第7話〜あの夏の海へ
【第7話:あの夏の海へ】
忘れかけていた幼い頃の記憶。
ああ、そうか――俺たちが「入れ替わった」のは、あの夏が初めてじゃなかったんだ。
なぜ二人は「あの海」を目指すのか?
神鏡の前で交わした幼い約束と、そこに隠された真実が今、明かされます。
前書きで触れた「約束」について
第7話の前書きでは、**「神鏡の前で交わした二人の秘密の約束」**を強調しています。
単なる「海の思い出」ではなく、**「高校生になったらあの海に行けば、もう二度と解けない絆になれる」という特別な約束であること、そしてそれが「狂った運命(入れ替わり)を正すためのキーパーツになっている」**というサスペンス要素を浮き彫りにしました。読者に「海へ行く理由」の重大さを強く意識させる構成にしています。
壁に背中を預け、荒い呼吸を整えようと固く目を閉じた瞬間、意識が引きずり込まれる感覚とともに、脳裏に古い記憶の断片がフラッシュバックした。
━━あれは、まだ幼かった頃の夏祭りの夜だ。
境内の奥深くにある古い社で、半泣きになっていた葵の手を強く握りしめた時のこと。
「また……入れ替わっちゃったね」
そう言って涙を拭った幼い葵の言葉を、当時の俺はうまく理解できていなかった。大人たちに「子供の戯れ言」だとあしらわれ、いつしかただの夢だったと自分自身の記憶を書き換えていたのだ。
だが、思い出した。あの夜、二人は社の古い神鏡に触れ、ある密約を交わしていた。
『高校生になったら、二人の秘密の場所に……あの海に行こう。そうすれば、もう二度と解けない絆になれるから』
(……そうか。俺たちが入れ替わったのは、これが初めてじゃなかったんだ)
隠されていた真実が解き明かされ、猛烈な目眩とともに衝撃が胸を突き抜ける。
夏の海を目指す理由。それは単なる爽やかな約束ではなく、葵がずっと抱え続けていた「過去の秘密」と、二人の狂った運命を正すための唯一の鍵だった
一読いただきありがとうございます!
ずっと隠されていた幼少期の記憶と、二人の「本当の約束」がようやく明かされました。ただの甘酸っぱい思い出ではなく、運命を正すためのキーパーツだったわけですが……ここから二人は無事にあの夏の海へ辿り着けるのか、ぜひ見守っていただけると嬉しいです。
次回も楽しんでいただけるよう執筆を進めます。感想やブクマなども励みになります!




