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色とりどりの黙示録  作者: owen
序章
39/97

?の章 第4節

 

 彼の痛みを感じた。

 胸が張り裂けそうなほど辛い、耐え難い苦痛を彼は抱えていた。

 そんなのは、とっくの昔に知っていた。

 知っていながらも、何もできなかった。

 ただ彼の側に寄り添い、「大丈夫だよ」と告げるだけ。彼の傷を舐めるだけ。治すことは、しなかった。いや、できなかった。

 彼はまだ、自分に心を許していない。

 それも、彼を、こんな腐った世界に放り込んだ人達のせい。

「……ッ」

 何も言わず、駆け出す。

 向かう先は、いつもと同じ彼の側。




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