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33話 血の系譜

翌日。


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ヴァルグリム深林——中層。


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木々の奥。


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静寂。


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風はない。


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だが——


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空気が重い。


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トールは立っている。


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隣にリシア。


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影の中にナイト。


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背後でメタが人の形を保っている。


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揺らぎながらも、安定している。


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ローグの視線が止まる。


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一瞬だけ。


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ローグ「……めずらしいのう」


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それだけ言って、視線を外す。


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トール「……行く」


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ローグ「うむ」


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気配。


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三つ。


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トール「来る」


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動く。


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影歩。


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距離を詰める。


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影粘域。


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展開。


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ナイトが飛び込む。


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リシアが斬る。


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メタが人型のままナイフを振るう。


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連携。


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三体。


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短時間で処理。


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静寂。


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トールが振り返る。


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ローグを見る。


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ローグ「……甘いのう」


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トール「……どこが」


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ローグ「全部じゃ」


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その瞬間。


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空気が変わる。


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圧。


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トールの感覚が震える。


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(来る)


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背後。


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振り向く。


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そこに——


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巨大な狼。


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黒い毛並み。


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その内側を流れるように赤黒い色が脈打つ。


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血がそのまま体に刻まれているような存在。


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瞳は赤黒。


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気配がない。


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トール「……いつから」


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ローグ「最初からじゃ」


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ローグ「ガルド」


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狼が一歩。


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音はない。


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次の瞬間——


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消える。


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衝撃。


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トールが弾かれる。


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リシア「……速すぎる」


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トールが立ち上がる。


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息を整える。


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次。


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足元。


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赤黒い液体が広がる。


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粘る。


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侵す。


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形はない。


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だが“意思”がある。


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ローグ「ラミア」


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塊が動く。


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一瞬で影に絡みつく。


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影粘域が押し返される。


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侵食。


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トールの動きが鈍る。


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引き剥がす。


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トール「……くっ」


---


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そして——


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ローグの杖。


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静かに構えられている。


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ユリウス「観測完了」


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リシア「……杖が」


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トール「喋った」


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ローグ「ユリウスじゃ」


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ユリウス「戦闘効率、低い」


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ユリウス「連携、未完成」


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ユリウス「改善余地、大」


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間。


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ユリウス「だが——成長可能」


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トールは黙って聞く。


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次の瞬間。


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ユリウスから魔力が溢れる。


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詠唱なし。


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発動。


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地面が抉れる。


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トールとリシアが飛び退く。


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ローグが一歩前に出る。


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背後に——


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ガルド。


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ラミア。


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ユリウス。


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三つの存在が並ぶ。


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赤黒い圧。


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ローグ「これが」


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ローグ「ワシの戦い方じゃ」


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トールは見る。


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理解する。


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(完成してる)


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トール「……なるほど」


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ローグが目を細める。


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ローグ「面白いのう」


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杖を鳴らす。


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空気が戻る。


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三体が引く。


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リシアが座り込む。


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リシア「……無理だろあれ」


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トール「いや」


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短く。


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トール「行ける」


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ローグがわずかに笑う。


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ローグ「ならばやってみよ」


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新しい段階。


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トールの戦いが変わる。

■ ローグの使役モンスター(第33話時点)


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■ ガルド


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■ 種族

キングブラッドハウル


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■ ランク

Aランク上位〜Sランク級推定


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■ 特徴


・圧倒的な速度を持つ狼型魔物

・気配遮断能力が極めて高い

・接近に気づいた時には既に攻撃が終わっている


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■ 外見


・赤黒い毛並み

・全身を赤黒い脈動が巡っている

・血そのものが肉体に刻まれているような異様な姿


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■ 戦闘傾向


・瞬間制圧型

・超高速による一撃離脱を得意とする


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■ 備考


・通常のブラックハウルとは比較にならない存在感を持つ


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■ ラミア


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■ 種族

クイーンブラッドスライム


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■ ランク

Aランク上位〜Sランク級推定


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■ 特徴


・赤黒い液体状のスライム

・侵食・拘束能力に優れる

・高い再生能力を持つと思われる


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■ 外見


・赤黒い粘体

・一定の形を持たず常に流動している


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■ 戦闘傾向


・制圧型

・相手の動きを封じる戦い方を行う


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■ 備考


・トールの影粘域を押し返すほどの支配力を持つ


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■ ユリウス


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■ 種族

シーザーエルダーロッド


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■ 種別

武器型魔物(杖)


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■ ランク

詳細不明


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■ 特徴


・言葉を話す極めて珍しい魔物

・高い知能を持つ

・ローグの杖として使用されている


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■ 能力


・詠唱なしで魔法を発動

・詳細な解析能力を持つ様子


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■ 戦闘傾向


・後衛支援/広域攻撃型と思われる


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■ 備考


・“武器”でありながら、明確な意思を持って行動している


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■ 総括


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ローグの使役モンスターはいずれも異質。


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単体でも高位魔物と判断できる存在でありながら、

それぞれが完全に連携している。


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トール達との差は、単純な力だけではない。


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“完成度”


それこそが、現時点で最も大きな差である。

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