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【完結】流星を放つ鷹【鷹の眼の射手】  作者: まっしゅ@
第三章 出会いと激変

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第二十八射目

「次はユウリへの報酬だ。我が商会の名誉を守ってくれたからには何かしら必要だ。断るなよ?」

「えっ……と。特に要望は無いんですが……」

「それは困る。何でも良い。出来る限りは要望を聞こう」


 お金は爺ちゃんの残してくれた分があるし、食料その他も存分にあるから欲しいモノが正直無いんだよなぁ……。

 ここは無難にお金を貰って話を終わらせ……、あ。そうだ。


「それでしたら、買い取って欲しいものがあるんですが」

「ん?何かな?」


 僕が鞄から出したのはユウリ印の回復薬(ヒールポーション)を取り出した。


「これは……?」

「ただの下級回復薬(ヒールポーション)ですよ」

「いやいやいや。ユウリ、それがただの下級回復薬(ヒールポーション)なら他のはただの水だよ」

「そうだぞ。君のソレは異常だ」


 ソーラさんとリックさんに指摘され、ロビンさんも首を縦に振っている。

 異常呼ばわりされるのは解せぬ。


「ソーラ殿、リック殿どういう事かな?」

「それは下級回復薬(ヒールポーション)とユウリは言いますが実際に使用した場合、ほぼ中級回復薬(ハイヒールポーション)と同等の治癒効果があります。実際に副隊長も先輩も飲んだ時には怪我で動かない筈の腕が傷跡も残らず治りました」

「それに加えて、飲んで直ぐに効果が出てくるに加えて、副作用も全くありません。それに……」

「味が美味かった」

「「そう、それ!」」

「ふむ……。不沈艦の面々が言うなら嘘ではないだろう。しかし、僕は商人として、この目で見たこと以外は信じる事は出来ない。ロン」

「どうぞ」

「モイ様っ!?」


 回復薬(ヒールポーション)をまじまじと見つめていたと思えば、ソーラさん達の話を聞いたモイ様は突如、自分の腕にナイフを突き刺す。

 そして直ぐに引き抜いた後すぐに飲み干し、今度は自分の腕を見る。


「確かに。痛みは直ぐに引き、傷口が塞がるどころか傷跡も一切残っていない。身体に何かしらの異常もなく、むしろ体調が良くなるくらいだ」

「どうです?効能が異常でしょう?」


 ソーラさん、さっきから異常、異常言い過ぎですよ?


「しかしこれ程の物、材料と制作者が気になるな」

「制作者は僕ですよ?」

「何だと!?材料は!?」

「普通の薬草(ヒールグラス)と綺麗な水です」

「……ロン、うちの錬金術を使える者で同じ材料で同じ効果の物を作れる奴はいるか?」

「……記憶する限りはいません」

「だよな。よし!ユウリ、それを買おう。勿論、自分で持ち歩きたい分は売らなくても良い。それがあれば、高額な中級回復薬(ハイヒールポーション)が買えない者や粗悪品を掴ませれる者達が減る」

「そして、モイ商会の評判が上がる。と?」

「御名答。ただ、あくまで下下級回復薬(ヒールポーション)としては売るから値段は下げられないがな」

「あ」

「ユウリ様、どうしました?」

「確か、これ普通のに比べて半分以下の薬草で作れますよ」

「何だってぇ!?」


 近い近い。モイ様、顔がめちゃくちゃ近い。


「つまり、この効果を通常の半分の価格で販売可能なのか」

「そういえば、ソーラさん。そういえば、普通幾らなんですか?」

「はぁ……。頭が良いと思えば、そういうところは知らないのか」


 ソーラさん、そろそろボロくそ言われ過ぎて泣きますよ?


「基本的には、下級回復薬(ヒールポーション)で銀貨一枚、中級回復薬(ハイヒールポーション)だと銀貨五枚はするな。上級回復(エクスヒール)(ポーション)となると殆ど流通していないから分からんが」

「不沈艦の方々でもですか?」

「上級は大体一部の貴族が買い占めて自分用に保管してるか、教会が治癒系の加護の価値を落とさないように圧力をかけて流通を制限してるから、騎士団とはいえ分からないんだよ」

「僕が知る限りだと、最低でも銀貨二十枚はする。裏では金貨一枚以上で取引知れる事も当たり前だな」

「モイ様でも手に入らないんですか?」

「金に糸目を付けなければ手に入るが、それでも数は用意出来ないな」


 成る程、それなら僕の作った中級回復薬は出しちゃいけないかもしれない。


「ユウリの事だ。それ以上のもあるだろう?」

「・・・・・・はい」


 即バレた。


「それで、それらを何本買い取ってほしいのだ?」

「いえ。これそのものではなく、これの制作方法の権利を買い取ってほしいのです」

「お、おい!ユウリ君!そんなもの簡単に決めて良いのか!?」

「ユウリ様、それは王国内だけでもかなり価値です。そんな大切な技術を人に売るのは勿体ないですよ」

「それは違いますよ、フラン様。僕一人で作れる本数なんてたたかが知れているし、定期的に納品も難しいです。でもその方法を色んな人に伝える事が出来れば沢山の命を救える筈です」

「モイ商会ならその技術を使いこなせる人材も場所も簡単に確保してくれるだろうね」

「流石リックさん。その通りです。それに個人がこんな事言っても信じてもらうどころか変な疑いをかけられたりしても困りますし」


 逆にこの技術を隠してしまったら、僕をどうにかして傘下に入れて、死ぬまで作らされる可能性もあるし。

 そうなるくらいなら、予め信頼のある人物に教えてしまった方が良い。


「どうです?お互いに損はしないかと」

「いや、駄目だ」

「そう、ですか」


 流石にいきなり過ぎたか……。

 信じろという方が難……、


「それだと報酬にならない。我々が得するだけだ」

「そこですか?」

「商人は信用で成り立っている。自分だけ得していたらいずれ手痛いしっぺ返しを喰らう」

「じゃあもう一つ条件を追加して良いですか?」

「あぁ、是非そうしてくれ」

「今回の技術をそれ相応の値段で買い取ってもらいます。それに加えて、その技術を提供したのはフラン様、もしくはフラン様の従者の誰か。としてもらえませんか?」

「それはいけません!ユウリ様の手柄を私が横取りしてしまうなんて!」

「そうだぞ!それでは君に得が無い!」


 さっきから女性陣が凄く反対してくるなぁ。

 あれかな?女性の方が男性と比べてちゃんと現実を考えてるからとか?


「ディーセス家に迷惑をかけるかもしれませんが、むしろ僕は得するんです。目立たないから変な勧誘も無くなるし、何もしなくても大金が手に入るし、ディーセス家に恩を売れる。正に一石三鳥なんです」

「はっはっはっ!フラン様、ソーラ殿。こちらの負けです。ユウリ、その条件を呑もう。金は直ぐにでも用意出来るが幾ら欲しい?」

「お任せします。モイ様が決めた額で構いません」 

「それなら……ロン。あれを持ってこい。」

「かしこまりました」


 ロンさんが一度退出していく。


「さて、ユウリの話がまとまったところで、次の話をしようか」



 やっと今回の事件の犯人達の話が聞ける事になった。

 思ったより長くなってしまった。

 ただこれによりユウリご不労所得をゲットした。

 良いな、作者も不労所得欲しい。

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