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入学とクラス分けテスト

そんなこんなで二週間後、


俺は今この学校の制服を着て校門の前に立っている、制服は、

茶色をベースにしたジャケットぐらいの大きさに、下は黒のスラックス。

見た目は重そうだが、着てみるとかなり着心地はよかった


「で、でかい」


学校の校門は、遠くから見た時も思っていたが近づくとさらに感じる

俺が日本で通っていた高校とは全くと言っていいほど規模が違う


城下町や近くの町からからそこまで離れてはいないが、町の端っこに位置するため、土地はいくらでも

伸ばせるらしく、この国でもかなり大きい施設になっている、


この学校は、騎士団とも連結しているらしく、この学校を卒業すれば、最低でも第三部隊として入団出来るらしく、卒業後は騎士団に入る者も多い、その上、冒険者になる場合でも特別に階級が上の状態から始められるので、この学校には本当に様々な者がいろんな目的を持って入学してくるということ。



今日からここに通うのか~


第八部隊についてはラウスがなんとかしてくれると言っていたから大丈夫だろう、どうなるのかは聞いていないが、八部隊から脱退させられることは無いということだ

異世界に来ていろんなことがあったが、この数日で俺にはいろんな肩書がついたな、

第八部隊の隊員に仮面の騎士、そしてこの学校の生徒、本当にこの世界は退屈しない。


俺は異世界の学校に心を躍らせていた、


俺が校門の前で突っ立って眺めていると、横をこの学校の生徒であろう人がこそこそと喋りながら

俺を見ていることに気付いて、すぐに中に入った。


学校の中に入ると、生とらしき人が講堂に向かうように誘導をしている


俺が二週間待ったのにはいくつか理由がある、まずラウスが俺が入学する準備に時間がかかったことと、

今日が入学式であるということ、

変な時期に編入として入るよりも、少し待って新しい生徒として入ったほうが自然だからだ


俺もその誘導に従い、他の生徒とともに講堂へ向ている途中、

「おーい、そこの君」


後ろから声がして振り返ってみると、そこには赤い髪の女の子と、少し背が低く茶髪を肩辺りまでに切りそろえた髪の女の子がいた


えっと、俺だよな?


周りを見ても、誰も気に掛ける様子はないし、完全に目が俺の方をみてるしな、


俺がキョロキョロと周りを見ていると、

「君だよ、」と俺の近くまで近寄ってきた


「なんだ?何か用か?」


「いやー、用ってわけでもないんだけど、君、貴族とか、階級の高い人じゃないだろ?ちょっと話したいんだけど、いいかい?」


もしかして、これは、・・・

貴族から平民へのよくあるいじめが始まっているのか!?


この学校は貴族と平民は平等に扱われると聞いたが


「ハルちゃん・・・!その言い方じゃ・・・」


ハルちゃんと呼ばれた女の子はえ?と首を傾げた後、横の女の子にこそこそと何かを聞くと、

ああ!と何かに気付いたように手を叩いた


「ご、ごめん!別に貴族じゃないからちょっかいを出している訳じゃないんだ、というか、そもそも

私達も貴族じゃないし」


「そうなのか、正直入学早々絡まれたかと思った」


「ほんとにごめん!」


話を聞くと、どうやら二人は同じ小さな町出身らしく、一般の身分だがこの学校に入学するために町を出てきたらしく、周りが貴族達だけで話しかけずらかったらしい


「でも、どうして俺が貴族じゃないって分かったんだ?」


「ああ、いろいろあるけど、歩き方や立ち振る舞いだよ、貴族の人とかはみんな歩き方が同じだから

すぐわかるんだ」


なるほど、そんなところでも分かるのか、これからは注意しよう


「それで、僕たち他に知り合いがいなくてさ、、そのよかったら友達にならない?」


「もちろんいいぞ」


と言うと、パアっと表情を明るくして、

「ありがとう!俺の名前はハル、こっちはリンだよ」


と横にいる女の子を指して言う、リンと呼ばれた女の子は、人見知りなのか少し恥ずかしそうに

おじぎをした


「俺はタツヤ、こっちこそよろしく、ハル、リン」


「うん!よろしくねタツヤ」

「その、よ、よろしくお願いします」


その時、


「おーい、そこの生徒ー、早く来ないと式が始まるぞー」


少し離れたところから先生らしき人がそういったので、俺達は急いで講堂に向かった



俺は校長の話が長いのは、世界共通であることを知った。

これから式がある時は絶対に抜け出すことを心に誓った



今日はこの後クラス分けのテストを行うだけで終わり、昼ご飯を食べて時間になったらまた集まるように指示を出されたので、ハルに誘われてこれから昼を食べに行く予定なのだが


「あ、いたいた、講堂でたらそこで待っててっていったのに」


「待ってたよ!」


俺の隣にはリンがいる、式が終わり講堂を出ると、リンが待っていたので俺もその場でハルを待っていたわけだが、ハルが一向に出てこない。

そのせいで、リンが人見知りだということもありよそよそと気まずい雰囲気になってしまっていた


「ご、ごめん、、なんか出口間違えてたみたいで、二人を探してたら屋上についてやっと二人を見つけたんだ」


ハルはどうやらどこか抜けているな。


「まあいいよ、さっさと行こうぜ」


そして三人で食事をした後、学校に戻り俺達はテストを行うことになった


テストにはこの世界に来てからは嫌な思い出しかない・・・

この学校には、A,B,C,Dクラスと、分けられるが、筆記テストと戦闘テストによって決まる

Aが最も優秀な生徒が集められたクラスで、それからB、C、Dと言う順番になっている


筆記の方は、・・・まあシスに任せちゃおうかなあ



ずるではない、ずるではないとそう思いたい


問題は戦闘テストだが、また魔法をだせとか言われたらどうしよう、


「お互いAクラスに入れるように頑張ろうな!」


とハルに言われたが、もしそうだったらAどころかDになると思う、筆記もあるからそこまで落ちることは無いかもしれないけど


そうして俺はまず筆記のテストを受けた、


Q:魔力を使い切った際に、その回復用として一般に使われる薬品の材料の花の名前は?


A:(シスさん!)(エナジーフラワーです)


Q:アルグ大陸の最も古い造山帯の名称


A:(シスさん!)(クルス造山帯ですね)


そんなこんなで、日本よりもレベルの低かった数学のようなもの以外すべてシスに頼ってしまった

仕方ないだろ・・・俺この世界のことほとんど知らないし

後でシスに基礎知識だけでも教えてもらうようにしよう


その後、別の場所に移動して戦闘テストを行うということで、地図を見ながらなんとかそこまで向かっていた

学校の地図がテーマパークかってくらいでかい件について・・・



ようやくその場所につくと、番号がかかれた札と魔石のようなものを渡された

何に使うんだ?と思っていると、

教師の一人が

「それでは生徒のみなさん、これから戦闘テストのルールを説明します、今年からやり方が変わったのでよく聞いていてください」



その途端、周りから

「ええ!?まじかよ!」

「おいおい、先輩たちに頑張って聞きまわってた意味ないじゃん!」


とか聞こえてくる、どうやら今年からテストのやり方が変わったらしい

俺は何の情報も無かったから反応にこまるわけだが


「皆さん落ち着いてください、前のやり方ではエクストラスキルや近接戦の能力をあまり反映できていなかったことから、国の要請により、単純な戦闘能力を測るテストになりました、ので、知識があろうとなかろうと特に関係はないと思いますよ」


と言ったことで少し落ち着いたようだ


教師の説明を聞くと、

まず生徒は目の前にあるこの門から中に入り、用意された魔物を倒すまでの時間をテストの結果とするということ、門の中は森の一部を壁で区切もので、かなり広い、索敵能力や隠密能力も必要になってくるそうだ、エクストラスキルと自分の能力の組み合わせの良しあしも見るらしい


ほ、本当にテーマパークのアトラクションの一つみたいだな


説明を受けてから準備も必要であろうということから、少し時間が経ってから始めるということだが

特に準備することもないし、最初にならんでおくか


そうして待っていると、


「ふん、見るからに弱そうな奴だ」


金髪のイケメンな男が話しかけてきた、制服は同じだが、様々なところに少しずつ刺繍がされていて

一般学生の制服よりも豪華に見える


こういうのは無視無視


見向きもせずに突っ立ていると


「お、おい聞こえているだろ?」

「おーい、、気付いてない、・・訳ないよな?」

「もしかしてさっき言ったことを気にしてるのか?その、・・あれは無かったことにしてくれ」

「ひぐっ、別に無視しなくてもいいじゃないか・・・」


とついには泣きそうになってしまったので、慌てて声をかける


なんだ、話したいだけか、それなら素直に言えばいいのに


「おお!やっと反応してくれたか」

「あまりにも見るに堪えなかったんで」


「ふ、ふん!そんなこと言って、お前もこの俺と話したかったんだろ?」

「失礼します」


直ぐにその場を離れようとすると

「待ってくれ!嘘だ、嘘だから!」


はあ、こいつはめんどくさそうな奴に絡まれてしまったかもな


「はあ、それで名前は?」

「え、ああ、俺の名前はアベルだ、ふふ、お前の名前も聞いてやろう」


「わー、ありがとうございます~(棒)」

「な、なんだその全く嬉しくなさそうな返事は」


そうしてアベルと話した、

アベルは結構有名な家の貴族で、子供のころからこの学校に入って騎士団に入ると決めていたらしいが

子供のころから様々な教育を受けてきたせいで、友達もおらず、俺が一人でいるのを見つけて頑張って声をかけてきたような感じだった


「タツヤ、お前はこの間の大会を見ていたか?」


結婚の大会だろうか


「ああ見たよ、それが?」

「実はそれに出ていたフリルさんって人に憧れていてな、あの人は貴族の中でもかなり強くて頭もよくてかっこいいんだよ、だからフリルさんも通っているこの学校に入りたかったんだ、でも、そのフリルさんも大会の不正が発覚したらしい、、正直悲しかった」


フリルか、確かに不正はしていたが、まともに戦っても結構実力はあると思う


「でも、フリルさんよりももっと憧れる人が出来たんだよ!」

「ほー」


適当に返事しているのに、よっぽど嬉しいのかマシンガンのように話してくる


「仮面の騎士さんだよ!お前も見ただろ?かっこよかったなあ、俺もいつかああなれるように努力しないとな」

「そうだな~」


とまた適当に返事をすると、むっときたのか


「ふ、ふんお前にはあの人のすごさも分からなかったかもしれないがな」

「そうかもなー」


さらにうるさくなったので仕方なく話していると、ようや時間が来た


「それではみなさん準備はいいですね?ではこれより戦闘テストを始めます!」


やれやれようやくか、アベルのせいで準備時間前よりも疲れた気がするが


まあ、ほどほどにやるとするか

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