四話、復活邪神アナスタシア
〔サキュメアーレ王城〕
「アーリアよ…感じたか?」
ゼーリアはアーリアに邪神の封印が解けたと感じたか聞く。
「うん….」
アーリアは先程強い悪寒を感じたためゼーリアの言葉に頷く。
「やはりな…」
二人で話しているとルーレリアが部屋に入って来た。
「ご先祖様、アーリア、ネイラが複数の部下を引き連れて聖女アイシャの元に現れたそうだわ」
「なんで聖女の所に?」
「恐らくそのアイシャが邪神依代として相応しい身体のようだ」
その依代となるアイシャをネイラ達は攫いに向かっているのである。
「急いで向かわなきゃ!」
「そうだな、頼むぞ、アーリア」
「うん!」
アーリアは仲間を連れて急いで聖女アイシャの的にメルティに転移してもらって急行した。
〔アイシャの教会〕
アイシャの教会にアリシア達がやって来ると地面には無数の正教会の者の死体が転がっている。
ネイラとその部下達が殺して行ったのだ。
「急ぐよ!」
アーリア達は走り教会の奥にある祈りの間に向かう。
辿り着くと既にネイラがアイシャを抱えていた。
「あはっ、遅かったねぇ?あのお方の依代はもう手に入れたよ、今から復活させる」
そう言うとネイラはこれまでのどの魔瘴石よりも禍々しい魔瘴石を取り出した。
この中に邪神が封印されておりそしてこの魔瘴石を解析してナタリアなどを魔人にした魔瘴石が作られたのだ。
「くっ!させない!」
アーリア達は攻撃を仕掛けるかアリアナ達が阻む。
「ダメだよ?あのお方の復活の邪魔をしたら」
「これから良いところなんだからさぁ!」
「この!どいて!」
アーリアは仲間と共に二人を突破したがその瞬間にネイラが魔瘴石をアイシャに触れさせた。
その瞬間禍々しすぎる魔力がアイシャの身体から吹き出しその身体はアッシュがかつて変異した姿と同じ物に変異して行く。
変異が終了するとかつて戦った銀髪の女が静かに立っていた。
「あぁ…我等が王…アナスタシア様がご復活された…」
ネイラは遂に邪神が復活したのを見て涙を流す。
「はぁぁ…よく馴染む…本当に素晴らしい身体ね」
アナスタシアは手に入れた身体を満足気に撫で回しそしてアーリアを見据えた。
「魔王の子孫、アーリア、私はね?あなたが気に入っているのよ?」
「どうして…?」
「私が命令していた計画に抗い戦いそして国を作り故郷も取り戻して見せた、実に素晴らしいわ?」
そう言ってアナスタシアは一瞬でアーリアの目の前に現れた。
「私が復活するまでは確かにあなたは邪魔者、でも復活した今はそうではないの、だからあなたを私のものにしてあげるわ」
アナスタシアはそう言うとネイラが強化した物よりも更に強力な魔瘴石を取り出すとアーリアの胸に当てた。
「あら?」
しかし魔瘴石はメルティの加護によって弾かれる。
「なるほど聖女の加護ね?」
「そうだよ、この加護がある限り私を魔人にする事なんて出来ない!」
アーリアはそう言いながら剣を振り上げたが指先だけで止められた。
「無駄、その程度の力で私に勝つ事なんて不可能よ」
そう言ったアナスタシアが腕を振るう。
その一撃はアーリアでも反応出来ない程のものでまともに受けたアーリアは一撃で気絶しその場に倒れそうになるがアナスタシアが受け止めた。
「アナスタシア様…?本当にその者をこちら側に引き入れるのですか?」
ネイラはアーリアを引き入れることに乗り気ではないようだ。
「あら?私がする事に意見があるのかしら?私はこの子が気に入っている、そう言ったはずよ?」
「…申し訳ございません、あなた様のお心のままに」
「うふふ、素直で良い子は好きよ?」
アナスタシアはアーリアを抱えながら転移しようとするがルミナが斬りかかる。
「行かせるかぁ!!」
「ふふっ」
しかしアナスタシアは魔力を放つだけでルミナを阻んだ。
「楽しみにしていなさい、次は私のものになったこの子と一緒にあなた達の元に行ってあげる、そしてあなた達魔王軍はこの子の手で全滅するのよ」
アナスタシアは気絶しているアーリアの胸を揉みながら言うと転移して行った。
彼女の眷属達も転移して消えた。
「リア…リア!!!!!」
ルミナの叫び声がアイシャの聖教会の内部に響く。
〔ダークローズのアジト〕
アジトにやって来たアナスタシアは早速アーリアを自分のものとするための作業を開始する。
「さぁ始めましょうか」
腕を振るうと現れたのは巨大な魔瘴石だ。
アナスタシアの魔力を大量に込められた魔瘴石はアナスタシアを封印していた魔瘴石と同じくらいに禍々しい力を放っている。
「うう!?」
その魔瘴石から触手が伸びて来てアーリアの身体の各部に突き刺さる。
そして魔瘴石が左右に開くと中にアーリアを取り込んでしまった。
「あぁぁ!?いやぁ!!!」
アーリアはメルティの加護が一瞬で破壊されて禍々しい力が送り込まれて来る事に対して悲鳴を上げる。
「うふふ、あなたはこれから私の右腕となる子、ゆっくりと時間をかけて作り替えてあげるわ?最強の魔人としてね?」
アナスタシアは作り出した魔瘴石に魔力を送り続けアーリアを魔人として改造して行く。




