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52話 魔導ゴーレム

ギルド地下演習場。


---


重い空気。


---


魔導ゴーレムが起動する。


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“ゴゴゴゴ……”


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赤い眼光。


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鋼鉄の巨体。


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刻まれた魔導術式が、

青白く光る。


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ヴェルク「始めてください」


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その声は静かだった。


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だが。


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一切の甘さはない。


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ローグが壁際へ下がる。


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ヴェルクも腕を組む。


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ヨグの単眼が、

ぱちりと瞬く。


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ヨグ『戦闘記録を開始します』


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トール「行くぞ」


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影粘域。


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黒い影が、

床一面へ広がる。


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粘性。


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影。


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二つが混ざり、

領域になる。


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メタが五体の人型を形成。


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一体はハウルの大剣。


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一体はベヒモスランス。


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残り三体は長剣、斧、盾。


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ナイトが影へ沈む。


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リシアは大型ライドスライムへ騎乗。


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ベヒモスライトシールドを構えた。


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魔導ゴーレムが動く。


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速い。


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巨体に似合わない速度。


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“ドンッ!!”


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地面が割れる。


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拳。


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真っ直ぐトールへ。


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だが。


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トール「止める」


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影粘域が盛り上がる。


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黒い粘性壁。


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拳を受ける。


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だが。


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“バギィッ!!”


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壁が砕ける。


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トール「っ」


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ヨグ『防御密度不足』


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リシア「言い方!」


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魔導ゴーレムが追撃。


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腕部術式発光。


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魔力弾。


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三発。


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リシアが飛び出す。


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ライドスライムが壁面を走る。


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一発目を回避。


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二発目。


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スライムが自動変形。


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盾化。


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衝撃を吸収。


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三発目。


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リシアがベヒモスライトシールドを振る。


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“ガァンッ!!”


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弾く。


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そのまま突撃。


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リシア「おらぁっ!!」


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シールドバッシュ。


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魔導ゴーレムの胴へ直撃。


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“ドゴォッ!!”


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巨体が揺れる。


---


だが。


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倒れない。


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ヴェルク「やっぱり硬いわね」


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ローグ「Bランク用じゃからのう」


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メタが動く。


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五体同時。


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大剣。


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ランス。


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長剣。


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斧。


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槍。


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それぞれ別角度から突入。


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魔導ゴーレムの背部術式が光る。


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“ギィンッ!”


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見えない防壁。


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メタの攻撃が弾かれる。


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ヨグ『魔力障壁確認』


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ヨグ『正面突破非推奨』


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トール「なら」


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影粘域が広がる。


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床。


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壁。


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天井。


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全てを薄く覆う。


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トール「回せ」


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黒い粘性が流れる。


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影の中を、

魔力が循環する。


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ヨグ『改善案反映率、12%』


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トール「まだ低いな」


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ヨグ『非常に低いです』


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リシア「ほんと容赦ないな!」


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だが。


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変化はあった。


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影粘域が滑らかになる。


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魔導ゴーレムの足元。


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影が絡む。


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粘性が吸着。


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一瞬だけ止まる。


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その瞬間。


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ナイト。


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影から飛び出す。


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“ザシュッ!!”


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爪撃。


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さらに。


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二連撃。


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遅れて衝撃が走る。


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“ガァンッ!!”


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魔導ゴーレムの肩装甲が砕ける。


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ローグ「ほう」


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ヴェルク「……今のは良いわ」


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魔導ゴーレムが反撃。


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腕を振る。


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ナイトが影へ沈む。


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空振り。


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次の瞬間。


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メタのランス。


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投擲。


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トールの影粘域が軌道を曲げる。


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ナイトの風が加速させる。


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“ドォォンッ!!”


---


魔導ゴーレムの膝へ直撃。


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巨体が傾く。


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リシア「今!」


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ライドスライムが跳ぶ。


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空中。


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リシアがハウルの剣を抜く。


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盾を前に。


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突撃。


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“ドゴォッ!!”


---


シールドバッシュ。


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続けて。


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“ザンッ!!”


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斬撃。


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魔導ゴーレムの胸部術式に亀裂。


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ヨグ『弱点露出』


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トール「メタ!」


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メタ五体が一斉に動く。


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武器を投げる。


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大剣。


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長剣。


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斧。


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槍。


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盾すら。


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全部。


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影粘域が受ける。


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黒い粘性が弾く。


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軌道変化。


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加速。


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多方向。


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ヨグ『循環効率、24%まで上昇』


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トール「まだいける」


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影粘域がさらに広がる。


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武器が宙を走る。


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魔導ゴーレムが防壁を展開。


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だが。


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ナイトが影から飛び出す。


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口に長剣を咥える。


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影から影へ。


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一閃。


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さらに。


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二連撃。


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“ギィンッ!!”


---


防壁が割れる。


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トール「終わりだ」


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黒い影粘域が、

魔導ゴーレムの両脚を拘束。


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メタのベヒモスランス。


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リシアのシールドバッシュ。


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ナイトの風。


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三つが重なる。


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“ドォォォォンッ!!”


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胸部術式が砕けた。


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魔導ゴーレムが停止する。


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赤い眼光が消える。


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静寂。


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リシア「……勝った?」


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ヨグ『訓練機、機能停止』


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ヴェルクが息を吐く。


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ヴェルク「圧倒しましたね」


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ローグが笑う。


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ローグ「まだ粗いがのう」


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ヨグ『同意』


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トール「まだまだ、やれる。」


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ヨグの単眼が、

ぱちぱちと瞬く。


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ヨグ『素晴らしい成長です』


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少し間。


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ヨグ『ただし、非効率です』


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リシア「やっぱり言うんだな!」


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ローグが笑う。


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ヴェルクは停止した魔導ゴーレムを見る。


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そして。


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トール達を見る。


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ヴェルク「Bランク昇格は間違いではなかったわ」


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静かに。


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ヴェルク「でも、、、。」


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その目が鋭くなる。


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ヴェルク「ここから先は、勝てばいいだけじゃない」


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ヴェルク「制御しなさい」


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ヴェルク「隠しなさい」


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ヴェルク「そして、生き残りなさい」


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トールは頷く。


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トール「分かった」


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ヨグ『次段階訓練案を提案します』


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リシア「嫌な予感しかしない」


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メタがぷるりと揺れる。


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ナイトが低く唸る。


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ローグが楽しそうに笑う。


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ヴェルクがため息をつく。


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地下演習場に、

壊れた魔導ゴーレムの残骸が転がっていた。


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赫月の盟約は。


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Bランク冒険者としての一歩を、

確かに踏み出した。

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