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戒告の盾  作者: ヨシ
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大型豪華クルーズ船搭乗の日

ついにクルーズ船搭乗当日の日がきた。朝早くに起きた準司は盾を小さくして鞄の中にしまい込み、持っていくもの全てを確認して鞄のチャックを閉めた。

おそらく大学に着いてから前のビル爆破事件の時にヴィジョン教授から大学バスにいつの間にかヴィジョン教授が開発した消火器やファインドグラスや酸素マスクなど安全で安心のいろんな道具を防災グッズみたいな大きい白い鞄が大量に置いてあったのだ。

今回もそんな感じに用意するのだろう。あの巨大豪華クルーズ船に乗り込むのだからもし航行中にイナズマ団が爆破でもおこし事件になってしまったとしたら、あの鞄がなければ安全ではなくなる。万が一の対策はヴィジョン教授に盾頭の伏竜と灯田原がその道具を確保しておくのだろう。

準司は緊張をほぐすためにまずは深呼吸をした。そして心の準備を固めた。そうしてもう準備ができたところでもう一度前日に送られてきたヴィジョン教授からの日本語で書いているラインを読んでみた。

『皆諸君、ついに明日ヴィクトリアプリンセス号に乗る時がきたようだな。必ず、十一番目のイナズマ団を捕まえるように君たちに任せたぞ。荷物の忘れ物がないかを確認し、その上肝心なクルーズ船の搭乗チケットを忘れずに自分で大事に持っておくことだ。なくしたとか紛失したとかそんなことは許されないぞ』ここらへんはヴィジョン教授は厳しく言っているようだ。

『前の部会にも言ったが、なくしたから再発行というのはできない上自分で買い直すというのは許されない。大学のお金から出しているため余計なことはできないことを肝に銘じておけ。だから紛失だけは必ずしないようにしなさい。ようやくイナズマ団と戦う時がきた。前の任務と同じく白い鞄を用意する。今まで修業を積んできた成果をおもいっきり出しきれるようにしなさい。君たちならできる。皆の無事を祈る。幸運を祈る。以上』

やっぱりヴィジョン教授が白い鞄を持ってイナズマ団と戦う為とクルーズ船に搭乗しているお客達全員を脱出できる為の二つを用意できるように前もって準備してある。

じゃあ自分の鞄はまた置いてから船に乗り込むということだろうか?そこはどうなんだろう?

まあ、必需品だけは持って行けばいいだろうし着いてから葵や将吾に聞けばいいか。

よし、出発の時間だ。準司は腕時計を見て時間を確認して横に長い鞄をリュックみたいにして背負い、窓の戸締まりの確認や全部の部屋の電気が切ってあるか、キッチンのガスを切ってあるか、水を出しっぱなしにしてないかなどの全てを確認してから玄関に向かった。

玄関のドアを開けて外に出た後、玄関のドアを再び閉めて鍵を掛けて戸締まりをしっかりと確認した。ドアはきちんとしっかり閉まっている。

…よし、行ってきます。

そう皆に聞こえないぐらいに独り言を呟いてそして階段で一階に下り、いつも通りに自転車の鍵を開けて大学に向かって走っていった。


この日は夏休みの為、大学はいつもと違い静かだった。この静けさが逆に緊張感がだんだんと増してきている。まるでゲームでボス戦に挑む手前のあのシーンとしている感じと何だか似ていた。

それに、準司がいつも使っている駐輪場の様子も変だった。誰もいない。自転車一台もない。準司の自転車が一つだけの自転車だった。

まるで異次元の世界にワープしたのかというような雰囲気だと思いながら準司はヴィジョン教授の研究室まで歩いていった。やっぱりこんな雰囲気なら葵と将吾を連れて一緒に行けば良かったのかもしれない。

そんな後悔もしながら研究室に向かった。


研究室にたどり着くと、不合格者の空席も目立っていたからか葵と将吾がもうすでに着いているのが一目で分かった。珍しいことに準司の席の隣に座っている坂本の姿もあった。やっぱり今日という日だからかいつもの忙しさから離れているから早く着いたんだろう。ただこうやって見渡してみると不合格者がそこそこいるのは分かっていたが、合格者に比べてそんなに数は多くはなかった。

他に、二回生の炎の使い手の大田原良先輩達三人も研究室で自分の席に着いて、岩の使い手の須田祐介先輩や鋼の使い手の桐林秀樹先輩と話し合っていた。

準司が葵達の席に向かう途中に一度大田原先輩にお疲れ様ですと挨拶をした。すると三人も「おっす」と頭を下げて挨拶した。

「合格者だよな?良かった。ここにいる皆全員あの船に乗るわけだし。今回の任務で初めてだよな?宜しくな」大田原先輩は準司にそう挨拶した。

「こちらこそ宜しくお願いします」準司は一回頭を下げて三人に挨拶した。

「じゃあ今度こそ一緒に任務に行けますね」準司は一緒に大田原先輩と共に行動できるとだんだん嬉しくなった。

「おう、そうだな。確か、三田原君は水だったよな?さっき浅倉さんと話してたばかりだったから、同じ炎の使い手だからさ」葵達は会話を降りているため準司と三人の会話が聞こえていた。

「ああ、そうでしたね。同じ使い手なら何かしら一緒になって行動する場合もありますよね?…」

「まあそうだな。先の訓練で一緒に訓練してきたからな。そこで少しぐらいは話したかな…」

「そうなんですね。とりあえず今回初めてですけど宜しくお願いします」準司は会話を降りようとした。

「おう、宜しくな」大田原は右手を上げて準司に最後の挨拶の意味も込めて伝えた。準司も数回軽くお辞儀をして葵達のところに向かった。

大田原先輩達三人はまた会話を始めた一方、準司はもうとっくに席に着いていた三人のところに向かい軽い挨拶をした。

「押忍、早く着いてたんだな?皆全員。俺だけ遅刻とかしてないよな?」三人が揃って席に着いているのを見て何だか準司は焦り出した。

「いや、ちゃんと時間内に着いてるよ。ただ昨日クルーズ船に乗る一日前という意味もあって寝られなかったの。イナズマ団と戦う時がきたって思うと寝てられないじゃない?だから、ほとんど寝てないもん」席の向きを変えてから準司の方に向いた葵は盾が左腕にしっかり取り付けてあるか気にしながら説明した。

「おめえ、案外先輩達と話せる人いるじゃねえか?友達なの?」早く着いていた坂本は準司に聞いた。

「初めて盾をもらった時に出会ったんだよ。一回生だけがここで盾を握って使い手は何かを調べてるってあっただろ?その時にお前もいたじゃないか。その時に太田原先輩達と一緒に話し合ったんだよ。お前も話し合えばよかったのに。なんであの時一人ですぐさま帰ったんだよ?」準司は詳しく聞いた。

「あの時はすぐに急いで帰らなければならなかったんだよ。家族のことでよ…」

「家族のことって、お前のところに何かあったのか?」準司はますます聞きたくなった。

「別にそこまで聞かれなくたっていいだろ?その時帰らなければならなかった事情があったんだからよ。根掘り葉掘り聞いてくんなって」坂本はだんだんイライラしてきた。

「…じゃあしょうがなかったんだな。でもお前は雷だろ?柴岡さん始めにメンバーとは仲良くしてるんじゃないのか?」準司は気になることはすぐさま聞いた。

「まあ、別に。仲良くしてる人はまあいるけど。…まあ仲良くしてるかとかの話はそこまでにしようぜ。本題だけどよ、お前覚悟はできてるのか?イナズマ団とまた戦うんだぜ?鍛えてきた成果に自信はあるのかよ?」坂本も逆に聞いた。

「確かにそうだな。あの修業のおかげでかなり自信はついたさ。俺は水だけど、六の技まで鍛えれたら伏竜さんは応用の技を習得できたことになるって言っていたし、ここまで習得できなければイナズマ団とは戦える資格がないって厳しく言われたからな。俺は大丈夫だよ…で、坂本は?…」

「ふん。応用なら俺だってちゃんと習得できたぜ。盾の舞っていう技もだろ?確かに体力は相当必要にはなってくるのは実感できているけどな、何もびくともしてねえよ。あんなの楽勝だったぜ。だからいくらでもイナズマ団と戦う時は自信満々だからな」坂本はそう言い終わるともう準備しないといけないと悟ったのか、盾を左腕に取り付け始めた。

「あっ、もう盾の装備しておいた方がいいんだっけな?」準司は坂本に聞いた。

「お前覚悟持ってなさそうか?覚悟持っているならそんなこと聞いてくるわけないだろ?」坂本はいつの間にかそこまで覚悟を持っているのはあまり見たことがなかったため、準司は少し驚いた。こういう時はやる気を出すんだ。準司はそう思って坂本につられて自分の鞄から盾を取り出し左腕に装着し始めた。

そうしているうちに将吾がやっと準司に話しかけた。

「準司、確かにもうそろそろ盾を装備した方がいいかもな。俺もそう思ってたところだったんだ」将吾も鞄から小さく畳んでいた盾を取り出し、左腕に装着してから大きく広げられるかを確認する為椅子から立って他の人にぶつからない距離を保った上盾のあるボタンを押して大きく盾を広げた。ちゃんとしっかりと回転しながら大きく広げられたり小さくする時も回転しながら縮まっていることを確認できた。

これを葵も鞄から盾を取り出して左腕に装備して将吾と同じ大きくしたり小さくしたりと確認し始めた。

坂本も同じく確認していて、準司も盾を大きくしたり小さくしたりと席から立って確認し始めた。


四人がそうやって盾の装備をしているのを上級生達も見て「えっ?今から盾を装備する時間なの?」と互いが言い合いながらしぶしぶと盾を装備し始めた。大田原先輩達三人も自分の席に戻って盾の装着を始めていった。


そして時間がきた。豪華クルーズ船に搭乗する全員が揃ったことが分かると自然と全員が自分の席に着席しだんだんとコトンコトンと足音が後ろから聞こえてきた。そして研究室の会議室の中へヴィジョン教授をはじめ、辰准教授と水盾頭の伏竜と炎盾頭の灯田原が入室してきた。

そしてヴィジョン教授が教卓の上に立つと緊張感が一気に出てきた。

「皆諸君。全員揃ったか?これで全員か?誰か欠席している人がいるか?」ヴィジョン教授が確認すると皆が周りを見渡して全員いるか確認した。

「…大丈夫そうだな?よし、では改めて皆全員、覚悟はできているか?これから東京湾から出航する『ヴィクトリアプリンセス号』に搭乗する。搭乗する前にまず注意事項を言っておく必要がある」

四人全員をよく見てみると、万が一のための装備を体全身に取り付けてあるのが見えた。イナズマ団と戦うための恰好なのだろう。一目ですぐ分かった。

「私らが取り付けてある装備が見えるか?今からこの恰好と同じの装備を装着してくれ」そう伝達すると伏竜、灯田原、辰准教授はその装備全部を一つ一つ前に持って行き、教卓の隣の長机の上に置いていった。

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