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3-43 社会見学して来ました

~~~ フィジ国:大統領官邸 ~~~~~~~~~~

ミューミューとサララは、フィジ国大統領の執務室へと入る。

緊張はないと言っていたミューミューも、これから

一国のトップと対談するとなると、いやがおうにも緊張が高まる。


ミュー「失礼します。」

サララ「失礼します。」


部屋の中には大統領1人のみで、他には誰もいない。

デスクに座っていた大統領が自ら立ち上がって

ミューミューとサララの側まで来てくれた。


大統領「2人共ここまで来るのに疲れたでしょう。

    ささ、そこに座って。」(^_^ )


とても大統領とは思えない、どこにでもいる

気さくなおじさんという第一印象だ。


彼女らはどのようにして大統領へのアポを取り付けたのか。

十代の女の子が、『大統領に面会したい』と

政府へ直接電話したところで取り次いでなどくれない。

『副大統領のスキャンダルがある』と言ったところで

イタズラで処理されるのが落ちだ。

データを直接送りつけることも考えたが、

出所が不明なものはまづ信用されないだろう。

捨てられるのが関の山。

彼女達なりにいろいろ考えた結果、確実に大統領へデータを

渡すには直接手渡しするしかないという結論に至った。


さて、どのようにしてコンタクトを取るかだ。

そこで考えた策が、裏組織から政府専用回線にハッキングを掛けて、

直接大統官邸に連絡を取るという手段だ。

有名な裏組織のネタであれば疑わずに興味を示す可能性は高い。

しかも、裏組織ならば、遠回しなやり取りをしなくとも

手っ取り早く話を進められるだろうと踏んだ。


実際に行動し、情報屋を装い追いネタを売り付けたところ、

予想通り、大統領官邸側は食いついてくれた。


その情報屋は、リアリティを出すために実在する人物を利用した。

と言っても本人ではなく、サララが音声を変え、

発信元が特定できない策を施し、本物かのように装っての交渉だ。


基本的な考えはよかった。

大統領サイドとコンタクトを取ることに成功した。

だが、細部まで考慮していないところが、まだまだお子様である。


会話の途中でデータを渡す手段がないのに気づいたのだ。

当然、大統領側が情報屋へ直接データを取りに行くことなど

出来るはずがない。かと言って逆もしかり。

通常、このようなケースでは、どのような手段で

データの受け渡しをするか彼女らは事前に調べていなかったのだ。


もし、大統領関係者と裏組織が繋がっているところを

マスコミにでも嗅ぎ付かれたら

大統領の築いて来たものが全て崩れることになる。

議員や関係者中にはスパイも潜入している可能性もあり。

基本的には誰も信用できないと思った方がいいだろう。

誰にも知られず直接大統領に手渡すにはどうしたらいいか?


交渉役をしていたサララが、会話の途中で産み出した案が、

社会勉強という名目で、学生が大統領執務室へ見学に行き

データを手渡すというもの。

学生らは目的は知らされておらず、

本当に見学しに行かせるということで交渉が成立した。


そして、今に至る。

なので、ミューミューとサララは、情報提供するというこを

知らないことになっている。


ミュー「初めまして、ミューと申します。」

サララ「サララです。」


2人は深くお辞儀をする。

サララがいつになく礼儀ただしいのでミューミューは安心する。


大統領「そんな固くならずに。

    自分の部屋だと思ってリラックスしていいから。

    目の前のお菓子、君たちに用意したものなので自由に食べて。

    おじさんは知らないけど、若い子の間で流行ってるんでしょ。」(^_^ )


ミュー「地域によるのかも知れないですけど、

    このお菓子は初めて見ました。」;^-^)

サララ「私たち普段はテレビとか見ませんから、

    流行りとかにはうといんです。」;^-^)


大統領「いやあ、いいね。

    君たちみたいな子がここにいるとパーーっと華やかになる。

    この建物はおじさんしか居ないから、むさ苦しくて。」(^_^ )


大統領「自己紹介してなかったね。ネヴィルと申します。

    この国の大統領をしてます。

    おじさんのこと知ってるかな?」(^_^ )

サララ「あ、はい。」("o_o)

ミュー「存じてます。」


大統領「嬉しいね。最近の若い子は、大統領の顔も名前も

    知らない人が多いですから。」


大統領「勉強に来たのでしょう?

    立ち話もなんだから座って。」


2人はソファーに腰かけ、学生らしく鞄からノートとペンを

取り出してメモを取る準備をする。


ミュー「写真とか取ってもいいのでしょうか?」

大統領「ごめんね。ここは原則撮影禁止なんですよ。

    この部屋だけじゃなく。

    館内の全ては、公式の場以外は撮影してはいけない

    ルールになってるのだよ。

    別に見られて困るものなんて特にないのにね。

    最後に1枚だけ記念撮影するから、

    それで我慢してくれるかな。」m(_ _)m


ミュー「すみません。変な事言っちゃって。

    撮らなくても大丈夫です。」("o_o)

サララ「私たちはインタビューを取ってきてとしか

    言われていませんから。

    ただ、ここが凄く綺麗なので

    記念に写真とりたいなぁって思っただけです。

    記念撮影してくれるならそれでいいです。」(^-^;


大統領「どうですか?ここに来て。

    外観も内装も贅沢に作ってあって驚いたでしょう?」(^_^ )


サララ「外観はテレビとかで見たことあるんですけど、

    中がこんなオシャレだなんて想像できなかったです。

    なんだか異国に来た気分です。」("o_o)

ミュー「建物もそうですけど、庭にも驚きました。

    綺麗に整備されれて見ているだけでワクワクします。」( ^_^)

サララ「中庭だけでも、一般に解放したらお金取れそうですけど。」


大統領「カフェとか作れば人が集まりそうですね。

    いいアイデアです。

    ですが残念なことに、ここは大統領官邸であるから

    セキュリティの観点上そういうことはできない

    法律になっているんですよ。」(^_^ )


サララ「もったいないです。廊下もすごく豪華ですし、

    多くの人に見てもらいたいです。」( ^_^)

ミュー「ここで寝泊まりもされてるのですか?」


大統領「してますよ。任期中は、緊急事態に備えて、

    家族共々、隣の別館で生活してます。

    住居も豪華な作りになっていて見せてあげたいですな。」

サララ「いいですね。こんな部屋に住むのが憧れなんです。」


大統領「私もそうでした。がっかりさせるかも知れませんが、

    感動したのは初日だけです。

    生活するにはいろいろと不便だったりするんですよ。」

ミュー「贅沢な悩みですね。でも見るのと生活するのでは

    違うのかも知れませんね。」


大統領「住居だけでなく。この執務室もなんですが。

    最初の頃は後ろめたかったですね。」(-_- )

ミュー「何でですか?」( ‥)?


大統領「回りを良く見てください。

    これ全部、皆さんから集めた税金で

    購入したり特注で作ったりした物なのですよ。

    公表されておりませんが、発注書を見て

    私の想像を遥かに上回る金額が使われて驚きました。

    一般の方に解放する訳でもなければ、

    商売をして回収する訳でもない。

    これらの物は何も生み出さないんです。

    大金をどぶに捨てたようなものだ。

    もったいないと思いませんか?」(-_- )


ミュー「そう問われると複雑な気持ちになります。

    浮かれいた自分が恥ずかしいです。」(;‥)

サララ「そうか、道路の整備や光エネルギーの増産など、

    自分達の生活をより良くするするために集めている

    はずの税金が、このように使われているのかぁ。」( ‥)


ミュー「私、勘違いしてました。

    税金は、政府が使うために強制的に納めている

    ものだと思ってました。

    本当は、国民のために使うべきお金なんですよね。」( ‥)

大統領「素晴らしい。君たちは理解が早くていい。

    議員の全員があなた達のような考え方を持ってくれたら、

    この国はもっとよくなるとつくづく感じてる。」(`3`)

    

大統領「君たちの言う通り。

    本来はこんな建物を立てるために税金を

    集めているのではないんです。

    ここだけではありません。

    国民への対価にならず、大量の無駄遣いが横行されてます。

    断って置きますが、この建物は先代の大統領が

    立てられたもので、私の意図ではありません。

    仕方なく使っているだけなので誤解されないように。」

    

大統領「正直、この国はかなり豊かです。

    こんな無駄使いをしても表面化しないほど経済が

    今もなお増加し続けています。

    いつ経済が停滞し下降するかわかりません。

    インフラの整備や老朽化した機器の交換、

    建物の補強だったりと、資源の枯渇問題もあります。

    やるめきことが山ほどあるのです。

    私たちは、未来について考えなくてはなりません。

    君たちの子供、さらにその子供達が安心して

    暮らせるような土台を作る使命があるのです。」(-- )


大統領「とまぁ、いろいろあるのですが、

    カッコイイことを言っても、ご存じの通り、

    私1人では何も変えられないのが現状です。」

サララ「大統領なら命令すれば好きなように

    出来るんじゃないのですか?」


大統領「確かに私はこの国の大統領です。

    命令すれば全てをひっくり返せすことは可能でしょう。

    例えば、軍を動かすとか。

    だが法律というものが存在するのです。

    大統領が法を破ったのでは国民に示しが付かないし、

    何のために法律なのか分からない。

    たとえ、国のため、国民のために権力を行使しても

    それでは独裁国家です。

    これは大変難しい問題だ。

    では私に何が出来るかと問われると。

    演説で国民と議員を動かすしかない。

    ご存じの通り、私はマスコミに嫌われ、

    私の言葉など届かないのが現状だ。」


ミュー「大統領なら好きなように国を

    動かせるものだと思ってました。」

大統領「実はそうではないのだよ。」


サララ「すごく勉強になります。」( ^_^)

ミュー「こういうことを授業で教えればいいのに

    とすごく感じました。」( ^_^)


サララ「確かに。今みたいに、現状に沿って授業してもらえると

    興味も沸くし、理解がし易いです。」

ミュー「そうだよね。

    日常で一生使わないことを覚えるより、

    こっちの方がよっぽど実社会に結び付くきますよね。」( ^_^)


大統領「折角ここへ来たのだから

    君たち若い子が政治や経済に少しでも興味を持ってもらえると、

    おじさんはうれしい。」(^_^ )


大統領「今勉強していることが将来役に立たないかも知れないが、

    頑張って覚えて上を目指してほしい。

    そして、ゆくゆくは国を動かす人になってもらいたい。

    大統領、目指すでもいいぞ。

    私の意思をついで、安心して暮らせる世界を作ってもらいたい。」(^_^ )


ミュー「スケールが大きすぎて。」;^_^)

サララ「ほんと現実味が薄れました。」( ^0^)


この後も大統領は、私たちのために政治関連の講義を続けてくれた。

2人ともこの手の講義は苦手なはすだったのだが、

大統領が興味が沸くよう説明してくれたので、

集中力が落ちることなく、真剣に政治について考えることが出来た。


ここで教わったことは、現実世界でも通ずるところがある。

いつか役に立つ時が来る。

そう信じ、2人は頭に叩き込んだ。


30分ほどの講義が続くと、秘書から次の仕事があると連絡が入り、

本日の社会見学は終わりを告げる。


ここへ伺ったのは、2人にとってかなりの収穫だ。

本来の目的とは異なるが、政治や経済の知識が付いたし、

なによりも大統領とフィジ国のイメージが大きく変わったのだ。


大統領は秘書が呼び出し、大統領を中心に両サイドにミューミュー

とサララが3人並ぶ記念写真を取った。


ミュー「本日は大変お忙しい中、時間を割いて頂いて

    ありがとうございました。」

サララ「凄く勉強になりました。」


大統領「機会があったらまた遊びに来てください。」


ミュー「すみません。これってどうすればいいですか?」(;‥)

秘書 「入館証ですね。私が預かっておきます。

    本日は、ご苦労様でした。」


入館証はカード型でチップが埋め込まれている。

その中に渡すべきデータが格納されてある。

一芝居するには長かったけれど、これで目的は達成できた。


大統領は忙しい。2人は空気を読んで、急いで執務室を出る。

帰りも秘書がエスコートする形で先頭を歩き、

2人が玄関まで付いて行く。


玄関前には、既に無人タクシーが停車されていた。

秘書に一言お礼を言って、そそくさと乗り込む。

秘書は、私たちの車が見えなくなるまで、

ずーっと90℃に腰を曲げお辞儀をし続けた。

十代の少女に対しなんて、正義正しく

立派なのだろうと2人は関心する。


来るときは不安で一杯だったが、今は来てよかったと心から思う。

こんな場所に来れたのも新鮮だったし、大統領ともお話ができた。

かなり充実した1日である。


ミッションは終了した。

後は、あのデータを大統領がどう扱うかを見守るだけ。

副大統領に天罰が下ればいいと願う2人であった。

残るミッションは、テレスに会うこと。

車は高級住宅街を抜け高速道を走しる。


サララ「大統領、いいひとだったね。」(^_^ )

ミュー「敵国だからっていうだけで変な先入観を持ってたけど。

    会って話すのって大事だなって思う。」( ^_^)

サララ「私も勝手に悪い人っだて思い込んでた。

    秘書も感じ良かったし。」

ミュー「そうだね。アストロ国だけじゃなく、

    どの国にも良い人はいるね。」

サララ「意外と副大統領見たいに悪い人は一握りなのかもよ。」


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