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脳移植で女にさせられた俺は  作者: ハル
第二章 高校生活
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第十話 渡しませんからね!!

あと一ヶ月もしないうちに中間があるなんて信じたくないですね。

はぁ、朝から疲れたよ。さて、一時間目は………

え、体育!?おいおい、今一番やりたくない教科じゃんか。え?何故かって?みんなわかってんじゃないの?


「久野さん、早く着替えに行こ?」

「優希ちゃん、早くしないと遅れちゃうよ?」


そう。着替えなきゃいけないのだ。それも、昔のように教室で、とかではなく女の園、女子更衣室で。温泉の時も嫌だった。他人から見たら合法なのにその実全く合法じゃないから。

でも、いつまでもグダグダ言ってても仕方ない。男は度胸だ。あ、今は女か。ま、女も度胸だ。




「久野さん、以外と胸あるんだね。服着てたらあんまりわからなかったんだけど。」

「優ちゃんって何者?お肌超白くてすべすべだし、何気に胸もあるし。」

「そうでしょそうでしょ?それだけじゃないよ?」


ムニュッ


胸を揉まれた。おい、何回目だよ。いい加減飽きてくれ。


そんな願いも虚しく、


「ひゃうっ。も〜!何回やったら気が済むのさ!」


自分の物とは思えない、甲高い声が更衣室内に響く。


「「「可愛い〜!!」」」


「雪ちゃん曹長、綾ちゃん軍曹、優ちゃんが可愛いであります!」

「ホント。血迷っちゃうくらい可愛い。んで、ナチュラルに私を下にするのやめてくれない?」

「でしょでしょ?怒った顔も可愛いよね!」

「「うん!」」


曹長、軍曹、懐かしいな。俺も昔見てたっけ。個人的に小雪ちゃんが好きでした。


「ほら、僕もう着替えたから行くよ。」

「あ、待って!すぐ行くから!」


さんざん人を振り回しといて待つわけねぇだろ。




「はい、ストレッチやるから、二人組作って〜。」


体育の先生は滝沢って言う二十代の若い先生だった。

体操服は、ごく普通の青の短パンに運動部が着ていそうなシャツ。これ、汗吸うんだろうな?不安になってきた。


「優希ちゃん、一緒にやろ?」


雪平が声をかけてくれた。


「うん、いいよ。」


さて、この体の軟らかさはどうだろう。男の時はそこそこ軟らかだったはずだが。


「うわ、優希ちゃんすごく体軟らかい。これ、ストレッチになってるの?」

「大丈夫。少し痛いから。ストレッチにはなってるんじゃない?」


ま、嘘だが。自分でもビックリするくらい全然痛くない。

それよりも、ストレッチって痛かったらいいの?知らないけど。


ちなみに、雪平は体がすごく硬かった。


「はい、今日は体力テストするよ。」


え、体力テストかよ。嫌だなぁ。だって俺、体力あんましないし。病み上がりだから。リハビリはちゃんとしたけど、心配要素しかねぇ。


「あと、明日、身体測定やるから。体重減らそうとして朝食抜いてくるんじゃないわよ?」


もちろん、俺はそんなことはしたことがないからいつも通りで行くのだが、他のみんなはやったことがあるらしく、『え〜、そんなことしたら私が重いのバレちゃうじゃん!』と言いたそうな顔をしていた。

朝飯抜いて重い方がよっぽど心に来ると思うけどね。






「どうだった?」


雪平が満足そうにニヤニヤしながら話しかけてきた。


「いや、その……」

「見せて見せて!」

「あ、」


見ない方がいいと思うんだけどな。


「え、何これ?

上体起こし一分で2回、反復横跳び18回、握力16kg、50m走15秒26、立ち幅跳び1m9cm、長座体前屈61cm………………」

「ダメでしょ?」

「手、抜いてない?」

「抜いてない。」


長座体前屈の記録がその証拠。地面に上半身ピッタリくっつくことができるから、こんな記録になったと思っている。


それにしても上体起こし2回って、笑えるを通り越して呆れるわ。腹筋に全然力が入らない。握力もめっちゃ弱い。

運動音痴の体だったんだな。この体。





「はぁ、もう放課後か。」


俺は放課後を知らせるチャイムで目が覚めた。

何が起こったか教えてやろう。


「それにしてもビックリね。こんな涼しい日に熱中症だなんて。」


そう。俺はあの後、熱中症でぶっ倒れた。

恐らく、俺の体は3か月の間、もちろん室内で培養されていた。だから紫外線、日差しにはめっぽう弱いのだろう。吸血鬼とか言うなよ?

実際、あんなに白かった肌は真っ赤になっている。


日焼け止め?塗るの忘れてたよ。だって俺今まで一度も塗ったことねーんだもん。



「迎えに来てくれるそうだから、もう少しそこにいてね。」


あ、そういや呼び出されてたんだっけ。碧樹 空君だっけ。


「あの、放課後にちょっとした用があるんですけど、ここで待ってなきゃダメですか?」

「あ、わかった。呼び出しね?あなた可愛いから放課後に告白のために呼び出されたんじゃない?」


おぉ、当たってやがる。


「まぁ、そんなとこです。」

「いいわよ。調子も大分よくなってるみたいだし。」

「ありがとうございます。」


許可ももらったし、行くか。




ガチャッ


屋上で立っていたのは、なんと男ではなく、


「あ、わざわざありがとうございます。碧樹 祐哉の妹の空です。あの…………」


女だった。しかもうちの学校の生徒じゃない。どうやって入ったんだよ。


「お、お兄ちゃんはあなたに渡しませんからね!!」


は?

皆さんは妹ってどんな感じだと思いますか?

いつも慕ってくれる甘えん坊さんですか?

いつもきつい言葉で罵ってくるツンさんですか?

それとも、二つの間のツンデレさんですか?

妹がいないので、どんな風なのかわかりません。

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