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ざまぁ返しを全力回避したヒロインは、冒険者として生きていく~別れた筈の攻略対象たちが全員追ってきた~  作者: ひよこ1号


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47/90

売り手が決まった!

私は意見を求めるのを諦めて、適当に選んでいく。

冬はちょっと暖かそうな厚めの生地のやつで、もこもこが付いてるのがいいよね。

できれば革靴ブーツ以外の靴も欲しい。

流石にそれは靴屋に行った方がいいかもだけど、古着屋にも一応置いてあった。

あと全身コーデ済のセット商品もある。

ゲームで言う所のアバターみたいな?

こういうのは選ぶの楽でいいよね。


水着になりそうな短パンとかノースリーブの服もいいね。

スパッツとかも、ワンピやスカートの下に履けていいなぁ。

ここには無いが。

短パンは、ある。

キュロットみたいなやつは。

スパッツはない。

そもそもあまり伸びる素材はない。

腰や袖口も紐が多いし。

織り方で多少伸縮があるかな?くらいのやつで、ゴムみたいなビヨーンはない。


「あ、そだ。おじさん、知り合いに大きな町で古着屋とかしてる人いる?行商人みたいな」

「ああ、いるよ。何か売りたいものでもあるのかい?」


私はうんうん、と頷いた。


「ほら、昨日みたいな、王子が使ってたっていう服で、豪華なのが沢山あるんだけど、ここでは沢山売れないでしょ?だから、そういう街の人がいたら売りたいなーって」

「ふむふむ。一応この街にも買ってくれそうな客はいるが、大量だと流石にねぇ。伝手はあるよ。ただ、行商人はいつ来るかも分からないし、……良い品だったら、儂が売りに行くのも有りだな!」


ほえええ?

でも旅って危険じゃん。

大丈夫なのかな?


「その間お店どうするの?」

「息子に任せるよ」

「でも、旅って危険なんでしょう?」

「冒険者を雇うから大丈夫だよ。おじさんの心配してくれるなんて、ミアちゃんは優しいなぁ……」


おじさんの目に涙が滲む。

だって、良いお店だから潰れてほしくないし。

でもカッコイイな。

商売の為に危険を冒せる商人て。


「じゃあ、売り物全部、持ってきます。よく分からない物も全部!」

「よーし、全部引き受けるよ!」


一気にあれが片付くのは嬉しい。

私はほくほくして、ついでにオマケもしてもらって買い物を終えた。

まあ、旅までして冒険者も雇うのだから、買値もある程度安くてもいいかなって思う。

沢山儲けてくれていい。

ついでにこの街で手に入るか分からない物も、仕入れてきてくれたらいいな。

買い込んだ荷物は、王子の背負い袋にとりあえず全部詰め込んだ。

余裕で入るって凄いね。


「いい物持ってるじゃねぇか」

「フフン。良いだろう」


何か変な会話してる、この二人。

背負い袋をちょっと摘んで見たりしてるアルト。

背負い袋を褒められてドヤ顔してる王子。

褒められてるのが持ち物っていうのがね。

主語が分からないと、卑猥な会話にもカツアゲにも思える不思議。


続けて私達は普通の新品を売っている店に行く。

ローブだったり、普通の洋服だったり、ドレスもある。

ドレス専門店みたいなのは、この街にあったとしても売れないだろう。

何せ冒険者が主体の街だから。

値段は古着屋の二倍から三倍の価格帯。

品質は変わらないけど、肌に密着する肌着とかは、こっちで買おうかなと思っていたので、その辺を買う。

王子は沢山良い物もってきてたので、ここではさっきの古着屋よりは小奇麗な服を選ばせた。

さっきの店は色んな階級の服がごちゃ混ぜだったけど、大体が平民や冒険者向け。

ここは、商人とか、まあまあ良い暮らししてる人達向けかな。


冒険者にしても、魔法使いみたいな布装備とかね。

てか、何で魔法使いって布装備なんだよ?ってあるでしょ。

ゲームによるし、ファンタジーにもよるけど、大抵布。

昔読んだ話の中では、動きを阻害する物が着れない、という話。

魔法によっては詠唱だけじゃなく、大きな身振りが必要な世界観もある。

あとは単純に筋力がない、ってやつ。

頭良い奴=筋肉ない。

筋肉ある=馬鹿。

みたいな単純な構図。

まあでも嫌だとは思う。

フルプレートでガッチガチのめちゃくちゃ堅い魔法使いとか。

戦車みたいじゃん。


あ、リボンだ。

髪飾り系も売ってる。

可愛い。

着飾ってる場合でもねぇけど。

幾ら可愛くしても、敵が攻撃の手を緩めてくれる訳じゃない。

寧ろ人間相手に発情するような人型モンスターは、余計にやる気出しそう。

少なくとも冒険に付けていくものじゃないな。

私は可愛いな、と思ったお花の髪飾りをそっと元の場所に戻した。

でもリボンは買います。

いざとなったら止血にも使えるだろうし。

実益を備えたお洒落なら文句ないだろ!

いや、誰にも文句言われてないけどね。


結局私は肌着とリボンとタイツを買った。

森の中とか歩くのにね、肌はなるべく出したくないし。

草とか枝で肌が傷ついたり、虫刺されとかもある。

そういう小さい傷から病気になるのも嫌だ。


「アルトさん、この辺りで甘いもの食べれるお店とかってあります?」

「ん?ああ、俺はあんまり食わないが、女共は好きだよな。そっちに一軒あったはずだ」

「行きましょう!休憩大事ですよ」


王子も甘いものが食べたかったのか、視線を向けるとニコッとした。

荷物持ちさせられても、文句も言わない良い子である。

女子なので、一応女子なので可愛いものだって好きです。


読んでくださり、ありがとうございます。

誤字報告も感謝です。

少しでも、楽しんで頂けたら嬉しいです。

ブクマ・いいね・★もとても嬉しいです。励みになっております。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ごめんなさい。重箱のすみ、つついていい? よく価値も知らずに、他人王子)のモノをどんどん売りまくる主人公…ちょっと 田舎街の商店や旅の行商人が王家のモノをいくつも買えるようなお金…
[一言] そろそろ冒険者活動を‥
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