第五話 犯行声明 (3)
解放したゲートから警備アンドロイドがなだれ込んでくる。
ヤバい。が、もう遅い。
生物や物体が通っているときはスタンバイに出来ない。
5体のアンドロイドに囲まれ、身動きとれない。
「なんだ、マシンは派の連中が来ると思ってたら、子供とアンドロイドにバイオの男1人じゃねえか。
なんだ、お前たちは」
迂闊だった。やはり確認してからゲートを解放すればよかった。
よさげなスーツを着て、椅子に座ってる人が屋敷の主か何かだろう。
見た目は45歳くらいだろうか。
顎鬚を生やして。黄色の太い縁のメガネをかけている。
それに、髪に黄色のメッシュが入っている。
サングラスだったら、一昔前に滅びたっていうヤのつく仕事の人だ。
先回りしていたか、あらかじめ向こう側にいたのか。
「ちょっとー。離しなさいよ」
とりあえず全員捕まってしまった。
ここまで順調に来ていたのに……
これではどうしようもない。
とりあえず、月側に連行された。まあ、願い通り月には着いたのだが……。
「で? お前ら、なにもんだ?
何の用でここに来た?」
ここは正直に話すべきなのか。
いや、秘匿事項が多すぎて話せることはない。
「私たちはただ月に来たかっただけよ。
あんたのお望みの者じゃなくて悪かったわね。離しなさいよ」
いや、普通に駄目だろう、、、
「駄目にきまってるだろ! とりあえずこいつら縛り上げろ」
三人とも警備用アンドロイドの手によってぐるぐる巻きにされてしまって、
文字通り手が出ない。
「さて、うちのアンドロイドのしてくれたことと、壁に大穴開けてくれた件どう落とし前つけてもらおうか。バイオみてえだから、あんまり手荒なまねはしたくねぇけどな。なんか吐くまでは監視させてもらうぜ」
うーん。これはどうしようもないなあ。
どうやって脱出したものか……。
「とりあえず荷物も調べさせてもらうぜ。
ってライフルにアーチェリーになんだか物騒だな。
お前が持っていたこれは、なんだ、なんの部品だこれ」
「…………」
「爆弾? じゃねえだろうな」
くっそ、なんでラグーンさんライフルなんてもってるんだか。
せめてもの救いはユニットがそのものだとバレてないところだ。
二人の身分証を見つけたようだ。
「なんだお前ら、ゲート社の人間じゃねえか。
本社の人間のくせに裏ゲートなんか通って……
さては訳ありだな」
「…………」
「黙ってちゃあわかんねぇな。だが、都合によだちゃあ解放してやってもいいぜ」
「…………」
「フン、まあいい。事情話すかどうか、日が明けるまでに考えるんだな」
シエンがEEG-IFのスイッチを入れる。そうか、これなら三人で会話可能だ。
「この人こんなことに慣れてるわけではなさそうですね。EEGのこと気が付かないなんて。」
「さーて、どうしましょうかね。
ここまで来て捕まるなんて考えてなかったわ」
「迂闊ですよ、ラクーンさん」
「あーもー、悪かったわよ」
「どうしましょう、ゲーニーさん、マスター。
紐からは抜けられるんですが……」
「あらそうなの、シエンちゃん。
わたしもこれくらいなら抜けられるんだけど、今はまだチャンスじゃないわね。
何となくここは穏便に済ませたいところだし」
「ここまで、全然穏便じゃなかったのに」
「うっさいわね。ま、私の勘だとあいつ悪い人じゃなさそうだし」
「なら正直にはなしてみすか」
「いや、それは良くないわ。そもそも信じて貰えるかもわからないし」
「なら、僕がユニット技術者なことを話して、取引してみるとか」
「どうするの?」
「見たところ裏ゲートはそんなにメンテナンスされてなさそうですし、情報を渡してメンテナンスもつければ……。
そういえば、そもそも警察に行けば事情を話して、楽にたどり着けるんじゃ」
「駄目よ忘れたの? 私達は今世経連とうちの上層部から追われているのよ?
居場所がばれるのはまずいんじゃない?
とりあえず……」
「とりあえず?」
「寝ましょ。
今日が長すぎて、もう眠くて頭が回らないわ。ゲーニー君も寝なさい」
「そんな悠長な。
あ、もうラクーンさん寝ちゃった」
よくこの状況で寝られるものだ。
…………。
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