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パンティ・スー ~異世界を股にかけるヨゴレ役の転生者~  作者: 日時計仕掛のug
MISSION02: 電子の下着 赤衣のパーバート
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Task3 哀れな犠牲者達にお悔やみを

 剣で攻撃すれば、避けられて顔面に正拳を叩き込む。

 槍で突けば、槍の柄を握りそのまま投げ飛ばされる。

 斧で叩きつぶそうとすれば、ローキックで足を砕かれる。

 魔法を唱えようとすれば、口元を押さえつけられたまま大外刈りを掛けられる。

 弓矢で射ろうとすれば、密着され、寸勁によって気を失うほどの衝撃を撃ち込まれる。

 拳で殴ろうとすれば、鯖折りをかけられたまま肉盾にされてしまう。

 背後から襲いかかれば、肘鉄と裏拳で反撃をされる。

 棍棒で殴りかかれば、いつの間にか組み付かれバックドロップをかけられる。

 周囲から一斉に襲いかかれば、大きく飛び上がって避けられ、再び壁を走って行く。

 それを追いかけていけば、狭い路地に誘導され、数人ずつ各個撃破されていく。

 パンティ・スーの体術は、無駄に充実していた。

 さらに、女性プレイヤー(中身も女性)はパンティを奪われていく。

 シマパン、ローレグ、ストリングショーツ、ボーイレッグショーツ、ビキニ、ガールズブリーフ、女性用ふんどし、イタリアンショーツ、ひもパン、Gストリング、等々。

 大収穫である。


「せいや! 」


 パンティ・スーがシールドアタックを掛けてきた相手に、真正面から正拳で殴りつけて吹き飛ばす。

 その頃になると、安易に近づく者は居なかった。男性プレイヤーの屍と、恥ずかしがる女性プレイヤー達の姿があるだけだった。不思議と女性プレイヤーは物理的ダメージはほぼゼロである。

 パンティ・スーは紳士である。最低の紳士である。


「距離をとれ! 遠距離攻撃で仕留めるぞ! 」


 もはや、この頃になると、パンティ・スーを倒した際の商品のことをほとんどのプレイヤーが忘れていた。ただ、目の前の災害を破壊することしか考えていない。

 残ったプレイヤーと増援としてやってきたプレイヤーが、弓、パチンコ、ストリング、マスケット、各種魔法等で遠距離攻撃を始めだした。


「構え! 撃て! 」


 幾つかのギルドは、一斉射撃して、逃げる隙さえもなくす。

 パンティ・スーに飛んでいき、魔法の効果で大爆発を引き起こす。


「やったか!? 」

「それは言っちゃだめ! 」

「フラグ立てるな! 」

「やったか→やってない」

「おうどん食べたい」


 土煙の中から現れたのは、右手を自身の胸に当てたポーズのパンティ・スーであった。彼の持つ触れた者を幽体化し自在につかめるスキルによって、自身を幽体化して物理攻撃を無効化したのだった。

 もとより、このスキルは、パンティを奪う際にも使っている。幽体化した手で物質のパンティに触れ、パンティを幽体化させて、あとは引き抜く。これが、瞬時にしてパンティを奪う仕掛けである。


「チートだろ! 」

「もう無理ポ」

「逃げよう! 」

「……」

「うわーん無理」

「この先生きのこれない」


 パンティ・スーを中心に数十メートルほど誰もいない空間となり、プレイヤー達が遠巻きに眺め始めた。

 そのときである、群衆の中から一人の女性が出てきた。

 太ももまで届くほどの長いストレートの金髪、意志の強そうな緑色の瞳、我が儘バディ、まっ白なミニスカート、まっ白なビキニブラ、真っ白な靴に、真っ白な手袋、金属製の杖を持っている。随分とセクシーで露出が激しい。一歩間違えれば痴女扱いされていても不思議はないような女性だ。


「破廉恥な傍若無人ぶり、許せませんね」


 そう独り言のように女性は言った。

 パンティ・スーは値踏みするように女性を眺める。


「聖女様だ! 」

「やった、聖女様だ! 」

「これで勝つる」

「やっちゃって、聖女様! 」

「すげー、初めて見た! 」

「いつの間にいたんだろ? 」


 歓声が沸き起こる。そう、この白衣の女性こそ、通称聖女と呼ばれる女性であった。


「貴様だな。先ほどからうどんを食いたがっていた輩は……変装スキルというものがあるらしいが、変装していたようだな」

「お気づきでしたか。あれでも、行動を見させていただきました。他の方々が無理であれば、私が出ようと決めていました」

「なるほど。観察していたわけか」

「では、まず、これを」


 聖女が杖を振るった。光の粒子がパンティ・スーを包み込む。


(物理魔法ではないようだが……)


 そこから聖女の前の前に、様々な魔方陣が数十個浮かび上がる。


「消滅させていただきますわ」

「ッ!? 」


 魔方陣から炎や氷の槍、電撃、光の粒子が次から次へと飛んでいく。

 どれも上位クラスでなければ使えない魔法である。

 パンティ・スーは今度は避けた。

 必死で紙一重で一撃一撃を避けて、聖女に向かってくる。

 パンティ・スーは直ぐさまに気がついていた。最初に使ってきた魔法が、スキル封じの効果をもつものだと。故に幽体化のスキルは使えず、無効化できない。

 コートは、炎で焦げ、氷の刃で切り裂かれ、電撃でズタボロにされていく。

 それでも、パンティ・スーは立ち向かっていく。

 そして、最後に駆け抜けていき、聖女の横を通り過ぎた。

 その手に、パンティは……握られていなかった。


「貴様……履いてないな! 」

「御名答でございますわ」


 聖女は平然と答える。


「なぜ、聖女とも言われている者が履いてない! 」

「これが世界の意志だと信じていますわ。パンティを履くのも履かないのも自由なのです。故に、そう、パンティを履かないことで、私は解放されるのです。宿命(パンティ)運命(パンティ)世界(パンティ)からの解法こそ、真の自由。見えそうで見えないギリギリを綱渡りするスリルの虜、我履かず故に我有り」


 聖女も変態だった。

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