二十一話 続けたい日常
俺は文から取材を申し込まれてた。紅魔館のテラスで咲夜が淹れてくれた紅茶を飲みながら、取材を受けいてた。
文「いや~今回は随分とやりましたね。扇さん」
扇「やるんだったらここまでやるさ。そんで?取材なんだろ、質問しろよ。捏造はするなよ、したら…分かってるよな?」
文「その笑顔でその台詞はトラウマ並ですよ…分かってますよ?命は大事ですから」
扇「捏造の自覚あるのかよ。今度レミリアから捏造が無かったか聞いてみよう」
その言葉を聞いた文はビクッ!と、体を震わせ明後日の方向を向いていた。
扇「……文?」
文「あややや??何のことでしょうかね?そそれではさようなら!!」
文は全速力で逃げようとするが、敵うと思ってるのか?瞬時に移動し、文を確保する。
扇「…逃がすと思っていたのか?」
文「ヒィ!?ほんの出来心だったんです!どうか慈悲を!!」
扇「与えると思っていたのか?他にも、捏造されたやつがいると思うから、そいつらを集めてやるか」
文「私死ねますよ!?まじで死ねます!?」
扇「問答無用だ。覚悟しやがれ」
文「いやあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そして、紅魔館に霊夢、魔理沙、レミリア、何故か紫が集まり、文をリンチにした。
それから人里へ一人で行ってみた。やはり恐れられている。あの鍛冶屋の所へ行く。
扇「よ!暫く振りだな。鍛冶屋」
鍛冶屋「ああ、暫く振りだな。よくもまぁ、あんなこと言えるな。まじで怖いぜ?」
扇「けっ、あんたは大丈夫だろ?能力持ちの鍛冶屋、いや…十五夜海波、だろ?」
海波「…なんで知ってる?」
扇「咲夜から聞いた。よく、妹と話してくれてありがとうな」
海波「へぇ、兄なんだ。咲夜とは結構話してるよ。結構気さくな人だしな」
扇「ありがとう。そんで、分かってんだろ?俺のこと」
その言葉を聞いた海波はさっきまで使っていた道具を置き、中に入ろうとしながら言ってきた。
海波「まぁあがんな。話はそれからだ」
中に入り、海波は飯の準備をしていた。
扇「あんたまだ食ってなかったのか?」
海波「ああ、ちょうど良いし良かったらお前さんも食べろ」
扇「いや、俺は「食べろ」…分かったよ…」
海波の眼力に負け、仕方なく一緒に食べた。
海波「それで?何が聞きたい」
飯は食べ終わり、海波が聞いてきた。
扇「あんたが俺のどこまで知ってるかをだ。そして、あんたの能力も教えてくれ」
海波「あいよ。まずは能力から説明をした方が良いな。その方が話しやすい」
扇「どういうことだ?」
海波「まぁまぁ焦るな。俺の能力は『分かる程度の能力』。これが何を意味するか分かるか?」
扇「…なるほど、つまり、あんたは俺が『半妖』だってことは知ってるんだな?」
海波「ああ、そうさ。けど、これは全知と言うまではいかない。未来、がその一つだ」
扇「…なんで慧音達に言わない。それが聞きたい」
海波「…俺は出来る限りお前をサポートしたいんだ。まぁ、あとはちょっとした目的があるんだけどな」
扇「なんだ?」
海波「……咲夜と付き合いたい」
瞬間、俺は海波の横すれすれのパンチをおみまいしてた。
扇「あ、すまん。ちょっと、信じられなくて混乱した」
海波「…お前怖いよ…」
扇「やっぱり妹は大事だからな。つい、本能が」
海波「しかも、霊力を無意識に溜めて放ちやがって…」
扇「すまん。けど、あんたがそんな目的があるんだったら頑張れ!」
海波「慰めてるのかフォローしてるのか分かんねぇよ…」
扇「ハハハ、そんじゃ俺は帰るよ。遅くなるといけないし」
海波「また来な。刀研いでやるから」
扇「ああ、ありがとう」
一方、紅魔館ではレミリアはあることに気付いた。
レミリア「まさか…」
レミリアは窓に近づき、扇の運命を感じていた。
レミリア(扇…あなたはどうするの?そう遠くない未来、あなたは…あなたでいられるの?)
レミリアは扇の身に起きることを知るが、何も出来ない自分を責めていた。




