また...、逃げられた
「また...、逃げられた」
私は奴に逃げられた事に腹を立てながらも「すごい...! 【レッドフェニックス】様...」と呟く結衣の方を見る。
「ううん...、その姿は【クリムゾンフェニックス】様...ですね!!! 【怒りの巨人】討伐おめでとうございます! このことはきちんと警察や魔法少女機関に報告させて貰いますね!」
また何やら聞き慣れない言葉が出てきた。
「魔法少女機関?」
「はい、魔法少女達は強大な力を持った者達も中には存在するので、B級以上の魔法少女には戦果報告を魔法少女機関にしなくてはならないんですよ! まあ...【クリムゾンフェニックス】様は能力検査をしていないと思うのでおそらくC級ですからギリギリ大丈夫だと思いますが、今の戦いを見ていると実力的には既にB級かA級相当だと思います」
「なるほどね」
まあ、今の私みたいな力を持つ魔法少女が私利私欲で力を行使できないように抑制するシステムは必要だよなとは思う。
そう思っていると...。
「くっ!」
「【クリムゾンフェニックス】様!?」
いきなり全身から力が抜けていくのを感じた。
そして通常の【レッドフェニックス】に戻ったのでやはりあの力は長い時間使用できないようだ。
しかし、翼を出現させるだけの【不死鳥の翼】を習得できたのでただ飛ぶだけならようやく【レッドフェニックス】の状態でも使えるだろうと思う。
まあ、スピードも能力も1段階下がると思うけどね。
「結衣。悪いけど救急車を呼んであの2人を運んで貰ってくれないか?」
「それはいいですけど【レッドフェニックス】様はどうするんですか?」
「私は普通に帰るよ。ちょっと疲れちゃったし」
「...そうですか。分かりました」
「うん、それじゃあ。『thank you』!」
また炎の文字でthank youの文字を作り彼女にファンサービスをしてあげました。
「はうっ! やっぱり最高です! 【レッドフェニックス】様!」
本当に嬉しそうな表情を見ていると私も嬉しくなってしまう。
けれど、今はゆっくり眠りたい。
そう思いながら【不死鳥の羽】を使い帰宅するのでした。




