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自己紹介

今日はしっかり朝に起きることが出来た。


学校に行く支度を済ませ、誰もいないけど一応「行ってきます」とだけ言って家を出た

城下町の大通りに着くと、まだ朝ということもあり、いつも騒がしいそこは静かで道を歩く人も

同じ学校の制服を着ている生徒がほとんどだ。


こうしてると、前の世界に戻ったように感じるな


少し歩くと学校に前まで着いた、すると、門の前で大勢の生徒が群りガヤガヤしている場所を発見した

なんだ?と思いその集団の中に強引に入ってみると、横にいた男子生徒二人の声が聞こえてきた


「うわ、俺Cクラスだよ、母ちゃんにBには入れって言われてたのに」

「お前はまだましだ、俺なんかDだぞ、どうすんだよ」


なるほど、この大勢の生徒は昨日と一昨日に行われたテストの結果を確認しているのだろう


なんとか人をかき分けて、手段の先頭に出る、そして木の大きなボードに貼られた紙を見ると、


=======================

Aクラス


1位 ルーシュ


2位 アベル


3位 タツヤ


6位 ハル

13位 リン

上記に名前のあった生徒はAクラスの教室に入ること


=========================


Bクラス


上記に名前のあった生徒はBクラスの教室に入ること

==========================


どうやらクラスごとにテストの順位で貼られているようだ、いずれのクラスの最後にも、

そのクラスごとの教室に入れとの指示が記載されている、Bクラスやその他のクラスはかなりの人数がいるのに対し、Aクラスは20人とかなり少ない、どうやらAクラスはほんの一握りしか入れないみたいだな


俺も向かうとするか


横にあった地図でAクラスの教室の位置を確認すると、三階だった

うわ、行くの面倒だな


集団から何とか抜け出すことに成功、なぜだろう、ここにいる全員より筋力は高いはずなのに

こんなに苦労するのは、、これが集団の力か


重い足取りで門をくぐり、三階の教室を目指した、


校舎はほとんどが木材で出来ているが、階段や廊下には金属が使われており、その大きさから

向こうの世界の学校よりも豪華に見える、

流石貴族も通う学校だな


それにしても、ルーシュはともかくアベルにも負けていたのか、多分筆記は全員満点だろう

ということは差がついたのは戦闘テストか、見かけによらずなかなかやるやつだったか、それに結界が気になったり剣になれないエンチャトをした結果だろうな


ようやくAクラスの教室に着く、無駄に豪華なスライド式の扉を開けると、まるで大学のような

段々形式のつながった机と椅子がある、そして椅子にはすでに18名の生徒が席に座っていた、


う、視線が痛い



突き刺さる視線を見に占めて感じていると、「あ、タツヤ!」と元気で大きな声が聞こえる

その方を見るとハルがおーいと手を振っていた、その横にはリンも見える

大きな教室の後ろの方に座る二人の所に向かい、その横に座る


「ふう、なんか思ってたより緊張するな」


「そうだよね、私田舎育ちだからこういう雰囲気なれてなくてさ、いやータツヤが来て助かったよ」


「こっちこそ、ハルとリンがAクラスにいてくれて安心した」


「そ、そんな!こっちこそタツヤ君と同じクラスになれて嬉しいです、」


まったく、Aクラスだからと言って豪華にしすぎではないだろうか

庶民には居心地が悪い


そうしてハルと話していると、いつの間にか横にアベルがいた


「ふん、タツヤお前もAクラスに入れたか、まあおめでとうとだけ言っておこう!まあ、俺にはかなわなかったみたいだがな!しかし三位とは、お前も見た目のわりになかなかやるな!」


満足げに胸を張って言うアベルに少しイラッとくる、


く、もうちょい本気出せばよかった


すると、横からちょんちょんとして、ハルが耳元で「この人誰?」と聞いてきたので「戦闘テストの時に会ったツンデレ代表みたいなやつ」とだけ言っておいた


「お、おい、俺を置いてこそこそするな!タツヤ、そこの二人にも俺を紹介してもいいんだぞ?」


な?とハルとリン目を合わせると、三人で笑ってしまった


アベルも同じ机の席に座った時、扉が開いて、最後の生徒が入ってきた


「ふう、危ない遅刻するとこだったな」


最後はルーシュだった、ルーシュが教室に入ってきた途端、周りがガヤガヤし始める、

聞き耳を立ててみると、


「おい、あれが噂の天才か、俺達と同い年で騎士団の第一部隊に所属してるっていう」

「ルーシュだっけ、町中で噂されてたもんな」


ルーシュはすでにかなり有名な人物らしい、



ルーシュは俺に気付くと、タツヤだ!と言って俺達と同じ席に座った、


せ、せまいわ!


そこまで大きくない長椅子に五人も座っているので窮屈になり、他の場所ががらがら空いてしまっている


後から来たアベルとルーシュの二人には前の席に座ってもらうようにして、何とか落ち着いた


「昨日ぶりだね、タツヤ、分かってたけどやっぱりAクラスだよな、でも二位って書いてあってけど」


すると、前に座るアベルが気まずそうにしていた、ルーシュはアベルに気付くと、顔を覗き込む


「あ!君は前に俺に勝負を仕掛けてきたから帰りうちにした人だ」


「それを言うな!」


アベルとルーシュもどうやら面識があったらしい、


「なるほど、君が二位なんだな、でも俺はタツヤのほうが強かったと思うけどなあ、まだ本気じゃなかったように見えたし」


「なっ!!」


おお、よく言ったルーシュ、少しすっとした

それにしてもルーシュの観察眼は要注意だな、気付かれないように注意しないと


ガラ、と扉があき眼鏡を付けたローブを来た女性が教室に入ってくる


「全員いるようだな、私がこのAクラスの担任をするルミアだ、お前たちは各担当の教師から教えてもらうから魔法学の授業以外それほどかかわりはないと思うが、まあこれからよろしく頼む、それでは早速だが

一人一人自己紹介をしてくれ」


そして唐突に始まる自己紹介、前に座る生徒から順々に自己紹介をしていく、

全員の生徒が、自分の名前、そして何が得意かを言っていた、こういう場合隠すものかなと思っていたが、どうやら普通に言ってしまうようだな、こう考えるのはゲームのやりすぎかもしれない


ルーシュの番が来て、前に立つと、それだけで教室の空気が変わる、みんな自分が目指している場所にすでにいるルーシュの言葉を聞こうと身構えているようだ


「えっと、ルーシュって言います、こういうことは初めてするからよく分からないけど、戦闘のことなら

俺は剣も魔法もどっちも使うかな、魔法で身体強化して剣で戦ったりすることが多いから、特に苦手は無いです、あ、でもピーマンは苦手だ」


そんなことは聞いてない


すると、周りの女子たちが

「かっこいい、・・・」

「お弁当作ってあげるときはピーマンはいれちゃダメっと」


と興奮気味に話していた


その後アベルが自慢げに自己紹介しているのを耳で聞き流していると、ようやく俺の番が来た


「タツヤです、これからいろいろあると思いますがよろしくお願いします」


そういうと、教室がまたざわつき始めた、気付かれないように耳を強化すると


「三位に名前が書いてあった奴だ、」

「ルーシュとアベルは有名だったから知ってたけど、タツヤって名前は聞いたことがなかったからな」


そういうことか、ルーシュとアベルは名前は知られていたようだが、俺の名前なんて誰も知るはずがないからな


横を見ると、教師のルミアが「他にも何か言え」と目で訴えてきた

仕方ないな


「戦闘は基本剣を使います、得意なことは剣を強化して魔法切断を行うことです、体力にもそれなりに自信があります、以上です」


教師達のなかでも俺はそんな印象のはずだ、これで一応怪しまれはしないだろう


俺に代わりハルが檀上に立つ


「ハルです、田舎からきてまだこのあたりのことはよく分からないけど、よろしくね!戦うときはよく土魔法を使うよ!」


土魔法か~、ゲームにもいろいろあるけど、やっぱり地面から岩を出す攻撃魔法が一般的なのかな


そしてリン


「え、えっと、リンです、そのよろしくお願いします、・・・あ、魔法は回復魔法が少し得意かもです」


回復魔法は実はゲームには結構少ない、ポーションと言うアイテムの使った方が時間をロスしないからだ


リンの発表が終わると、再びルミア先生が檀上に立つ


「よーしこれで全員の自己紹介が終わったな、それではこれより運動スペースに行き、お互いの能力と実力を知るためオリエンテーションを行う、全員直ぐに移動するように」



オリエンテーション、一体どんなことをするのだろうか、どちらにせよ、いろいろとばれないようにしないとな。




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