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【一章完結】一欠片の勇気から始まるうさ耳少女の冒険〜今世こそ勇気を振り絞って友達を作ってみせます!!〜  作者: 氷河の一輪
第1章 金色の悪魔

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ある創造神のお話①

 創造神メルローズの過去のお話です。

 私はエトワールという世界を管理する創造神メルローズ。

 元地球人の学生だったけど、ある日気づいたら創造神に憑依してしまっていた。

 おいおいそんな人が世界を管理出来るのか〜?って感じだけど、ご安心を。光る球体のようなものに触れて、全てを理解したからね。


 この世界全ての仕組み、神の力の使い方、私が誰なのか、誰に仕えているのか、何をすれば良いのか。その全てが一気に頭に流れ込んできた。


 創造神メルローズの人格や記憶も同時に流れ込んだから、今の私はよく分からない状態になっている。

 女子高校生の未熟な精神と、世界を治める尊大な心を持つ完成された精神。それらが混ざってなんか……すっごくふわふわした状態になりました!!


 うーん、どちらかというと女子高生の方の人格が強いかも? このアホっぽい口調で分かるでしょうけど……。



 世界の管理は意外と楽しかった。

 人々の手に負えない大災害が起きたときには、後光をわざと出しながら降臨して助けるとか〜。魔王が残虐な行為を繰り返したときには勇者に力を与えたりとか〜。

 最初のうちは崇められることに快感を覚え、とても楽しかった。全てが新鮮で、何でも出来る自分に酔いしれた。




 でも―――


 つまらない。



 崇められるのは数百年経てば飽きてしまった。

 何をしたって満たされない。

 自分の全能さを憎んだ。何でも出来てしまうことに腹が立った。



 世界の管理に飽きてしまった。だから私は代理人をたてることにした。

 人族の神、魔族の神、精霊の神、獣人の神の合計4神を創った。

 私には遠く及ばなないが、人間にしてはかなり強くなるよう神力を分け与えた。


 システムはこうだ。

 人族、魔族、精霊、獣人、それぞれの中から1人ずつ、一番神力との相性が良く強い者を神とする。死ねばまた次の世代へ神力を継がせる。

 そして、この世界の管理をさせる。



 ……つまらない。

 実につまらない。面倒くさいからと代理人を創ったことで余計につまらなくなってしまった……!!

 アホか私は!! ……いっそのこと代理神殺しちゃう? いやいや、いつでも出来るし別に今じゃなくてもいっか。




 空虚な日々がただただ過ぎていく。

 貴族の豪勢な日々、冒険者の日々、貧乏人の日々、殺し屋の日々、平凡な人の日々。見ていて飽き飽きするが、他にすることもないから何も考えずに眺める毎日。

 刺激が欲しい。生きていて良かったと、そう思える熱を生んでくれる……そんな出来事が起きてほしい。

 でもそんな都合の良いこと起こんないよね。

 いっそのこと、私がそんな状況を創ってしまおうか……?



 そう思った矢先……見つけた。

 見た瞬間に稲妻が走ったような衝撃を受けた。そして確信した。この人は、私の世界に彩りを与えてくれるって。


 彼女は雪の精霊のウィンリー。それと、雪の精獣のリバー。二人とも奴隷だ。

 天候を司る精霊なのに奴隷に堕とされているのは恐らく、力が成熟しきる前に捕られられてしまったからだろう。

 汚れても尚、煌めく銀色の髪、強い意志を感じる碧い瞳。歳は10歳前後かな……? それなのに、絶対に生きてここから出るという確固たる意志がその表情から容易に伝わった。

 ああ、ダメだよ……。奴隷商の前でもそんな表情をしてたら酷い目に……あーあ、言わんこっちゃない。


 どんなに酷いことをされても、どんなに友達が死んでも、状況は一向に変わらないのに……その瞳の輝きは消えることがなかった。



 なんだろう……。ウィンリーとリバーを見ていると欠けていた何かが満たされていくみたい。

 奴隷商から逃げて幸せになって欲しいという気持ちもあるけど……でも、痛めつけられてボロボロになる姿も見たい。きっと凄く可愛いんだろうなぁ。

 私、どうしちゃったんだろう? 2人が可愛すぎてどうにかなっちゃったのかも。


 満ち足りていた日々はすぐに終わってしまった。

 2人は結局、抜け出せないまま衰弱死してしまった。

 …………嫌だ。また満たされない毎日には戻りたくない。嫌だ嫌だ嫌だ。

 そ、そうだっ!!


 死しても輝き続ける2人の魂を抱き寄せる。

 本来なら死んだ魂は浄化した後、輪廻に還さなければいけない。

 でもそうしたら……私の管理する世界で転生出来ない。

 だから――輪(・)廻(・)に(・)は(・)還(・)さ(・)な(・)い(・)。

 ずっと、2人のもがき苦しむ様を見たい。だから、あるプレゼントをすることにした。

 ユニークスキルの【永劫不変】。死んでも記憶と力を失わないスキル。これを2人に授ける。



「もう絶対に離さない。これからはずーっと一緒だよ」



 これからも、私を楽しませてね。

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