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「いやぁ、本当にお金の話がちゃんとできてよかった…。


これからは海外でもいけるし、新しい車も買えるし、彼女の目を気にせずにお金を使える…。」


「いや、どう考えても無駄使いだとおもったら激怒するし、必死で引き留めるからね?」


「新しい車買ったらダメ?」


「何買うの?」


「フェラーリ。」


「絶対ダメ。

大学乗っていけないし実用性皆無じゃん。


私あのレクちゃん好きなんだけど。」


「レクちゃんって何。


フェラーリに実用性とか求めちゃダメでしょ、ロマンやロマン。」


「レクサスだからレクちゃんよ。


フェラーリはとにかくダメ!

てか思いっきりのスポーツカーはダメ!

もっとちゃんとした車!」


「まぁスポーツカーは女の子受け悪いよなぁ……。


まぁでも今取り立てて特にどれが欲しいって車はないから、そんな車が出て来たらまた一緒に見に行こう。」


「てかあきらくん、あの本町のマンション買うんだったら駐車スペース二台ついてるよね?


そこに私の車置いてもいい?」


「あ、確かそうだね。二台あるはず。


てか車持ってるの?持ってるなら持って来ても全然良いけど。

何乗ってるん?」


「…引かない?」


「うん(もしかしてハマーとか?)」


「…アウディ」



「え、普通じゃ



「R8 spider」


「普通じゃなかった。笑


だからフェラーリダメって言ったのね。」


「引くよね、引いたよね?


女の子がスーパースポーツカーでオープンカーだよ?」


「いや、むしろ歓迎よ。


車の趣味に理解持ってくれそうだし、高級車仲間増えて嬉しい。」


「だから、スポーツカーが嫌いなわけじゃないのさ。

キャラ被りを気にしてるのさ。


あ、私もあきらくんの車見ておもった。

仲間かな?って。


でもね、R8 買って思ったけど、目立ちすぎる。


女でオープンでR8 はやばい。」


「美人だし」


「ね、美人だし。」


「自分で言うなよ。」



「だから、あきらくんがマンション買ったら持って来て置かせてもらおうかなって。

自由に乗っていいよ。」


「でもあのマンション住むんだったら自分とこの駐車場あるんじゃないの?」


「うん、だから、住もうかと思ってたんだよ。過去形。


あのマンション超人気でね、もう完売しちゃったの。

だからあきらくん運がいいんだよ。」


「へぇ、そうなのかー。ありがたいことやなぁ。」


霧島は中村さんのロレックスに感謝した。

またロレックスが輝いた気がした。


「そいえば、あきらくんそのロレックスいつもつけてるよね?

かなり古そう。

アンティークロレックス?


でもかなり綺麗に見えるし。」


「これは俺が行動するきっかけになった幸運の腕時計だよ。


この時計があったからなんでも挑戦してみようと思えた。


この時計をくれた人には感謝しても仕切れないなぁ。」


霧島はこの怒涛の四ヶ月間を振り返った。

かなり濃密な四ヶ月間だった。


中村さんと出会う前には考えられなかった毎日が続いている。


中村さん。ありがとう。

今度連絡でもしてみようかな…


霧島は内心でそう思いながらひとみとの会話を楽しんでいた。

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