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第8話 プール

 七月に入ってすぐ、一学期の期末考査が実施された。

 結果を言ってしまうと、中間考査と変わりはなかった。一位は楓。二位は私。久保田君は十位に入っていない。

 楓に言わせると「想定内」との事だ。


 で、第二土曜日の朝七時半。

 電車を降りて駅の改札を出ると、楓が待っていた。


「おはよう、楓。」

「おはよう。貴子が最後ですよ。」

「そうなの?集合時間は八時だったよね?」

「皆んな、張り切ってる感じかしら?」

「小学生の遠足かよ?」

「貴女も同類よ。」

「返す言葉もごじゃりません。」

「行くわよ。送迎バスも来てるし。」


 楓に手を引かれバス乗り場へと向かう。そこには楓と私以外の四人が既に揃っていた。

 久保田君。渡辺君。桜庭さん。あと一人の女子の名前は知らない。私は皆んなに「おはよう」と挨拶した。皆んなも挨拶を返してくれる。


「全員揃ったな。乗り込むぞ。」


 久保田君が声を掛けて全員がバスに乗り込んだ。朝早い時間だったのでバスには私達しか乗っていなかった。


「時間になりましたので発車します。」


 運転手が車内放送で発車を告げる。プーとブザーが鳴り、自動ドアが閉まるとバスは発車した。

 目的地まで送迎バスで十五分。バスはレジャープールの入り口前で停車した。


 バスを降りると久保田君が一人一人に入場チケットを配ってくれる。久保田君のお父さんの会社が社員の福利厚生用として、このプールの入場招待券を六枚くれたそうだ。

 入り口ゲートを入るとすぐに更衣室の出入口があった。右が女性用、左が男性用だ。


「着替え終わったら、プール側出入口前に集合な。」


 久保田君がそう言って皆んなが頷き、更衣室へと入っていった。

 着替えてると楓が執拗に私を視る。その舐める様な視線はやめて欲しい。


「佐伯さんって、本当に大きいのね。」


 と言ったのは楓ではなかった。


「えーっと…」

「あ、ごめん。自己紹介がまだだったね。私、佐藤真由美と言います。渡辺君と同じ三組です。」


 佐藤さん曰く、私と楓の名前と顔は知ってるという事だった。学年一位と二位だからって言われた。


「成績だけじゃなく、容姿もトップ1-2(ワン、ツー)とかチートだ…」


 そう小声で呟いたのは桜庭さんだった。そう言う桜庭さんも、容姿は優れていた。胸も楓に負けてないよ?

 桜庭さんの水着はピンクのフリフリがついたビキニだった。トップスの布面積が小さくないですか?オッパイこぼれそうなんですけど。何故か楓がハァと溜息。

 佐藤さんの水着はエメラルドグリーンのワンピースだった。私より背の高い彼女によく似合っている。胸の大きさは…ノーコメントで。

 楓の水着は黒のビキニ。一緒に買いに行ったから知ってたけど、試着を見てなかったから今日が初見。さすが見た目(・・・)大和撫子。黒髪に黒のビキニはよく似合ってるよ。と言うか、ハイレグ度合いが凄いんです。Vゾーンがキレッキレ…


 全員着替え終わったので一緒に更衣室を出る。既に久保田君と渡辺君は待っていた。二人の視線がサッと私達を品定めした…よね?


「佐藤って水泳部なだけあって、プロポーションいいよな。ワンピースがよく似合ってるよ。」

「はうぅ〜。」


 そう言ったのは渡辺君だった。佐藤さんが顔を赤らめて悶絶している。


「紀夫は言う事ないの?」

「桜庭さんの水着、可愛いな。うん。」


 久保田君が桜庭さんを褒めた。「あひゅぅ…」と桜庭さんが声をあげモジモジしてる。


「佐伯さんのビキニ。迫力があるなぁ。白かぁ…うん、エロい。」


 え?エロいですか?それ褒められたのかな?


パシッ!


 楓が久保田君の頭を張っ倒した。


「本人に白昼堂々とそんな事言わない!」

「いや、本当の事だろ。佐伯さん、スタイルいいし。」

「エロオヤヂ。」

「誰がエロオヤジだ!」

「紀夫しかいないと思うけど。と言うか、私はどうなのよ?」

「楓か?そうだなぁ…」

「どうなの?」

「去年よりも磨きがかかっていい感じだぞ。」

「ありがと。」


 そうだった。久保田君と楓は同じ中学出身。三年間同じクラスだったと言ってました。


「じゃ、皆んな揃ったから、ひと泳ぎしに行こうぜ。」


 渡辺君が走り出した。

 走ったら危ないですよ〜。


……渡辺君。監視員さんに注意されました。

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(`-ω-)y─ 〜oΟ

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