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【完結】Magical★Spirits-マジカル★スピリッツ-  作者: 晴埜あこ
エピローグ

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72/72

想い出噺・b

 ん? よぉ、お嬢さん。また会えたな。

 

 って……なんだよ、その不服そうな顔は。オレがなにかしたか?

 嘘つきって……あー、お前、この前の話を誰かに話しただろ? わかるよ、それくらい。

 それで、それは違うとでも言われたんだな。はいはい。

 

 なぁ、お嬢さん。物事ってのは、それぞれどこから見るかで印象がガラッと変わっちまう。どこで誰に聞き、当事者なのかそうじゃないのか、そんな些細なことで、言葉の意味なんて大きく変わるんだ。

 

 だから、その違うって言った相手も、お嬢さんも。別に間違っていないと思うぜ? お嬢さんはオレから、その相手はまた別の相手から、別の視点の話を聞く。すると、どんどん飛躍していってしまうこともある。

 その時その瞬間を、直接見聞きした者同士でないと、本当かだなんでわからないんだよ。

 

 だからな、お嬢さんが正しいと思った方を心に留めておいていいんだ。

 

 おい、どうしてそんな悲しい顔をする。

 オレは別に、信じてくれようとしている人が信じてくれていたら、それでいい。嘘つきなんて、言われ慣れているしな。


 

 そっちこそ、こんなところまで抜け出してきて、後で誰かに怒られるぞ?

 オレはなんでも知ってるからな、そんなことぐらいわかるよ。

 

 別に責めているわけじゃない。そういう窮屈なのは、オレにも経験があるからな。

 逃げたくても、逃げる場所がない。どうにかして自分の力で乗り越えるしかない時が。生きていたらたくさんある。割に合わないと、オレは思うけど。

 

 それでも、生き延びて、会いたい奴らがいるんだ。

 友達? そうだなぁ、悪友……かな。

 

 あっちが覚えているかは知らねぇけどな。自己満足でいいんだよ。


 

 はは、また話しすぎたな。余計なことを。

 お嬢さんは? どうしてここまで来た?

 

 ……そうか。苦労してるよな、お互い。

 次はいつなんだ? 明日か。

 

 この調子だと、明日も晴れそうだ。お嬢さんは晴れを連れてくるな。


 

 お、またこの前の奴が迎えに来てるぞ。

 あまりオレと一緒のところ、見られたらまずいだろ。


 

 また、会えるかって?

 

 どうだろうな、約束は守れるものしかしないんだ。

 ずっとここにいるかなんて、オレにもわからないしな。


 

 ま、お嬢さんはわからなくなってもオレは覚えているから安心しな。

 なんてな!


 

 じゃ、またな。


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