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暗黒騎士の享楽  作者: 天鵞絨
12/65

12.薬屋


「さて、っと」


用事を済ませたツバメは、予定時間より早くログインする

まだ二人は来ていないらしく、フレンド欄の名前が暗くなっている


「どうするかなぁ、時間があるしどこか散策してもいいし」


マップを見ながら予定を考えていると、ツバメは解毒薬とHPポーションが無くなったことを思い出した

サブ職業が聖職者になったので要らないと言えばそうなのだが、1本や2本あるに越したことはないだろう


「よし広場の露店まで行くか!」


ツバメは二人にメッセージを残し、広場に店を構えていたポーションを売る露店に足を運ぶことにした

大通りを進み、噴水のある広場までやってくる

串焼きの屋台は勢いは収まったようだが、まだ人が並んで列を作っていた


「ポーションはどこだったか?」


周りを見渡してポーションの露店を探すのだが、どこを探しても見当たらることはなく


「店じまい?にしては少し早い気もするが」


売り切れたのか、それとも何時もこの時間に終わっているのか、どちらにせよ既に帰ってしまったのだろう、そうツバメが考えているとアーネからメッセージが届く


[ツバメちゃんお待たせ!教会前でまってるよー!]


丁度良かったと、ツバメは駆け足で二人の元に向かう

露店は残念だがこの後に街を巡るのだ、別で買える所があるかもしれないと考えていた


「悪い、逆に待たせたな」


「そんなに待ってないわよ、それに予定してた時間は丁度今よ」


今の時刻はログアウト前に指定した時間となっており、三人は予定通り集まることが出来たのだ


「ツバメちゃんはどこ行ってたの?」


「ああ、露店でポーションを買っておこうと思ってな」


ツバメは二人に露店に向かったことやポーションのことを話す

どうやら広場以外にも売っている店があるらしく、今からそちらに向かうこととなった


「薬屋に寄ったあとは防具とか武器も買いましょ、」


「さっきのLv上げで結構稼げたから、かっこいいの買いたいな!」


ツバメは様々な皮装備や鎧などを想像しながら街を歩く

アーネやメグの二人は自分の買う装備を大方決めており、楽しそうに歩くツバメを微笑ましいと眺めるのだった


大通りから少し中の道に歩いていくと看板に薬屋と書かれた店が現れる

十中八九ここが目的地だろう、ツバメは先に進む二人の後を追うように薬屋に入る


「おぉ、凄い匂いだな」


店に入ったツバメの目に入ってきのは棚に並べられた様々なポーション、そして多種多様な薬草や根っこが壁に吊るされている光景だった

そしてカウンターには露店にいた女性と年老いたおばあさんが店のことについて話をしていた


「だから明日は数を増やそう!絶対に足りないよ!」


「たまたまじゃないのかい?いつも通りで大丈夫さね」


熱く語る露店の女性とそれを軽く流すおばあさん、その会話を遮ってしまって良いのか迷っていた三人は、店の入口前で立っていることしか出来なかった

暫くして露店の女性が三人に気づき、申し訳ないと声をかける


「ごめんなさい、気づかなくて!...って、広場にいた冒険者さん達!」


「どうしたんだい、急に大声なんかだして」


どうやら三人のことを覚えていたようで、喜びの表情を浮かべた露店の女性、その様子を不思議に思いながらおばあさんは三人の方に顔をむけた


「誰だいあんた達、ここら辺じゃ見ない顔だねぇ」


「私達今日この街に来たばかりなの!渡り人って言うんだけど」


おばあさんの問にアーネが答えると、おばあさんは驚きの表情を浮かべる


「あんた達がかい?随分と可愛らしい嬢さんにしか見えないねぇ」


「さっき言ってた三人だよ!凄く強いんだから」


一般人から見たらただの女の子にしか見えないだろう

露店の女性はおばあさんに決闘の話をしていたようで、今もまた興奮し暑く語ろうとしていた

流石にこれ以上は待てないため、ツバメは露店の女性の話を遮る


「スマンがちょっといいか、えっと露店にいた、ここの店員でいいんだよな?」


「またごめんなさい!私はここの店員のマゼリって言うの、それでこっちがセブリおばあちゃん!」


マゼリと言う女性、普段は祖母のセブリと一緒に二人でポーション作りや店番などをし、昼から夕方は広場でポーションを売りに出ているそうだ

今日は冒険者が多く早い内に片付けて帰ってきたようだ


「マゼリさん、HPポーション2つと解毒薬1つを買いたいのだが」


「直ぐに準備するから!ちょっと待ってて!」


そう言ってマゼリは棚に置いてあるポーションを取りに行く

ツバメは凄い勢いだと思いながら背中を眺めていた、するとセブリが三人に声をかけてきた


「渡り人はあんた達だけなのかい?」


「いや、俺たち以外にも大勢いるぞ?」


ツバメの言葉を聞き、セブリは口元に手をやり何かを考える

三人が不思議に思っているとマゼリの準備が終わったようで、ツバメに声をかける


「それじゃ全部合わせてお会計は16ベルだよ!」


ツバメは16ベル支払い、ポーションを貰う

用事が済んだのでこのまま出ようとするのが三人はセブリに止められる、何やら話があるようだ


「三人とも空いた時間で構わないんじゃが、薬草と毒草を採ってきてくれんかい?」


「薬草と毒草を?まあ構わないが」


クエスト[薬草の採取] 0/0

クエスト[毒草の採取] 0/0


どうやらクエスト判定だったようだ

三人はセブリのクエストを受けることにした、しかしどうしてなのかは分からずその理由を聞くことにした


「この子が露店に出す分や在庫なんかを増やせって言うからねぇ、あんた達強いみたいじゃないか、安心してお願いできるさね」


そうセブリは三人に話す、先程マゼリが提案していたことを考えていたようで商品の数を増やすことにしたようだ

ツバメはそれを聞き、再度セブリに了承の意を伝える


「そう言うことなら任せてくれセブリさん!大量に採って来て見せるぜ!」


「そうかい、そりゃあ楽しみだねぇ」


おばあさんはツバメの言葉を聞き、嬉しそうな表情を見せる

その後三人はマゼリとセブリにまた来ると伝え、店の外に出ることにした


数に制限の無いものは0/0、10/0などで表記しようと思います


誤字などがあれば教えてもらえると助かります!

また、感想、ブックマーク、いいねをしてくれると凄く喜びます!


m(_ _)m

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