↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【毎日更新】亡霊の罠で女になった万年D級探索者、拾われた先で頭角を現す ~灯火の輪のリオ~  作者: アサトン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
132/152

第111話 リオの復活

亡霊が現れたその頃、待合室では――


特別病室の中から光が漏れたことに気づいたミアが、今にも病室に飛び込もうとして、セレナに止められていた。


「ミア、だめよ。中が落ち着くまで待ちましょう」


「でも、今何か光った!」


止められたミアが焦りを隠そうともせず小さく叫ぶ。


「リオに何か起きてる!」


「分かってる。多分亡霊よ。でも、落ち着くまで待った方がいいわ。私たちが中に入ったら、亡霊は途中で去ってしまいかねない。ミアもわかるでしょう?」


そう説得されて、少し落ち着きを取り戻したミアは、


「……わかった」


小さくそう呟いて、震える手を隠そうともせず、特別病室をじっと見つめながら待つことにした。



それからミアは、仲間たちと共に祈るように待ち続けた。


――そして、小さな光が特別室から消えた後、少し大きな声が聞こえた。


「誰がお父さんだ!」


その声を聞いた瞬間、ミアはいてもたってもいられずリオのいる特別病室に飛び込んだ。


「リオ!」


病室に入ったミアは、起き上がっているリオの姿を見つけた。次の瞬間、身体ごと飛びつき、強く抱きしめる。そして、リオの顔を一瞬見つめた後、リオが何かを言うよりも早く、それが当然のことのように、リオの唇に自分の唇を重ねた。


「リオ……良かった。本当に良かった」


唇を離し、再びリオをじっと見つめてそう呟くミア。


「……ミア?な……なんで?」


その様子に、病室へ駆け込んできた仲間たちも一瞬だけ言葉を失った。だが、すぐにアレッタが声を上げる。


「リオさん!起きたんですね!良かった!」


そう叫ぶのはアレッタ。


「リオ! 心配かけやがって!」


アレクシアも笑顔で笑い飛ばし、レオル、ドルクも笑いながら祝福の言葉をかける。


「心配したぞ!」


「うむ!」


そして、セレナは――


セレナも、すぐにリオへ祝福の言葉をかけるつもりだった。けれど、ミアがリオに唇を重ねた光景が、胸の奥に小さな棘のように引っかかる。その痛みが、一瞬、セレナの言葉を遅らせた。


そのわずかな沈黙に気づいたのか、リオがセレナへ視線を向けた。


「セレナさん?ご、ご心配かけてすみませんでした。亡霊から少しだけ聞きました。俺のせいで大変な苦労をかけたみたいで……。


あ……ミアもありがとう。亡霊と話してくれたんだって?


アレクシアさんも、他の皆も本当にすみません」


「謝らないで。リオが目を覚ましてくれただけで十分よ」


リオの声に少し落ち着きを取り戻したセレナが、ようやく微笑んでそう言うと、皆も次々に声をかける。


「そうだぞ。こういう時はすみませんじゃなく、ありがとうだ」


そう言ったのはフィエル。皆が満面の笑みでリオに声をかける中。


(ミア『も』……なんだね。リオ)


その言葉は、ミアの胸に小さく残った。それでもミアは、笑った。リオが目を覚ました。今はそれだけで十分だ。そう自分に言い聞かせて。


挿絵(By みてみん)


※挿絵はAIで製作したイメージ画です。

いつも読んで頂いてありがとうございます。


よろしければ、ブックマークまたは☆評価を頂けると大変ありがたいです。


よろしくお願いします。m(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。