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時が澄む前
混濁した集合意識
誰彼ない嘘
真実はもう
ひび割れてしまって
誰かの涙が
窓ガラスを滑る
走り出した車は
止まらない
止まれない
死んだように生きる人が増えてきて
死んでしまう人も増えてきて
命の責任は消え去って
青くなる空
……………………。
それも良いのかもしれない
いつかの話
ひっそりと生きる人になって
森を眺めて
火を焚くのも
良いのかもしれない
茂る廃墟が風に謳うまで
時は流れてきたのだから
…………………………………………………………………。
悠久の青の果て
破璃の風が鳴る
君の声を聴こう
永久の楔に