第三十七話 零は依頼を受け、依頼する
第三十七話更新しました!
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読者の方々には感謝しかないです!
ありがとうございます!
これからも頑張って即興で書いていきますのでよろしくお願いします!
それでは第三十七話、どうぞ!
「個人の強さ…だと」
「その通りだ。恐らくだがお前達は個人の強さが足りてないが故にSランク認定試験を受ける資格が貰えないんじゃないのか?」
「俺達は全員がAランクなんだ!それで強さが足りてないなんてありえない!」
俺はさっきから感じていた違和感を話し出す。
確かにこいつらはパーティーとしては強い。
そう、パーティーとしてだ。
「…パーティーで今までやって来ていたから自分の強さを勘違いしてるんじゃないか?」
「何?」
「パーティーになると一人で戦うよりも数倍戦力はアップする。それがチームワークがいいなら尚更だ。お前はそれで勘違いしているんだ。自分はSランクになれるくらい強い、とな」
「そんな…ことは…」
「聞くところによるとベヒモスってのはSランクが最低二人は必要になってくるって話だ。お前達の中で二人を選んでベヒモスを倒せるか?」
「そんなのやってみないと…」
「やらなくても分かるさ。俺が実際にベヒモスと戦ったんだからな。四人がかりで俺に攻撃を当てられないなら二人だと俺は余計に簡単にあしらえるってことだ。これじゃあSランクとしてやっていけるとは言えない」
「…じゃあ俺達はいつまでAランクのままなんだよ!」
冒険者Aは地面を殴る。
どこにこの悔しさをぶつけたらいいのか分からないのが見てわかるくらい何度も何度も地面を殴っている。
「もう俺達はAランクパーティーとして二年やってきたんだ…二年だぞ!まずAランクに上がることすら冒険者の界隈では難しいのにそれを二年前全員で成し遂げたんだ!」
二年前からAランクとは驚いた。
確かにパーティーとしての強さは完成されているので納得といえば納得だ。
「確かにAランクに上がった時は周りからも期待されていた。けどSには上がれないんだよ…どうやってもな!」
Aは嘆くように胸の内を全てを吐き出していく。
「なのに冒険者になってほんの数日のやつがSランク認定試験を受けるときた。もう…惨めで何を目標にすればいいかわかんねえよ…」
Aは泣き崩れ、周りのやつらは慰めるように声をかけていた。
そんな中、俺がある提案をする。
「なあ…お前らに依頼したいことがあるんだが…いいか?」
「…聞くだけ聞いてやる」
「お前達を雇いたい。Sランク認定試験の依頼を受ける際に手伝ってもらうために、な」
そう、Sランク認定試験のサポートを頼んだのだった。
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「あ、来たきた。おーい、零!こっちよ!」
「良かった…怪我もなさそうですね」
元の場所に戻ったら二人が呼んでくれた。
足早に二人のそばに歩いていく。
「すまない、待たせたな」
「いいのよ。勝ったんでしょ?」
「まあな」
「怪我もしてないようで安心しました!」
「それで、依頼の方はどうなった?」
「それがね…」
アイリスに依頼の内容の詳細を聞いた。
「カドモスか…ベヒモスの子分のような存在、ね」
それならあいつらにもピッタリかもしれない。
「おーい!聞いてたか?カドモスだってよ!」
「えっ?誰に話しかけてるの?」
「あいつらだよ」
神への挑戦者の面々がこちらに近づいてくる。
「今回この依頼のサポートを頼まれたAランクパーティーの神への挑戦者だ。この依頼の間だけだがよろしく頼む」
「えっ、えっ?どどどどういうこと!?」
「零様、説明を!一体何があったんですか!?」
二人がかなり慌てている。
流石に驚いたか。
「まあ、聞いた通りこいつらに依頼について来てもらう。俺が頼んだんだ」
「依頼の邪魔はしないので安心してくれ。本当にただ付いていくだけだからな」
「ま、そういうことだ」
「どういうことよ!?」
ふむ…説明が足らなかったか?
今ので大体わかると思うんだが…
「仕方ない、ちゃんと説明するよ。まずはこいつらを雇った理由なんだが、ダンジョンの中での依頼ってのは大体予想がついてたからダンジョンの経験が豊富なこいつらを雇った方がやりやすいと思ったから」
「…それは確かにそうね。私もあのダンジョンには数回しか潜ってないし経験豊富な人がいれば依頼を達成しやすいものね」
「それではほかの理由をお聞かせ願いませんか?」
「もちろんだ」
というかこれが本当の理由なんだが…
「こいつらを強くする。具体的にはSランクになれるように、な」
「「「「「「「はあ?」」」」」」」
何故かこの場で話しているメンバー全員が意味がわからないという顔をしている。
「あ、もちろん訓練をするとかそういうわけじゃなくてだな」
「…どういうことだ?俺達を雇ったのはダンジョンについて知りたいからと言っていたはずなんだが?」
「お前らはきっとSランクになれる。だがお前達にはSランクという実像が見えていないだけなんだよ」
そう、実際にどういうものを目指すか具体的なものが決まっている方がよっぽど強くなれる。
…あの勇者達のようにな。
「Sランクとはどういうものなのか、どれほどの強さを持っているのか。それを知るだけでお前達は劇的に変わると思う。今まで全員がパーティーに甘えてきたがその甘えが必ず消えるはずだ」
「零、あなた本気?」
「もちろんだ。本気じゃなかったら依頼なんかしないさ」
別に実際は雇わなくてもダンジョンの構造は見えるからな。
俺はこいつらのパーティーとしての強さは完成されていると言った。
ならば少し手を加えて一人一人を強くするだけでこいつらはSランクに手が届くようになる。
「パーティーとして強い、というのはチームワークももちろんだが一人一人の強さが単純にかけ算になっていくと言ってもいいだろう。ならかけ算をする値が大きければ大きいほどパーティーとして更に強くなれる」
「チームワークはもう完成されていると言っていたな。だから後は個人の強さが必要ってわけか」
「そうだ。…まあ、俺も偉そうなことは言えないけどな」
実際俺の強さは言うなれば紛い物。
過去の英雄から奪い取ったと言ってもいい。
つまり、オリジナル性がないのだ。
俺の、俺だけの強さがまだ無い。
「今のは…いや、何でもない。それよりそっちの二人は納得してもらえたのか?」
「…まあ、私はいいわ。戦力が増えるってのはいい事だしね」
「私も大丈夫です。ダンジョンに精通している方がいるのは心強いので!」
「と、そういうことらしい。それで、お前達はどうする?この依頼、受けるか受けないか」
考える素振りもなくA達は返答する。
「もちろん、受けさせてもらおう!」
「ああ、こんな機会もう二度とないだろうしな!」
「私達がSランクに上がるために踏み台となってもらうわ!」
「魔法での的確な援護は任せてください!」
「サポートなら私に任せてもらえれば…物資なんかもちゃんと補充していきます!」
五人ともやる気、気力ともに充分なようだ。
これならこいつらも目標となる強さを見つけられるだろう。
Sランクになるのもそう遠くないのかもしれない。
実際こいつらは強い。
並大抵の魔物なら一蹴してしまうくらいには。
自分達の強さは持っているのが少し羨ましい。
「…俺も見つけないとな。自分自身の戦い方ってやつを」
俺もそう遠くない内に必ず完成させてみせる。
俺だけが使える、俺だけの最強の戦い方を。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
前の話を見返していたりするとこんな話書いたっけ?みたいなことになったりするのできちんと管理していく方がいいですよ!(自分のこと)
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それではまた次回お会いしましょう!




