盾の使い手の検査
さっき実験してた場所からそこまで遠くないところに隣の建物が見えてきた。ここも厳重にしてある大きなドアがあってセキュリティがしっかりしている。ここも中を厳重に管理するためなのだろう。横にセキュリティ暗証番号が目立つように普段の機械とは少し違って大きい。
ヴィジョン教授は暗証番号を素早く打ち、ドアの鍵を開けた。するとガチャンというでかい音をたて手で押すとゆっくりと開いた。
「ここからも厳重に管理されてますので限られた人でしか基本入れませんが、今回は特別に見物しますので、私の言う通りに従って動いて下さい。それでは中へと入ります。ここもカメラやスマホでの撮影は禁止されていますので電源は切ったままにしてください。余計なまねをした場合即退場の上カメラで撮ったものを削除した上退部処分にされることになるだけは覚悟しておいてください。では中に着いてきてください」ヴィジョン教授が先頭に中に入ると三回生が続いて入っていった。二回生が歩き出した時、準司達四人もその後に続くように中へと入っていった。
中もすごく広かった。まるで博物館に来たような感覚だった。廊下があまりにも広いのでカタンコトンと歩いている足跡の音が波になって伝わっていた。おそらくこれも仕掛けをしてあるのだろう、もし万が一何かに襲われた場合の対策を考えてこのように造られたのかもしれない。これも防犯なのだろう。
奥までたどり着いた。目の前に大きなドアが立ち塞がっておりここもセキュリティ暗証番号が設置されていた。ヴィジョン教授はここも暗証番号を覚えていて、素早く暗証番号を打った。するとガチャンというでかい音がした。
「ここから先も関係者以外立ち入り禁止になっていますが先ほど言った通り私に従って動いて下さい。では中へどうぞ」そして皆が中へと入って行くとそこには完成した大量の盾が宙吊りになって何列にもなって保管されていた。
完成したこれらの盾を見て皆は「おお」と感動していた。完成した盾は艶が出ていて傷何一つなくピカピカに輝いていた。警察達も完成した盾を後ろから眺めていた。
「これら全てが一人一人に渡っていきます。これら注文した三回生諸君は呼んでいきますので盾を手にしてください。では名前を呼びます。呼ばれたらここに来るように。ミスター岩本」呼ばれたその岩本という三回生は前に出てヴィジョン教授の手前に立った。ヴィジョン教授が左端にある盾を両手で持って岩本に渡した。岩本は左腕を盾の中に通して左手にある機械を握った。するとその盾は色が変わりだした。盾の縁や骨組みのところに銀色に変わりだした。
「おお、銀色になったか、つまりこれは…」
「鋼の使い手ですか」後ろから男性の声がしたので誰かと皆は一斉に後ろに振り向いた。さっき盾の鉄を叩いていた職人さん二人が立っていた。職人さん二人はヴィジョン教授の所まで行って色が変わった盾を虫眼鏡を使って確かめた。
「これは安藤さんに滝島さん、今は休憩の時間でしょうか?」ヴィジョン教授は二人に聞いた。
「ヴィジョンさん、久しぶりに来ましたよ。時間ができたので暇を潰そうかと思ってね」そう言ってから一分はかかった。
「間違いない。あんたは鋼の使い手だ。固い鋼ならそんなに攻撃が来ても弾き返せる力がある。あんたの性格にもそれが出たんだろう」もう一人の滝島という人は見た感じ三十代の男性で髪が長い。岩本という三回生に真剣になって岩本の盾を見続けながら説明した。
「これはもうあんたのものだ。鋼の武器ならどう使うのか自分で考えるといい」滝島は会話を降りた。
「ありがとうございます」岩本は二人に感謝のお礼を言った。
「ミスター岩本、言われた通り大事に使いなさい」ヴィジョン教授は教えるように言った。
「分かりました」岩本はヴィジョン教授にそう返事した。
「じゃあヴィジョン先生、私は時間が来たんで戻りますよ。滝島さんはここに残る形で。滝島さんもそれでいいですね?」安藤という人はヴィジョン教授に時間が来たことを伝えて滝島にはそうお願いをした。
「ああ、構いません」滝島は言った。そして安藤はうんと返事をしてから部屋から出ていった。
「じゃあ次、ミスター上木」ヴィジョン教授は急に話を戻したので全員が我に返ったようにヴィジョン教授に目を向いた。
上木がヴィジョン教授が紹介した盾に握る所に手を握った。するとその盾はだんだんと赤色に近い朱色に変色した。
「おお、これは…炎なのか?」
「どれ、見せてみな」ヴィジョン教授が予想すると滝島は虫眼鏡を使って色を確かめた。
「…炎の盾に見えると思うが、これは岩の盾だ。あんたは岩の使い手なんだな。岩のように硬く芯のしっかりとした真っ直ぐな性格によく出ると言われている。誇りに思わなきゃな。朱色には茶色と同じ扱いにされると言われているから岩で間違いない」滝島が言い終わるとヴィジョン教授は上木に言った。
「ミスター上木、岩の使い手ということが分かった。大事に使うといい」
「ありがとうございます」上木が感謝を二人に言った。
「ミス江藤…水の使い手だな、大事に使いなさい」
「ありがとうございます」
「ミスター沖野…草の使い手だな、大事に使いなさい」
「ありがとうございます」
「ミス皆藤…炎の使い手だな、大事に使いなさい」
「ありがとうございます」
三回生は全員で二十人はいる。二十人分の盾が全員に行き渡りタイプが全て分かった後、ヴィジョン教授は残った二回生と一回生に向きを変えた。
「続いて二回生一回生諸君も盾を手渡したいところだが、すまない。一回生四人だけはまだ注文してないんだ。二回生全員がタイプが全て分かった後に四人は私についてくるようにしなさい。それまで一回生四人は二回生全員の盾が行き渡るまで待機しておきなさい」
ヴィジョン教授がそう言うと坂本はつい口に出してしまった。
「じゃあいつになったら盾が手に入るんだよ?」
「早くて一ヶ月はかかると思うね」ヴィジョン教授はそう言うと坂本はついにキレ出した。
「おい、話が違うじゃねえかよ。みんなと一緒にこの場所で手に入るって言ってたじゃねえかよ」怒りが抑えられなくなった坂本にヴィジョン教授は抑えてあげた。
「盾の注文をするから一回生は特別な場所に行って盾をもらえるようにすると言ったはずだ。皆と同行するとは言ったが、盾をこの場でもらえるとは言ってないぞミスター坂本。それでも我慢ならないならここから出ていってもらっても構わんが」ヴィジョン教授もキレそうになっていたが坂本も負けてはいなかった。また余計なことを言うと次こそ退部処分がくらわれそうな予感もしたため坂本は怒りを抑えることにした。
「とりあえず一回生は二回生の盾が全て行き渡るまでその場で待機しておきなさい。その後に君たち四人はとある場所に移動してもらうからここで見物しておくように。では二回生諸君名前が呼ばれたらここに来なさい」
二回生は全員で二十五人はいる。ヴィジョン教授は三回生の名前の呼び方と同じように一人一人の名前を呼んでいき、盾の色を確かめていった。
二回生全員の盾が行き渡った。何の使い手なのかも全て分かった後ヴィジョン教授はこう言った。
「これでここにある全ての盾が行き渡ったな。各自皆が手にしている盾の内側に名前が書かれてある所がある。文字は小さいが名前が掘られてあるか確認してください」ヴィジョン教授はそう説明すると三回生、二回生の全員は自分の名前が掘られてあるか確認した。
全員が自分の名前が掘られているのを確認するとヴィジョン教授に向きを変えた。
「全員の名前掘られてあるか?…では三回生、二回生諸君は滝島さんが案内係をやってくれますから全員滝島さんについていくようにしてください。君たちが持っている盾を使ってある実験や試験を受けてもらいます。そこでまた新しい人達が案内してくれるので何をするのか教えてくれます。そこでまたその人達の話をしっかり聞いて言う通りに従って下さい。分からないことがあればその人達に聞いて下さい。では滝島さん、ここからは宜しくお願いします」
「分かりました。じゃあ全員私についてくるように。いいですね?」ヴィジョン教授が滝島にお願いをして滝島が全員が揃っているのを確認するとさっさと別のドアを開けて目的地まで歩いていった。三回生、二回生全員はそれに従って着いていった。
「君たち四人は私に着いてきなさい。盾の注文の前にする事がある」ヴィジョン教授はさっき来たところにまた戻るように歩き出した。準司達四人はヴィジョン教授の後に着いていった。




