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二人組

 まぁ、そんな小競り合いの後。

ソウマは、墓地へ訪れた。理由は流石の俺でも察せる。

「俺、ここで待ってた方がいいか?」

「阿保に気など遣われたく無いわ。……敬意を持って祈るなら、付いて来ても良い」

祈りの形は違えど、俺たちは墓参りを済ませた。


 「そろそろソウマさんと交代か?」

ソウマは俺の頭を叩いた。体はソウマさんの小さなものだけれど、確かにそこには一匹の獅子がいた。

「退屈凌ぎにはなった。さらばだ阿呆」

「じゃーな」

妖気が変わった。

ソウマさんは、ちょっと落ち込んでいる様子だった。

「……やっぱり僕の見た目って……」

「大丈夫ですって!ソウマさんの気迫を見て舐めてかかる奴なんてそうそういませんよ!」

「……そっか」

これは、かけるべき言葉を間違えたらしい。

「あ、コウ」

「なんですか?」

「自然体で話したいなら、敬語じゃなくても良いんだよ?なんならさっきのソウマに……」

「ソウマさんは尊敬してますから。この敬語は無意識です。さっきのソウマも確かにカッコよかったですけど、ソウマさんが一番である事に変わりはないですよ」

例え、ソウマさんにとっての一番が俺じゃなかったとしても。

「そんなに言われると、流石に照れるね」

なんて言いつつも、大人びた雰囲気は崩していない。ソウマさんって、こういうはっきりしない所あるよな……。

「……どうかした?」

思っていた事が表情に出ていた様だ。

「ソウマさんって、本音か建前か分かんない時ありますよね」

「そう?全部本音だよ」

「……本当に?」

「……僕ってそんな感じに見える……?」

「『大丈夫ですか?』って聞いたら絶対『大丈夫だよ』って答えると思うんですけど」

「それは……まぁ……」

久しぶりに、ソウマさんとしっかり話してる気がする。

「ま、ヤバかったら俺くらいには言って下さいね?」

「……はい」


 その日はちゃんと宿に泊まり、疲れていたのか慣れないハンモックでも熟睡し……床に落ちていた。

「まぁ……そうなるか」

「おはよう、コウ」

既に起きていたのか、寝ていないのかはっきりしないソウマさんが洗面台から出て来た。

「おはようございます」

「大丈夫だった?凄い音で落ちてたから」

「……全然覚えてませんね……。というか、助けて下さいよ!」

ソウマさんは何故か笑顔になって、

「何回戻してもコウが勝手に落ちてたんだよ。あまりにも鮮やかに落ちるから」

ソウマさんは控えめながらも笑い出した。どういう笑いのツボなのか全く分からないけど、笑顔になってくれたなら良かった。


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