第39話⬜悪魔再び
魔国吸血鬼領
「ウキウキキ 信じられん!あの兄者がやられるとは! 俺がいればこんな事には、くそう!だが奴らの身内は見つけた待っていろ!ウキウキ」
猿の悪魔グシヨンは壁を避けて魔国を南下していた。部下は10人ほどしか連れていない。壁に近づけば見つかるし、かと言って魔国の中心を南下すれば厄介な手下どもと遭遇する。だから壁に近い弱い手下どものところを通っていた。
「ウキウキ しかし遠いな。これじゃ 何日かかるか分かりゃしねえ ウキウキ」
竜人領 黒竜道場
「どうしたルーナ! そんなもんか」
「むむむむ まだまだ行くじょ」
俺は今日も剣帝様のところで剣術の修行している。かなり強くなったと思う。戦える時間も増えてきているからだ。
しかしこのじいさん、さすが剣帝というだけはあってなかなか1本取らせてもらえない。
うちのコメットねえさんは皮を切らせて骨を断つ要領で勝っていたが、あーでもしないと勝てないのかもしれない。
「それそれどうした!」
「うむむむむむ」
下段からの三段突き!効かないか!ならば大上段からの袈裟斬りから刃を返して逆袈裟斬り!秘剣燕返し!
「うおっ!」
「浅かったか!」
じいさんの顎をかすめた。だが初めて当たった!その時!気がついたら俺の腹に剣が生えていた。
「ウキキとったぞ!ウッキキー」
「うがぁ」
何が起こったんだ。血まみれだぞ。くそ!背中から刺されたのか。振り返ると2mはある猿の悪魔が立っていた。
「この悪魔!離れろ!むん!」
「おっと!当たるものかよウキウキ」
剣帝様が引きつけてくれてる間に治療しなければ。ヒール ヒール ヒール
「痛いの飛んでけ 痛いの飛んでけ 痛いの飛んでけ」
だめだ貫通してるから血が止まらん。そうだ妖精女王の雫があった。急いで飲むと傷が完全に塞がった。
まさか立会中に襲ってくるとは油断した。身体強化はかけていたんだが それでも貫いてくるとは。お陰でずいぶん血を失ってしまった。
おのれ!この猿悪魔は確かソレイユねえさんが倒したはずでは?
「ウキウキお前らはこのじじいと取り巻き達を倒せ!俺はこのガキにとどめを刺す! ウキウキ」
「やってくれたでしゅね。お前は確かソレイユねえさんにやられて死んだはず!何で生きてる!」
「ウキウキやられたのは俺の兄だ! 今日は仇を取りに来た。まずは身内のお前から打ち取らせてもらう。ウキウキ」
「ソレイユねえさんに無様に貫かれた奴の片割れが私にかにゃうものか!」
「なんだと 今どうなるか見せてやるわウッキウキ」
ちょっと喋って時間稼ぎしたから少し休めたよ。今回は剣だけの勝負じゃない。何でもありの殺し合いだ!必ず倒す!マジックバックからオリハルコンの剣を出す。
行くぞパラライズ!
「ぱらりん!」
「ウギギギギギギギ」
「フン!」
やつの足を切ってやった。すぐさま 手裏剣を投げる。だが奴はそれを全てかわして こちらに切りかかってくる。
さすがにでかい口叩くだけがあって剣の腕はなかなかだ。剣帝様といい勝負するかも。
俺はもう一度手裏剣を投げる。ただ今度の手裏剣は普通の手裏剣ではない。帰ってくるブーメラン手裏剣だ。
「ウキウキ そんなもので俺を打ち取ることはできやしねえよ ウキッキー、ウグ」
「ハッハハかかったな」
「ウキウキ てめえこんな卑怯な真似して恥ずかしくねえのか!それでも 剣士か!ウキウキ」
「相手を後ろから刺す奴に言われたくにゃい!」
相手は随分動きが鈍くなってきたな。剣帝様と師範代の皆さんは猿悪魔の手下を相手していた。
「お前たちは2人がかりで一体を倒せ!残りはわしが片付ける!」
「「「「「はっ!」」」」」
師範代達は木刀しか持っていないが2人がかりで1人を責め立てている。さすがにその剣は速く重い。みるみる木刀があたり悪魔達を倒していく。
剣帝様は一撃必殺の剣で1体ずつ確実に息の根を止めている。これなら向こうは大丈夫だろう。
「ウキふーふー うりゃー! ウキキ」
ガイン!ガイン!ガイン!ガイン!ガイン!多少弱ったがまだ力強く打ち込んでくる。これでも食らえ!サンダーストライク!
「ピカピカリン!」
「ぐあーー!ウキキ」
レーザービーム!3連!
「ぴかりん!ぴかりん!ぴかりん!」
レーザービームはサル悪魔の胸や腹を貫いた。すかさず一撃必殺の袈裟斬り攻撃を入れる。
「うぐう・・・ぐあー!・・・」
やっと倒れた。死んでいる。剣帝様は5体の悪魔を倒していた。師範代達はかなり怪我をしたようだが相手を全員倒すことができた。
俺は気が抜けたのか両膝をついてしまっていた。
「ルーナ大丈夫か?」
「大丈夫でしゅ。ちょっと休みましゅ」
そこで意識を手放した。
気がついたらソレイユねえさん コメットねえさん ユノねえさんが上から俺を覗き込んでいた。
「起きたのね〜大丈夫ルーナ?体に傷はないみたいだけど切られたんでしょ?」
「治療したから大丈夫でしゅ妖精女王の雫があって助かったでしゅ」
「よかったぜ。それにしても よくあの悪魔を倒せたな」
「必死だったでしゅ。魔法ありなら負けないでしゅ」
「ふふふ そうだな」
「ごめんね〜ルーナ。近くにいてあげられなくて〜」
「そんなのはしょうがないでしゅよ。あはははは」
その日の夜に魔国の北部で大爆発があったようだ。地響きが獣王連合国の方まで伝わってきたから。どうしたんだろ?
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