第19話 「守れなかったもの」
お待たせしました!第19話です
先ほど来た森を急いで走り抜けると先ほどとは別もののような荒れ果てた景色が広がっていた。
その中心には横たわる女性。
その女性にルーチェが駆け寄る。
「ノーム!」
ノームと呼ばれた女性はその声にわずかに瞳を開く。
「ルーチェ…」
その声は震えていた。
「なにがあったの⁈」
辺りは腐り果てた森林に抉れた地面。
「魔王が……きたわ……」
魔王。
その単語にサクヤも反応する。
「魔王がこれをやったのですか⁉︎」
ノームはこちらを見てこう告げる。
「エルフの泉は…もう尽きた…。あなた…がたにお願いが…あります」
「なんでしょう」
「この子を…ルーチェをどうか…あなた方と共に…連れて行って…欲しいの、です」
「⁈なにを言っているのノーム⁉︎それじゃああなたは‼︎」
首を振るノーム。
「私は、精霊です。だから…平気です」
ノームは地面に手をつき瞳を閉じる。
するとノームの全身が輝きだし、光の粒子へと変わった。
粒子は地面に吸い込まれるように消えた。
と、次の瞬間ー
ゴゴゴゴ…
地面から大量の草木が生え始め、急激に成長し、森を元に戻した。
「これが…精霊の力」
サクヤは木に触れてみる。
その木はわずかに魔力を帯びている。
他の草木も魔力を纏っているようだ。
ノーム。
大地の精霊だ。
彼女は己の全魔力を使いこの森を守ったのだ。
ルーチェは俯き強く拳を握りしめている。
かすかに肩が震えているのをサクヤもシンも気づかないふりをした。
デーティスは彼女をそっと抱きしめていた。
その姿に心が痛んだ。
魔王。
あなたから必ず世界を取り替えします。
サクヤは心に決めた。
ありがとうございました!




