表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

第1話

菊鹿一族きくかいちぞく、それは全国各地に分家があり、

政治、経済、医療、芸能いろいろな分野で活躍している。

現在の当主の叔父にあたる、白山孝之助しらやまこうのすけ

白山財閥の会長をしている。

日本国で莫大な影響力と、資産を持つ菊鹿一族の本家は

白鹿山はくしかざんの山頂にあった。


鷹谷市たかやし、私立城崎(しろざき)高等学校は白鹿山の梺にある歴史のある名門高校である。


太陽は、高く昇り4時間目終了のチャイムが鳴り響いた。

生徒が一斉に動きだした。

今日は、昨日とは打って変わってとても暖かい。空では、のんびり雲がうごいている。

屋上に、数人の生徒がいた。

グランド側の柵におっかかっている男子二人組は、二人ともコーヒーを飲んでいた。

「なぁ、今日何時集合だっけ」

茶髪の方が、少し赤がかった黒髪の方に話しかけた。

「俺、今日行かないから」

茶髪の方は驚いた様子で、

「今日は、おまえも呼ばれただろ。パスってありかよ」

黒髪の方は、面倒くさそうに頭をかきながら

「いいんだよ、俺今日用事があんだよ」

茶髪の方が溜め息を付き、

奏芽かなめに会うのなら、今日はやめとけよ」

「なんでだよ」

「今日は、あいつも来るらしいからな。多分奏芽にも会うんだろ」

黒髪の方が黙った。


その時、

「あの、疾風はやて君少しいいかな」

少し離れたところに、おさげの小柄な女の子が立っていた。

「総会の資料が出来たんだけど、これでいいかなって。。。。あ、

今忙しいならあとで持ってくるんだけど。。。。。」

紙の束を持っておどおどしている。

茶髪の方が

「あぁ、ありがと」

と紙の束を受け取った。

女の子は慌ててその場から離れていった。

「お前、相変わらず怖がられてるよな」

茶髪の方が言った。

黒髪の方は返事をしない。

「。。。。まぁ、いいけど今日は奏芽に会うなよ」

黒髪の方の返事を待たずに、茶髪の方はその場を離れていった。


城崎高等学校には、菊鹿一族の人間が数人通っている。

そのうちの、2人が彼らである。

茶髪の方が、桐谷疾風きりたにはやて

黒髪の方が、菊鹿琉樹きくかりゅうきである。 

どちらも、本家と同じこの鷹谷市に住んでいる。

本家の近くのこの学校では、菊鹿一族の人間は恐れられていた。


まだ、暑くなる季節ではないが

今日は少し暑かった。


カラスが電線に止まり、辺りが少し

暗くなってきた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ