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見定め

 舞羽の家事力を見定める郁巳のお母さん、さてどうなる?

 郁巳のお母さんのリクエストに答えて舞羽はハムエッグと焼いたトーストを用意した。


 「郁巳のお母さん、ハムエッグにかけるの、何にしますか?」


 「ん~今日は……塩でいこうかしら」


 「塩ですね。分かりました」


 そう言ってすぐに舞羽は塩を用意して居間のテーブルにコトっと置いた。


 「ありがとう。ご飯用意してくれる人がいるのは助かるわ~。いただきます」


 そう言って郁巳のお母さんは箸を取り手を合わせていただきますをした。


 「ど、どうぞ。お召し上がり下さい…」


 舞羽は二日続けて「初めての手料理」を“気になる人”に振る舞うことになり気が気でなかった。そういうのを気づいているのか郁巳のお母さんは舞羽の顔を見てフフッと微笑んだ。


 「そう畏まらないで。大丈夫。ちゃんと出来ているから」


 「で、ですが郁巳のお母さん、…目玉焼きは意外に奥が深くて…」


 「ああ…あるわね~。目玉焼き論争。私は気分によって変わるから特にこれっていうのが無いのよ」


 郁巳たちのお母さんは微笑を浮かべて目玉焼きに塩を少しかけてスッと箸を通した。目玉焼きは少し柔らかったが口に運ぶのに困らない位の適度な柔らかさだった。パクっ。郁巳のお母さんは舞羽に微笑んだ。


 「すごいわね。この柔らかさ。美味しいわ」


 「そうですか!良かった~!」


 褒められたことに感激をする舞羽。それを見て今度はハムを食べ始める郁巳のお母さん。


 「うん、美味しい。少し油控えたの?」


 「あ、はい。ボク、私は普段コーヒー飲まないのですがコーヒーと油ってどうなんだろうって思い少し控えました」


 「うん、すごいわね。そういうことまで考えるなんて」


 「そ、そうですか…」


 (ますます嫁として欲しくなっちゃう)


 そうぼそっと呟く郁巳のお母さんの呟きに舞羽は気づかなかった。

 息子の花嫁候補筆頭(今のところ一人)の舞羽。

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