46 彼女の受難(裏)


 私は、死んだはずでした……だけど、生き返る事が出来るなんて思いもしませんでした。

 シノアのもう一つの人格のノアさんにシノアの事を頼まれた時は、恩に報いる為にも頑張るつもりでした。

 しかし、戦闘が終わってから、海を泳いで帰るように言われた時に、シノアから裸で泳いだ方が良いと言われた時には、何を言い出すのかと思いましたが……。

 海の魔物は恐ろしいとは聞いていましたけど、どうして脱がなければいけないのか理解に苦しみましたが……身をもって理解出来ました。

 今まで、怪我らしい怪我はした事が無かったのですが……体中を食いちぎられるとか大きな穴が空くとか、痛いを通り越して何も感じない状況が続くのかと思えば、傷を負った場所のその時に受けた痛みがずっと続くのは拷問かと思いました。

 さらに全身を電撃で焼かれた時には、私はもう泣く事しか出来なくて、いくら死なないとは言えもう心が折れてしまいました……。

 シノアに、癒してもらって、泣いている私を慰めてもらいながら、水着を着せてもらいましたが、私は二度と海の魔物とは遭遇したくないです……いきなりトラウマになりそうです。


 宿に戻ってから増えた能力を確認していたのですが、一つだけわからなかったのです。いつも通りの事をシノアにされてから、言われた通りに眠ろうと思うと眠れたと思うのですが、何故か目の前に扉があります

 扉を開けると見た事が無い部屋でしたが、そこにノアさんがいます。

 変わった服装で、何かの書物を笑いながら読んでいるのですが……。


「おや? 早速来たねー」


「私は、眠ったはずなのですが……ここは、どこなのでしょうか?」


「んー、ここは僕の仮想空間だよ。わかり易く説明するとシノアの頭の中の情報を司る所ですねー」


「えっ!? ここがですか? 私はどうしているのですか?」


「君に与えた記憶とかいう能力は、僕と繋がる為にあの時に作った能力なんだよねー。だけど、意識を落とした時と言うと解りにくいから言い換えると眠った時にシノアと接触していないと、ここには来れないんだ。君の胸を揉んで掴んだままだから繋がったので、来れたのですよ? まあ、鑑定が出来る奴らに見られても意味が分らないように適当なんですけどね!」


「どうして、私がその……シノアにされている事を知っているのですか?」


「んー、シノアが見ている事は常に僕も見ているからだよ? もう成長しないから、いくら揉んでも大きくならないのにねー」


 それでは……私がボロボロになった事やその後も知っているのですか……シノアの事を頼まれたばかりなのに恥ずかしい失態を見せてしまいました……。


「私は、もう成長はしないのですか?」


「んー、もう君の魂は固定されてしまったから、シノアが消滅するまで、同じ姿ですよー。前にも言いましたが、人も羨む不老不死なのですから、喜ぶところでしょうか? まあ、色々と制約が付いているので、良い事ばかりではないけどね。そんな事より僕も君の胸を揉んでみたいのです!」


「胸って、どうしてなのですか!」


「んー、僕は見ているだけだから、どんな感触かはわからないのですよね。 今までそんな事はした事がなかったのですが、シノアは楽しそうにしているから、僕も体験してみたいので、近くに来て早くその寝間着を脱いで僕が揉みやすいように差し出しなさい」


「嫌です! そんな自分からなんて……」


「我が儘言わないで、さっさと脱いでこっちに来てねー。別に強制的に従わせる事も出来るけど、無理矢理の方が好きなのかな? 僕はシノアと違って人が嫌がる事をするのが大好きなんですよ? 君だって、好きなんでしょ?」


「わ、私は、好きではありません!」


「教えておくけど、シノアは人の感情を吸収しているから、何を考えているかまではわからないけど、喜怒哀楽ぐらいならわかっているんだよ? 当然ですが、君が嫌がっていない事も知っているから、いつもしているんですよ? 君だって、嫌がっているフリをしているけど、喜んでいるのはもうバレバレなのですよ?」


「そんな……嘘です!」


「んー、仕方ないから、縛り上げてから着ている物も全て引き裂いて無理矢理するのもいいかなー。君って、目つきがきついから凄く反抗してくれた方が中々甚振り甲斐が有って楽しそうなんで、シノアの友達じゃなかったら、即実行したいんだよねー もしかしたら、新しい世界が開けて癖になるかもしれないから、やってみる?」


 シノアにそんな能力があったのですか!

 なんとなくですが、配慮というか世渡り上手なところがあるとは思っていましたが、納得出来ました。

 ここで、逆らっても結果は変わらないと思うので素直に従いましょう……ここはノアさんの世界なのですから、私が拒絶をしたら本当に実行されるに違いありません。

 新しい世界などと仰ってますが、無理矢理襲われるのが癖になるなんて絶対に嫌です!

 それに慣れてしまったのか、最近は嫌じゃないのは確かですから……。


「わかりました……これで良いですか?」


「うんうん、素直な子は好きですよー。ではでは、ふむふむ」


 なにこれ?

 ノアさんに触れられて揉まれるとすごく気持ちが……。

 シノアより上手いというかすごく良いです……ダメなのに……。


「はい、もう良いですー。中々悪くない感触でしたよー」


 えっ?

 もうお終いですか?

 もっとして欲しいのですが……。


「どうしたのですか? なにか物足りなそうな顔をしていますが?」


「それは……その……とても……」


「んー、はっきりと気持ち良かったと言えば良いのに。 君の感度を高めたから、良かったでしょ? 時間も限られているので、シノアみたいに時間を掛けられないから、ちょっと調節しただけだよ?」


 私の体の調節も出来るのですね……こんな半端にされては……切ないです……。


「お礼に君にシノアの過去を教えてあげるよ。あの子の事を知っておいた方が良いからね」


 シノアの過去?

 いくらなんでも人の過去を知るのはダメだと思います。

 そんな事を考えている内に私の額にノアさんの額が触れると一気に流れ込んできましたが、これは……。


「どう? シノアが生まれ変わる前から、学園に行くまでを見せてあげたけど」


「まさか……あの子が……」


「そうですよー。元は世間知らずの実験動物です。当然ですが、エルナの従妹などではありません。某伯爵の愛人になる予定の君と比べてどう思った?」


「!?」


「あの子は、君の背中の傷を見てから、セイルーン子爵の家を調べていますから、本当は君の将来を知っていたのですよ?」


「そんな素振りは……」


「仮にも君の父親なので消す事も出来ませんから、どうやって君を助けようかと考えた結果、シノアは既にセイルーン家が受け取る予定の金額の倍を払って君の自由を買い取ってあるのです」


「いつの間にそんな事を……」


「教えてしまいましたが、シノアから言い出すまでは知らないで通して下さいよ? 学園を卒業した時に言うつもりみたいですからねー」


 シノアは、私の自由まで作ってくれていたのですか……。

 命まで救ってもらって、過剰な力までもらって私は……どうやってシノアに報いれば良いのでしょうか?


「シノアの過去は気にならないのかな? 正直、貴族の君から見たら、奴隷とか家畜なんじゃないのかな? いや、人体実験の材料なんだから、それ以下の存在ですねー」


「そのような言い方は止めて下さい! シノアの過去がどうであれ、私に道を開いてくれた友人に変わりありません。それどころか自由と命までくれた彼女に、私はどうやって報いれば良いのですか……」


「ごめんよー。君を試すような言い方をしたのは悪かったね。シノアの為に何かしたいのであれば、彼女を正しく導いてあげて下さい」


「私が導くなんて、そんな事は出来ないと思いますが……」


「んー、君には教えておくけど、シノアの心はまだ周りの感情に左右され易いのです。悪意のある者と長くいると、現在の人を大切にしようとする心など消えてしまって、私のように消した方が早いと思うようになってしまいます」


「えっ!? それは、どうしてなのでしょうか? それにノアさんがそこまでするとは思えないのですが……」


「んー、いまの君は、僕の眷属だから普通に話しているけど、僕は気に入った者と身内と思う者以外は、消した方が早いと思っているんだよ? 君だって、シノアがお願いしなかったら、絶対に眷属にはしません。君を眷属にするのはどう考えても戦力ダウンしてしまうから、シノアの成長に合わせて強化はしていくつもりだけど、精神面が心配なんですよ」


「その事については、申し訳ありません……足手まといにならないように頑張ります……」


「勝手に生き返らせた君に僕も言い過ぎたけど、今後はそうならない為にも君がしっかりと子守りをしてくれれば、問題はありません。話を戻しますが、君はエルナを慕っていたみたいだけど、これからはシノアの事しか考えてはいけません。それがあの子の為でもあります」


「それは、当然そうしたいと思いますが、それがシノアの為になる理由を聞いても宜しいでしょうか?」


「んー、僕は以前にエルナにちょっと細工をしておいたんだよ。あの時は、あの子が一番良い感情をくれていたからねー。だけど、あの子の思いは純粋で、とても強いんだけど、ちょっと性格に難有りの腹黒さんだしねー」


 確かにエルナ様は、猫被りのところがありますが……それにしても腹黒とか言われてます……。


「君には教えておくけど、エルナって、かなり自分を偽って生きています。普段は何食わぬ顔で、傍観していますが、内心では何を考えているのかわかりませんよ? 特に教育係の子にされた事を実行すると恐ろしいぐらいに満足した感情が流れてきます」


 それが本当でしたら、かなりショックです……私のエルナ様を見る目が変わりそうです


「いまのシノアって、君が初めて会った頃より変わったと思わない?」


「言われてみれば、確かにちょっと個性が強くなったと思います」


「今のシノアの性格はエルナの影響を強く受けていますが、彼女と違って隠す事をせずに、自分に素直に行動しているのですよ」


「それは……エルナ様が自分を偽らない場合なのでしょうか?」


「君も理解しているね! あとは、学園の担任の先生の欲深いところなんて、もろに影響しているから、僕にとっては楽しい人格になっているんだよ」


 アイリ先生がそんな方だったなんて、知りませんでした。

 私の知っているアイリ先生は、優しくで生徒に理解力のある良い方と思っていましたのに。知りたく無かったです……。


「ちなみに、そのダメ先生はシノアに誓約魔術で支配されているのに考え方が一向に変わらないので、シノアのいいおもちゃですね」


「アイリ先生がですか!?」


「んー、あれだけ堕落した面白い人間は良いので、僕も殺したくは無いですねー。あとは、シズクがお姉様設定を強く思っているから、最初は嫌がっていたのに、今では完全に受け入れているぐらいかな」


「それで、私はどうすれば良いのでしょうか?」


「んー、君の真面目で努力家なところがもうちょっと影響すれば、もう少し上手く立ち回れると僕は思っているので、他の人に負けないぐらいに影響を与えると良いよ。じゃないと最終的に人格が完成した時に、この世界の方向を決める時にどうなるんだろうね?」


「何を決めるのでしょうか?」


「君だけに僕のいまの未来の姿を見せてあげるので、しっかりと見ると良いよ」


 そう言って彼女の額が私の額に触れると……えっ!?


「わかったかな? この事は、絶対に口外出来ないように制限を掛けるけど、これはあの子の未来なんだよ?」


「そんな……これは本当なのですか?」


 彼女の凄まじい能力もわかりましたが、人種や職業が指す事は……。


「いまの段階でこれなんだから、悪意に満ちた者の影響を受けたら、君達にとっては大変な事になるでしょ? 僕は、楽しくなりそうなので気にしないけど。君がこの世界を大切に思うのだったら、君がするべき事はわかったよね?」


「とてもよくわかりました……私には、荷が重すぎますが頑張ってみます」


「まあ、頑張ってねー。そろそろ時間なので。僕と話したくなったら、いつでも待ってるよ。何せシノアが死なないと僕はずっとここで見ているだけなんだから。もう死ぬのも困るんだけどね」


 その言葉と同時に目が覚めたのか、現実に戻っていました。

 私の横でシノアが気持ち良さそうに眠っています。

 エルナ様には申し訳ありませんが、絶対にシノアの心は私の影響で占めさせていただきます。

 先ほどのノアさんの状態で固定されてしまったら……いえ、あれはまだ変えられますので大丈夫です。

 これからは、私もしっかりと主張して行くと決めました。



 それからも毎晩必ずノアさんと会う為に、積極的にシノアと接触した状態で眠る事にしました。

 シノアは、私が積極的になったので、調子に乗って色々としてきますけど……我慢です……。

 ノアさんに色々と質問をするのですが、彼女は必ず対価か勝負を挑んできます。

 対価の方はとんでもない事を言ってくるので勝負の方にしていますが……まったく勝てないのです……。

 その後に罰ゲームをする事で、教えてもらっていますが……最初から、罰ゲームをやった方が早い気がしてきました……。

 カードゲームなどの読み合いは散々負けてから、もう無理と気づきましたが……。


「今日は、何を教えて欲しいのかな?」


「この国について教えて欲しいのです。特に女神様や使徒の事なども知りたいのです」


「んー、まずはこの国の事を教えてあげても良いけど、僕に対価を払うかゲームに勝利したら、教えてあげますよ?」


「対価とゲームですか……ちなみに対価とは何なのでしょう? 私は既に魂しか無いのですよね? それでどうやってノアさんに差し出す物があるのでしょうか?」


「んー、そうだねー。僕に過去の記憶をくれるとか君の行動に僕が楽しいと思う制約を掛けるとか面白そうだね。ちなみに過去を提供してしまうと二度と思いだす事が出来ないし、内容によっては現実でも無かった事になりますので注意して下さい。制約に関しては、君の大好きなお漏らし属性とかを付けます」


「私にお漏らし属性なんてありません!」


「えっー、あれだけ毎日のように下着を汚しまくっているから、間違っていないと思うんだけど?」


「どうしてそんなに詳しいのですか……」


「もう一つ種明かしをすると、シノアの嗅覚は普通の人間より優れているので、ダンジョンに居る時は常にシノアの側にいるから、君の下腹部からアンモニア臭が……」


「認めますので、もう止めて下さい! そんな理由で気づかれていたなんて……。でも、いまの私は、もうしなくなったのですよね?」


「んー、不要になったけど、体調はシノアが設定出来るんだから、僕がシノアに強く働きかければ、無意識の内にお漏らしするようにさせれるよ?」


 一番喜んでいた事が元に戻るとか最悪です!

 それだけは、絶対に阻止したいです!


「対価の方は、止めて勝負の方にしたいのですがどんな事をするのですか?」


「本当は、シズクの世界のゲームで勝負がしたいんだけど、君はその知識が無いから不公平過ぎるので、今回はこの世界にも普及していたチェスにしょうかなー。相手が居なくて出来なかったんだよね」


「それなら、私も知っていますので、お受けいたします」


「初めて対戦出来るから楽しみだよ! では、始めよう!」


 気が付くと私とノアさんの前に用意されているので始めましたが、チェスはちょっと自信があるので、勝てると思っていました……。


「はい、これでチェックメイトだねー」


「うぅ……こんなはずでは……あんなに有利だったのにどうして……」


 序盤から私が有利に進めていたのに、途中からなすすべもなく私の陣営はボロボロにされて行きます。

 まるで、私の心でも読まれているかのように……。


「私の負けです……ノアさんは、心でも読んでいるのですか? いくらなんでもあそこから逆転されるなんて納得がいきません……」


「んー、残念ながら、僕には心を読む能力は欲しいけど無いのですよねー。それにそんな事をして勝っても僕が楽しくありません。単純に、僕はチェスの定石をほぼ知っているからだけなので、それが上手く嵌っただけです。あそこで僕の知っている配置にならなかったら、負けていましたね」


「定石をほぼ知っているなんて、ありえないです……」


「君だって、シノアが学園のトップなのは知っているよね? それと暇があるといつも書庫に籠っているから、書物という書物はほとんど暗記してます。当然ですが僕も同じです」


 あの膨大な書庫の書物の内容をほぼ暗記しているなんて……シノアって、そんなに記憶力が良かったのですね……。

 普段の態度からは、そんな風には見えないのに恐ろしいですね。


「さて、負けた君をどうしょうかなー? 対価どころかマイナスになってしまいました!」


「マイナスって……それでは、私は必ず対価を支払わなければならないのですか!?」


「だって、僕は君に知識を賭けて勝負したのに、君は僕に何を賭けていたの? ちょっと不公平と思いませんか?」


「確かにそうですが私には、ノアさんが欲しい物なんて……」


 確かに勝負なのですが、お互いに何かを賭けるとは説明されていません。

 すごく嫌な予感がして来ました……。


「んー、仕方ないから、君には負けた時に簡単な罰ゲームをする事にしょうかな? 取り敢えずは、この国の事を教えてあげるけど、次からはコスプレの服に着替えないと扉が開かないようにします」


「コスプレというのは、いつもシズクさんが言っている事ですよね? 扉とは入り口の事ですか?」


「そうです。これからは扉の前に置いておきます。着替えないと開かないようにしますので、着替えないと朝まで扉の前に居るだけになります。服の着方は触ると理解出来るようにしておきますので、安心ですよ!」


 あの子の作る服はとても良いのですが、たまに訳のわからない服があるので、着るのに躊躇うのですよね。

 エルナ様が着替えているので、覚悟を決めて着替えますが、すごく恥ずかしいのもあるのです。

 私には何が良いのか理解出来ないのです……。


「では、この国の事を教えてあげるねー」


 いつものように直接頭に流れ込んできますが……これは?


「私の知っている歴史と全然違います……これが本当でしたら、この国は……」


「当然ですが、これも話す事は出来ません。シノア辺りは君が知っているとわかったら、追及してきますよ? なので、気付かれたら頑張って誤魔化して下さい」


「シノアが強制的に私に言わせる事が出来るのではないでしょうか?」 


「意思なんかについては、強制は出来ません。誓約魔術で完全に支配でもされていれば別ですが、シノアが君に出来る事は体の設定だけです。これだけは私も直接は介入が出来ませんから、さっきも言った通り思考誘導をするだけです」


 体の設定が出来るだけでも完全に主導権が握られているのですから、面白がって何かされそうですね……。


「まあ、今日はこんなとこで。時間ですから、またねー」


 目覚めると朝なのですが、最近は眠った気がしないです。

 眠りたいという気持ちすら無いので、改めて人ではないと実感出来ました。

 それにしても……次からは、何を着せられるのか不安です……。



 いつものように扉の前に行くと衣装が掛けられていますが……これは?

 着方はわかりましたが……着替えないとダメなのでしょうね……。

 そのままだと開かなかった扉が着替えると開けられますが、毎回着替えるのでしょうか?

 

「んー、中々似合っているねー。今度、シズクの前で着てあげると喜ぶよ!」


「……これは、シズクさんと同じ忍者の服装なのですか?」


 下着を穿かずに網状のレオタードなる物を着てから、上に着こむのは、露出の高いシズクさんの服に近い服なのですが……。


「んー、それは、操ちゃんのライバルの子のお姉さんの忍者服で、君に似合うと思って用意したけど、いいねー」


 これ、あちこちがスースーして落ち着かないのですが……こんな服を着て歩いていたら、恥ずかしすぎます!


「私としては、もう少し恥ずかしくない服が良かったです……」


「んー、ここには、僕しかいないんだから、別にどんな格好でも良いと思うけどねー」


「それでも、私には抵抗があるのです……」


「似合っててカッコいいと思うんだけど、取り敢えず今回は、自称女神達の事で良いのかな?」


「エレーンさんもノアさんと同じように自称神と言っていましたので、知る事が出来るのでしたら、教えて欲しいのですが、ノアさんが出て来る対価も知りたいです」


「んー、対価の方は、知っていた方が良いので、教えておきます。実はこの世界の●●●●が減るんですよねー。なので、そろそろ死んでもらうのは望ましくないのです。勿論シノアには内緒ですよ?」


「わかりました。それは確かに困りますね……」


 そんな物が消費されていたなんて……これが事実なら、シノアを決して死なせてはいけません。

 この事実だけでも私には重すぎる話です……。


「では、どんなゲームをしましょうかなー」


「今回は、私が提案しても宜しいでしょうか?」


「んー、面白い事なら、良いけど?」


「オセロというゲームですが御存知ですか?」


「知っていますよー。ルールぐらいしか知りませんが負けませんよ?」


 まさか、ルールしか知らないとは、これなら勝てそうです。

 エルナ様には勝てませんが、他の方には勝ち越していますので、オセロには自信があります!

 時間が有る時にシノアと勝負した時も勝てましたので、負けないはずです。


「んー、これは僕の勝ちで良いですよね?」


「こんなの嘘です……」


 盤上は黒一色……私は白でしたが……ルールを知っているだけと言ったのにどうして!?

 全て取られてしまうなんて、初めての経験ですよ!


「さあ、楽しい罰ゲームの時間ですね! 何をしてもらおうかなー」


「どうしてこんな完璧に負けるのですか! あり得ないです!」


「んー、単純だからこそ中々奥が深いゲームなんだよねー。最初の内は君が勝っていると錯覚してたみたいだけど、僕はちゃんと要所は抑えてあったからね。後は気づかれないように誘導すれば一気に引っ繰り返せますからね。もっと先読みしないとねー」

 

「シノアには、勝てていたのに……」 


「あの子は、悪知恵は働くけど、アホだからね! このゲームの駆け引きがわかってないから、目先の物だけ取っていくから勝てないのですよ。君も所詮は身近な人に勝率が高いだけですから、慢心していましたね? 僕はルールしか知らないけど、君がシノアに勝ちまくっているパターンは全て見ていましたから、勝っていると見せかけるのは簡単でした! 未来の参謀にはほど遠いですねー」


 学園トップのシノアがアホ扱いですか……。

 言われている事が正論過ぎて何も言い返せません……悔しいです……。

 今回は、一体どんな罰ゲームをさせる気なのでしょう?

 お願いですから、お漏らし属性だけは、止めて欲しいです……。


「今回は、君の悔しがる気持ちが面白かったから、僕のマッサージで、許してあげるよ。その前にあいつらの正体は、教えてあげますー」


 これは……私は明日から、一体何を信じればいいのでしょうか?

 少なくとも、私には、もう敬う気持ちは持てそうもありません。


「んー、なにかショックだったの? 前から、言っていたのに信じてなかったみたいだねー。そんな事より目が覚めるまで、僕の全身をずっとマッサージしてもらうからね! サボったら、お仕置きをするから、しっかりと励んで下さい!」


「目覚めるまでですか? ここに来ると時間の感覚がわからないのですが、どのくらいあるのでしょうか?」


「んー、結構早く勝負が付いたから、4時間ぐらいかな? ちなみに疲労はするようにしておいたから、頑張ってねー」


「4時間もあるのですか!? そんなに続けては無理かと思います! それに、ここでは疲れたりするのですか?」


「本来は疲労なんてしないけど、それだと罰ゲームにならないから、眷属になる前の状態にしてあります」


「尚更無理です! それにノアさんにマッサージなんて、必要なのですか?」 


「漫画で読んでたら、気持ち良いらしいので、体験してみたいだけです。何でもいいから、始めて下さいねー。もし、僕が満足出来なかったら、いま着ているコスプレを現実でもするように仕向けますので。男性の騎士達がきっと喜びますよー」


 こんな痴女みたいな恰好でお屋敷を歩くなんて、耐えられません!

 あまりした事がありませんが、頑張って満足させるしかありません。

 気が付けば、裸で寝転がっていますが……この辺りはシノアと同じで、羞恥心などが欠けているみたいです……。

 それから、ひたすらマッサージをしましたが……。


「はぁはぁ……い、如何でしょうか……もう力が入らないのです……」


 もう腕の感覚などありません……足なども使ったりして何とか続けていますが、早く解放されたいです……。


「んー、もっと力を入れないといけませんねー。もう撫でているだけですからね。そんなにそのコスプレがしたいのですか?」


 無理です……元々私は体力とか力が無いのに、こんな事を続ける事など出来るわけが無いのです!

 疲れを知らない生き返ってからの体ならともかく、死ぬ前の体力では出来ないとわかっているのに……もう、この姿をお披露目する事は避けられそうもありません……。

 諦めたら、そのままノアさんに倒れ掛かってしまいました……さらにお仕置きでも増やされるかもしれませんが……もう体がいう事を聞きません……。


「手が止まって、僕に覆い被さるとは、諦めたのですか?」


「はぁはぁ……もう、何でもして下さい……私は限界なのです……明日から私は……うぅ……」


「何も泣かなくても良いのに。仕方ないのでこれで満足してあげますよ。こんな事で、真理の一部を知ったのだから、お値打ちだと思うけどね? まあ、めげずにまた来てねー」


 目が覚めると体は動きますが、精神的に参っているみたいで起きたくありません。

 毎回これが続くかと思うと行きたくなくなってきました……。




 今回の衣装は、シズクさんの世界の着物と呼ばれる物らしいのですが、下着は無しで、同じような服を何枚も着なければいけないのですが……着ている物だけで重いです……。


「んー、なんか動きにくそうですねー。十二単とかいうもので、最大で16枚重ね着するらしいので16枚用意しましたが。あちらのお姫様は体力があるんですねー」


「シズクさんの世界の王族の方はこんな物を着こんでいるのですか……いざという時に困るのでは……」


「いや、昔の人の装束だったらしいけど、実物を見てみたかったから、君に着せてみただけです」


 まあ、そんな事だと思いましたが、着こんでいるだけ恥ずかしくないのでまだましですね。

 そんな事より、切実なお願いをしなければいけませんが、対価が怖いです。


「今日は、雑談ですか? それとも何が知りたいのかな? 最近は、勝負をしていないので、罰ゲームが出来なくて残念なんだよねー」


 もう罰ゲームが確定の流れになっています。勝てないので間違ってはいませんが……。


「今日は、私に聖魔術の技能を与えてもらえるようお願いしたいのですが……確か技能は複製して与える事が出来ると言ってましたよね?」


「出来ますが、どうして欲しいのですか?」


 私が寝る前にシノアにされた事や痛みに関する事で困っている事を知っているのに、とぼけています。

 

「寝る前のやり取りは知っていると思うので、わかっていますよね?」


「んー、ちゃんと言ってくれないとわかりませんね? ちょっと耐えるだけなんだから、唾でもつけておけば平気だよ?」


「わかっているではありませんか! そうです! 私自身では治療する方法が無いから、怪我をしたら大変な事になるので、助けて欲しいのです!」


「慣れればいいだけなのにねー。一応ですが、君には適性があるので与える事は出来ますが、悲しい事にシノアには聖魔術の才能が無いので、初級しか付けれませんよ?」 


「初級だけでも使えるようになるのですね! お願いします!」


「じゃ、ゲームに勝ったらだけど……そうだ! こないだから教えてる麻雀にしましょうか? これなら君も僕に勝った事もあるので、どうでしょうか?」


 最近、雑談をしながら教えてもらっている向こうの世界のゲームなのですが、シズクさん自体は漫画の中の知識しか無いので、ノアさんと同時期に始めた私も勝てない事は無いのです。

 

「今回は、点数じゃなくて、負けた方が着ている物を脱ぐ脱衣麻雀にしましょう。全裸になった方が負けです」


 ノアさんは、向こうの世界のセーラー服と呼ばれる物を着ていますが、私は今回は着物を16枚も着ていますので、点数的には有利です!

 これは、頑張れば初めて勝利出来るかも知れません。


「その条件で勝負します。今回は必ず勝ちます!」


「いいねー。君が自信満々だと面白いので楽しめそうですよ!」


 そして……結局全て脱がされて、私はいま土下座をしてお願いをしています……どうして!


「いやー、危なかったよ。まさか僕があと1枚まで、追い込まれるとはね。しかし、全裸で土下座とかして恥ずかしくないの?」


「お願い致します……弱っちい私に力を与えて下さい……これで良いのですよね? 土下座をして、言われた通りにお願いしました! もう許して下さい!」


 私が最後の1枚を脱いだ後に「土下座して、弱っちい私に力を与えて下さいと言ったら付けてあげるよ!」と言われたので、教えられた通りに実行しましたが恐ろしく屈辱的です!

 シズクさんの世界では土下座が基本らしいのですが、あちらの世界には絶対に行きたくありません。

 こんな姿を誰かに見られたら、私は絶対に立ち直れませんよ……。


「んー、仕方ないね。君の屈辱に塗れた感情は最高だったので、使えるようにしてあげます。自分に使う時はキュアの系統しか治りませんからね」


「ありがとうございます……それはどういう意味なのでしょうか?」


「いま君の頭に中には2種類の回復魔法が浮かんでいると思うけど、キュアの方はマナを使って癒しますが、ヒールの方は生物の自然回復力を高めて自己回復を早める魔法なので、術者のマナと治療する対象の回復力を半々で癒しているのです。ですが君は自己回復が出来ないから、全てマナで補わなければいけないので、自分に使うのはキュアの系統だけになります」


「そのような違いがあったのですか?」


「シノアもヒールは使えるけど、自分に試した時に回復力が低かったので、キュアの方が上位と思いこんでいるだけです。セリスは、ヒールも使っていたでしょ?」


「言われてみれば、セリスさんは両方使っていました」


「セリスは元々聖魔術を中級まで持っていましたので、それなりに理解していますからね。何はともあれ、自分で治せるので安心出来ますねー」


「もし使えなかったらと思うと……ノアさんには感謝いたします」


 これで、何とか自分で治せるので、ありがたいです。

 この体の最大の欠点の痛みだけは解消出来ないと擦り傷すら恐ろしいのです。

 その時に怪我をした最大の痛みが続くなんて、とんでもない欠点です。


「ところで、僕も質問したいのだけど、君って彼氏とかいるの?」


「えっ!? そのような方はいませんが……」


「だよねー! なら、まだ男なんて知らないよね?」


「なっ、何を言っているのですか! 私はそっ、そのような事はしていません!」


「じゃ、警告しておくけど知らない方が良いよ?」


「私は、もうそのような事は関係ないと思いますが、なぜそんな事を聞くのですか?」


「んー、いまの君の魂の情報が固定されていると言ったよね?」


「はい、そう聞きましたが?」


「当然、そんな事をすれば体は怪我をしたと認識します」


「まさか……!」


「はい、その通りです! 個人差はありますが最大の激痛が常に襲ってくるので大変な事になります! どのくらいの痛みか知りませんがもしそうなった時は頑張って下さいー」


 私がこの先に嫁いだりする事はもう無いと思いますが、もしそんな事になったら……。


「僕から見ても、君って結構美人だしスタイルも良いから、君を狙っている男共は結構いるんだよ?」


「えっ!? 私は、男性から声など掛けられた事などありませんよ?」


「エルナとシノアが常に一緒に居るから声が掛けれないんだよ。まったく男の癖に軟弱だよねー。言いたい事が有ったら、かっこよく告白してくれば良いのに。上っ面だけ決めても惚れられるわけがないのにね! 君って、相手に尽くしそうなので、色んな事が仕込めたのに残念でしたねー。特にその反抗的なきつい目を従順に仕立てあげたら、男としては最高の奴隷が手に入ったと思うよ?」


 そうすると私に気がある方が居たのですか!

 ちょっと嬉しいのですが、もう結婚とか無縁になりましたので少し残念です。

 し、しかもそのような事になるのでしたら……ダメですね……私には、耐えられる自信がありません……。

 先ほどから私の目がきついとか反抗的と言われていますが、確かに実家では生意気な目と言われて折檻されていた事もあります……従順な奴隷などと言われたのは初めてですが、今の私は事実上ノアさんの奴隷かおもちゃなのではないのでしょうか?

 それにしても、この先何を頼むにしても勝負をしないといけないと思いますが、どうしたら私は勝つ事が出来るのでしょうか?

 とにかくノアさんも知らないゲームを同時に覚えて、何とか私が優位に立っている内に勝負しないと罰ゲームが確定ですね……。



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