三話、オメガフェンリルとの出会い
〔アーケオス、スマックの町〕
スマックの町が燃えている。
現れたオメガフェンリルに全く敵わず兵達は全て殺されただただ住民が殺戮される状態となっている。
「貴様ぁ!!」
アルゴは住民の首を引きちぎった瞬間を見て怒り襲い掛かろうとするがアーリアは手で制する。
「アルゴ君、自分の国の住民が殺されて怒るのは分かるし攻撃したくなるのも分かる、でもアレは私達じゃないと戦えない程に強い敵だよ、だから引いて」
「…分かった」
惚れた相手の言葉で怒りが少し収まりアルゴは引いた。
アーリアはそんな彼の手をぎゅっと握ってから双剣を引き抜いた。
「こんなに殺したあなたを許したりはしない、ここで倒させてもらうよ!」
アーリア達はオメガフェンリルとの戦闘を開始した。
まずは時代が現代となった事で武器が弓から銃器に変わっているフィリーが魔導対物ライフルを撃つが避けられた。
しかしその避けた先にメルティがシールドで壁を作りオメガフェンリルはそれをぶつかって動きを止めた。
「はぁ!」
そこにアーリアが迫り斬撃を加えるがオメガフェンリルは巨体であるため一部を斬られたくらいでは問題なく活動が出来る。
そのため腕を振り上げて反撃をして来た。
「やぁ!」
その攻撃をルミナが大剣で止める。
「良いよ!ルミちゃん!」
アーリアはデウスゲイドと話し合って作った新機能ガンモードを発動させると剣が銃の姿に変わり弾丸を放つ。
「グァァァ!!!」
弾丸の痛みにフェンリルは怒りの叫び声を上げた。
「デウス!ブラスターモード!」
『イエスマスター、ブラスターモードリリース!』
「ダークネスブラスター!」
ゴゥン!と言う膨大な魔力量を変換した砲撃攻撃がフェンリルに向けて放たれた。
「!!!」
フェンリルは避ける事が出来ず消滅した。
「やったわね!」
「うん!」
アーリアは無事勝てた事に対し喜んだ。
「クスクス、幼体を倒せたくらいで喜んじゃってかーわいい」
喜んでいると少女の声がした。
声がした場所を見るとエイラに似た少女が立っている。
「あなたは…エイラ…?」
「んーん、違うよぉ?」
ここまで言って少女は消えてアーリアの目の前に現れる。
「私はネイラ、これからよろしくねぇ?アーリアちゃん、まっあなたが死ぬでの付き合いだけどね?」
ネイラはそう言うとかつてアーリアを殺した薬品が入った注射器を突き出すがメルティがシールドで阻みアーリアは剣を振るう。
「あはっ、当たんなーい」
ネイラはアーリアの攻撃を避けるとクスクスと笑う。
「幼体とはどう言う意味ですか?」
メルティがネイラに質問した。
「言葉のままだよ?私が作ったオメガフェンリルには成体がいるの、今あなた達が倒したのはその成体が産んだ子供、そんなの弱いに決まってるよね?」
「…」
「次は成体と戦わせてあげるよ、うふふ必ずあなた達を大きな牙で切り刻んであげるね?」
ネイラは挑発的な笑みを見せると去って行った。
「また厄介な敵が現れたな…」
「だね…」
アーリアはエイラと同じくネイラも強そうだと思う。
「アーリア、本当にありがとう、民の仇を取ってくれて」
アルゴが近付いて来て感謝された。
「…私は倒しただけで何も守れてはないよ」
アーリアはそう言うと亡くなった住民達を見て目を伏せた。
「仇を取ってくれただけで十分さ、それでは今回はこれでお開きにしよう、俺は彼等の埋葬をしなくてはならない」
「うん、分かった、またねアルゴ君」
アーリアはアルゴに近付くと頬にキスをしてから彼の手を握る。
「!」
「ふふっ、次会うの楽しみにしてるからね?」
アーリアは頬を赤く染めつつ微笑むと皆と共に去って行った。
「おやおや、これは頑張らないといけませんなぁ?王子」
「そうだな…さぁ、彼等の埋葬を始めよう」
アルゴは王子として丁重に亡くなった者達の埋葬を始めた。




