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トワイライト・ラブ(陽炎)  作者: 流理
2日目:マドリード観光
10/16

美紀との再会:続き

英一は、これから阪神高速、東名高速を走って神奈川の藤沢に帰らなければならない。

京都での滞在時間が限られていた。美紀も奈良に帰らなければならない。英一は、時間が無いので思い切って言った。

「こうゆう事は、男から言うべきことだと思うので言いますが、あの~、思い出を作りに行きますか?」と言った。美紀は、一瞬驚いたような顔をして英一を見つめた。車内にしばらく沈黙が流れたあと、小さく息を吐き、

「ごめんなさい」と言った。

その目はしっかりとした決意と、少しの戸惑いが入り混じっていた。


英一は、少し驚くと共にホッとした。微笑んから、直ぐに

「解りました。美紀さん無理はしないでほしいので、解りました。」と言った。二人はもう一度見つめ合い、自然と手を握り合った。

雨が少しずつ弱まり、お寺の境内から広い庭の景色がぼんやりと広がって見えた。それぞれに静かな空気があった。英一は、少しホッとして、罪悪感から解放された。

英一は、ぽつりと言った、

「とりあえず、男から言わなければいけないと思ったのでーーー」

「嫌なら、それで良いんです。」「これは、本心ですよ」

美紀は、

「ありがとう」といって、

「こんなこと慣れていないので、心の準備が出来ていないの。」

「ごめんなさい」

英一は、ちょっと戸惑って心になかで

(・・・63歳でも、準備がいるんだ。。。)と思った。


美紀には、全くこのような事が人生で無かったので、戸惑っているのだった。

今日は、英一に一刻も早く会いたかったし、やさしさと包容力が大好きになっていた。


車の中で、少しの沈黙した時間が流れて、英一は

「本当に無理しないで良いですよ。」「美紀さんとは、こうして一緒にいてお話ししているだけでも楽しいですから」と言った。美紀は、

「ありがとう」と言って、笑顔に戻った。

そして二人は、我慢できずにまた激しく口づけをした


余韻もあって、どれくらい経っただろうか?

美紀はしばらくして、外の雨を見つめながら、突然

「英一さん、勇気を出してホテルに行きましょうか。」と言った。


英一は、少し驚くとともに、すぐに覚悟を決めた。

でも、藤沢に帰らなければいけないので、残された時間はあまりなかった。英一はエンジンをかけ、静かに車を走らせた。どこへ向かうのか、二人の間にはもう言葉は要らなかった。

京都のお寺の周辺をとりあえず走った。しかしながら、土地勘が無くホテルの場所など解らずに、少し興奮気味もあって、いくら走ってもホテルが見つからない

やっと見つけたホテルは、満室だった。


英一は、

「今日はご縁がないみたいですね」と笑った。そして、

「もう二度と京都には来ません」と、言ったら美紀は、声を出して笑った。


ホテルに行く事が出来なかったと解って、美紀はそれまで静かにしていたが、顔を見てお互いに微笑んだ。美紀は勇気を出してくれたのに、時間切れとなった。

それまで、お互い少し興奮と緊張していたので、コンビニの駐車場の車を停め、飲み物を買って一息ついた。


二人に別れの時が迫って来ていたので、コンビニの奥まったところに少し車を移動して、再び唇を重ね合った。

外は寒いが車の中は熱気で暑かった。もう直ぐお別れなので長い間の抱擁だった。英一は、興奮していて、思わず

「美紀さんの胸を見たい」と言った。

美紀は、一瞬戸惑いながらも直ぐに胸を出して見せてくれた。

英一は、その胸に顔を押し当てて、いつくしむ様に優しく吸った。美紀から嗚咽が漏れた。


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