第27話 大団円
最終話になります。
暗黒神を消滅させてから数カ月たった。
街や人々はようやく落ち着きを取り戻してきた。
私は今、王宮の中庭でアリーナとお茶を楽しんでいる。
偉業をなし遂げたパーティのリーダということで国王から認めれ、貴族としての爵位を授けるというお言葉を頂いたが、丁重にご辞退させていただいた。
だって柄じゃないし、これからももっと自由に冒険したいもの。
ただ、国と前王の恩人ということで、王宮内は自由にさせてもらっている。
アリーナとは、今では友となりタメ口(他の人の前では様付け)になった。
なので今は普通に女子トークの真っ最中だ。
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今、アリーナは膨大な知力をいかし、前国王とともに輸送や移動のための交通手段の開発や、人々の生活に役立つ商品の発明など王国の知能のTOPとして、活躍している。
錬金術の教育機関も新設した。
また圧倒的な体力、筋力もあるため、まだ残存している暗黒神の配下や、新たに闇に染まっている魔物等の盗伐も率先して動いている。
私は「王女なのに、相変わらずお転婆ねえ」と茶化すと「だって、何年か無駄にしているもの。取り返さなくっちゃね」とのこと。
その後「愚者」の意味が判明した。
強大になり、前を進むことしか考えなくなった王族への「いましめ」を促す職だったのだ。
たとえ失敗して、悔やんでも、それをあきらめず、糧とすることにより、最後に必ずプラスに転じることが出来るという意味のようだ。
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マイラは私たちの周りの芝の上で、クレア姫と走り回り、じゃれ合っている。
前国王の呪いの解除後、同い年ということもあり意気投合し、今では無二の親友となったみたい。
マイラの力については国王自ら、戦争や紛争には使用しないと誓っていただいたし、マイラ自身も今後は「もう使いません」と言っていた。
すべてを無にする力を持つマイラ、すべてを癒す力を持つクレア。
なんてコンビだなどと、いつも私とアリーナは笑っている。
マイラは今後は小さい頃お世話になった孤児院の充実、また全国の孤児院にも何か役立ちたいという目標があるみたい。大丈夫、マイラのその明るさがあればなんでもできるわ。
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ロブさんは、冒険者ギルドに隣にレンジャーギルドを創設した。
上位職<大自然の守り手>のスキルを使用して、魔物との攻防によりダメージを受けた自然環境の回復や森林資源の確保など、やることは多いとのこと。
また各地への輸送路の充実、それを使った観光事業にも手を広げ活躍している。
ちなみに王都に博物館を開設し、ダンジョンで獲得した種々な伝説武具、反則アイテムなどを展示している。毎日大盛況で、名物にもなっている。またその博物館の中庭に世界樹を移し替えた。いまでは10mの高さに伸びていて近い将来王都全土を覆うことになるだろう。
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シンジくんは、元の世界に戻らず他のクラスメートと異世界を満喫してますよと言っていた。
勇者神殿では、暗黒神討伐の報酬として、転生者全員に「いつでも帰れるようにしました。記憶もそのままです。ただし魔法やスキルも使えません。体力等の数値も元に戻ります」となった。特例のようだ。
もちろん「この世界のことは内緒でね」となり、帰らないとした人は、これも特別に家族等への手紙も
OKとなった。(帰る人に頼むとのこと)
みんな手紙には「こっちで元気にやってる」とか「そのうち帰ります」とか書いてるようだ。
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えっ、私はどうしてるかって?
もちろん、一番最初にオブマールの街に戻って、クレームで迷惑をかけてしまった店に1軒、1軒、
謝って回ったわ。でもみんな私が下げる頭より深く下げていて、お辞儀合戦みたいになってしまったの。
当然、「黒ふくろうの宿り木停」に行って、心ゆくまでおかみさんとお話しました。
相変わららず、おかみさんの「ポトフ」は絶品だったわ。
今でも意味不明なスキルや職業の相談にたくさんの人が私のところにやってくる。
その人たちと一緒になって考え、悩み、解決していく。
そして最後に必ずこの言葉を添えるようにしている。
「この世界には使えない、意味のない、不要だというスキルや職は絶対に存在しません。
だって神様がくれた大切な贈り物だもの」って!
<完>
長い間読んで頂きありがとうございました。
この世界観でもうひとつ物語を投稿しています。
※ですが、ノクターンなので18禁ですが・・・。読んで頂きたら嬉しいです。
今のところ日間ランキング10位以内に入ってます。(今回のよりは読みやすいと思います)
「女神さま、大変です!エッチなスキルを沢山くれるのはいいんですが使いきれません。どうしましょう」
https://novel18.syosetu.com/n6525hm/
興味があればぜひ!!




