第二十二話 会議してませんね
はい。こんばんわです。
愁は最近カッコイいです。
静の恋はいづこ…?
『さーちゃんが、好き』
静さん.......?
そんな…事…言わないで…
バカな私には分かりません
でも…静さんは…
大切な人いるでしょう…?
突然の告白に焦る沙紀。
当たり前だろう。
今まで"友達"としていた静がしっかりした瞳で言ったのだから
友達…じゃダメなんですか?
――――――
「で、じゃあまず菜川光一についての話だな」
「あのさあいつは親の権利使ってるだけな訳じゃん」
「お、真子良い案あるの?」
「うーん…親に言うとか」
『………バカ?』
親に言っても無駄ですよ…
私の父と菜川光一の父親が幼なじみで、しかも契約会社。
だから負けるのが確実。
ですよね。
「てかなんで沙紀ちゃんが菜川のフィアンセな訳」
「そうだよ!」
「…」
「沙紀?」
「はっ?!え?!」
ボーっとしてしまった。
やっぱり考え事してちゃダメですよね…ね…。
すみません皆さん。
「えと…はい?」
「お前最近どうしたんだよ」
「いや…あの…ですね」
愁さん…。
はいっすみませんっ!
ボーっとしてたのは静さんの事を考えていた訳で…
「あはは。ごめんね愁。私のせいなんだ。さーちゃん」
「え?」
「私、さーちゃんが好きなの」
『え"?!』
し、静さん?!
何言っちゃってんですか?!
ちょいちょい!!
「お前…マジかよ…」
「静ちゃん沙紀ちゃんの事…」
「本当なのか静」
「うん…まぁね」
ドガッ
「ッ…痛い…わね」
ぉい!
テレビかい!
愁さん暴力はいけません!
愁さんが静さんを殴った。
喧嘩は…いけませーん!!!
プチッ
「二人共…人の前で喧嘩しないで!私は静さんが大好きです!でも愁さんの方が大好きです!それじゃあ…それじゃあ…ダメなんですか…?」
「さーちゃん…」
「沙紀…」
「今は菜川光一撲滅大作戦会議です。それは今しなくてもいいですよ…」
何か…疲れますね。
後で…返事します。
ちゃんと、しっかりと。
「じゃ始めましょう!」
「……うん」
「……分かった」
それから会議は再び始まった。
その中には案が一つ出てきた。
"私が父に会いに行く。"
これは…かなり嫌ですが…。
これしか無いんですよね。
頑張りましょう!
「じゃあ私が付いてくわ」
「静さん…」
「頼んだぞ。静」
「OKよ」
仲良しこよし。
嬉しいです。
でもこれが大事件になるなんて
―次の日の放課後―
「静さん!行きましょう!」
「さーちゃん」
「はい?」
「大丈夫?」
「心配ご無用ですよ」
大丈夫じゃないですけど。
すんごく不安です。
フラッシュバックしそうで。
あ、殴られた記憶がですよ。
怖いんですよね。
父が怖い。また殴られたら…
なんて…ありえませんが。
「さ、ついたわ。水野会社」
「ドでか?!」
六本木ヒルズ並み?!
見たことないですけど…
父結構頑張ったみたいですね。
はぁ…
「入るわよ」
「う、うぃっす」
「あはは。緊張し過ぎよ」
「すみません―(泣)」
そして私たちは六本木ヒルズ並みの水野会社に入っていった。
結局会議っていう会議してませんね(笑)(←作者&沙紀)
突入です!
父と娘の再会です!




