第十七話 夏樹少年の恋愛白書
今回は夏樹少年です。
鬼畜キャラの夏樹少年は時枝真子の事を………?
夏樹シリーズは一個だけです
夏樹side
………久しぶりに会った彼女は短かった髪の毛を伸ばして綺麗になっていた。
幼稚園の時からの幼なじみで中学生の時、フランスに引っ越しちゃったから伝えられなかった
僕は…時枝真子が好きだった。
いつからだろう。ずっと目で追い続けていた自分がいる事に気付いたのは。
でも言えなかった。
愁と付き合っていたからだ。
真子の方から言ったらしい。
―――真子と愁は付き合い始めた。元から有名だった二人は美男美女だった。
僕は諦めた。
だけど笑っていた。
泣かない。泣かないよ。
「夏樹くん?」
沙紀ちゃんに呼ばれて放心していた事に気が付いた。
既にホームルームは終わり次の授業が始まるみたいだった。
教室には僕と沙紀ちゃんと愁しかいなかった。僕がぼーっとしていたから心配で残っててくれたみたいだ。
「ごめんね―♪さ、行こ行こ」
無理に笑ったから変だった。
―――まだ好きなんだ。
愁と真子は別れたけどまた真子は違う人と付き合い始めていた事は愁から聞いた。
「なぁ、夏樹」
愁に話しかけられた。
僕はにっこり笑った。
「何?どしたのぉ?」
「それ、止めていいよ夏樹」
愁が真面目な顔で言った。
―――あっそ。
「何?」
「おぉ…戻った」
「さっさと言えよ」
「お前、真子好きだろ」
「ブッ?!」
思いっきり吹き出した。
だって真子好きだろって堂々と言われて心臓びっくりだよ!
てか…気付いてた訳ね。
「……ああ」
「だろうな。分かりやすい」
「なんで分かった?」
「親友だからな」
親友、そうなんだ。
あはは…分かりやすいか…
「僕はさ…愁が真子と付き合い始めた時、お似合いだと思ったから諦めた。
ただそれだけだよ」
「夏樹くん、笑って下さい」
「さ、沙紀ちゃん」
沙紀ちゃんが振り返った。
笑顔で僕の頭を撫でた。
「泣きたい時は泣いて良いんですよ?泣いて」
「………」
「夏樹くんの笑顔が好きです」
や、ヤバい!
キュンときたよ?!
夏樹くんの笑顔が好き…
ありがとう、沙紀ちゃん。
「僕も沙紀ちゃんが好き」
「す…////」
「おい夏樹!沙紀は俺のだ!」
一生懸命に批判する愁が面白くて爆笑してしまった。
沙紀ちゃんは真っ赤になって
「す、好きだなんて…」と言って愁の背中に隠れた。
可愛い。
「さ、行こう」
「夏樹!!渡さねー!!」
「はいはい」
僕は叫んでいる愁と真っ赤に照れてる沙紀ちゃんに笑いかけた
ま、頑張ってみるかな。
なんて俺はいい友達…いや、親友を持てて良かったな。
ありがとう、二人とも。
―音楽室―
ザワザワザワザワ
「遅かったねなつと沙紀と愁」
「あぁ、わりい話してた」
「え?!なつ?声色違うよ?」
「これが普通なの」
びっくりしてる。
まぁ…当たり前だけど。
すると真子は携帯を取り出して見せてきた。何?
「振ったんだよ―彼氏」
「え?」
「やっぱりアイツは私には合ってなかったしなぁ」
「じゃあさ、俺にしないか」
これが俺の本当の気持ち。
真子が好きだ。
俺は真っ赤な顔をしながら真子にそう言った。恥ずかしくて。
「ねぇなつ」
真子に呼ばれて顔を上げた。
真子は…俺より真っ赤だった。
え?
「私…浮気するかもよ?」
「い、いい!そしたらもっと俺の事好きになってもらう…」
「なら、宜しくお願いします」
「!!」
本当?夢じゃない?
俺は…(いつの間にか俺になってる夏樹少年)嬉しい!
感極まって泣いていた。
音楽室のど真ん中で。
「ちょ…夏樹!」
夏樹って呼ばれたよ―(嬉)
俺幸せです!
ああ神様、感謝致しまする!
(感極まって武士語になってる夏樹少年)であった。
「良かったですね。夏樹くん」
「ああ」
なんて思う沙紀たちだった。
幸せっていいですね。
微笑む彼女たちの歯車は…
『彼』によって狂わされる。
車の中で沙紀の写真を握りニヤリと笑う少年によって。
次は大事件が起こります。
ヒントを言えば沙紀と愁の歯車を狂わす人物が現れます。
これは少しシリーズです。
続きます。




